埼玉県自転車みどころスポットを巡るルート100 #79

今回は79番の 深谷郷土の偉人散策ルート を走ってみました。

深谷を代表する偉人である渋沢栄一ゆかりの地を訪ねるルートになっています。

渋沢栄一は近代日本の経済を作ったとも言われる人物で、名だたる企業の立ち上げや経営に関与した実業家です。深谷では全力で渋沢栄一をプッシュしており、10kmくらい離れた地点からでも渋沢栄一の生家を案内する看板が出ます。

高崎線の深谷駅前からスタートです。深谷駅は東京駅を模した駅のデザインになっています。これはかつて深谷で生産されていたレンガが東京駅に使われていたことにちなむものだそうです。この煉瓦会社は日本煉瓦製造というそうなのですが、この会社も渋沢栄一が設立したものだそうです。

深谷駅前からはかつての貨物専用線の跡を通って北部にあるレンガ工場跡地に向かって行きます。

ルート案内図は専用線跡のスタート地点にあります。

専用線の跡は遊歩道として整備されています。自転車と歩行者が明確に分離されているところが特徴的です。

国道17号と交差するところで一旦遊歩道を外れ、深谷の中心部に移動します。

深谷城址公園があります。目の前には図書館や市民会館などの公的施設が集中して建っています。

再び遊歩道に戻って北上していきます。元が線路なので線形は非常に良いです。

途中で川を渡るところがあります。橋梁は鉄道が廃線になっても橋台などの遺構が残りやすい所ですが……

普通の道路橋のような感じでした。

と思いきや、川を渡った先の公園に橋梁が線路ごと保存されていました。

これが見たかったんです。

何でも、日本の橋梁の歴史から見ても貴重なものだそうです。

川から先は都市計画の線引きがされていないらしく、風景が一気に田園風景となります。のどかな中を走って行きます。

国道17号バイパスをトンネルでくぐります。くぐったちょっと先に気になる看板を見つけました。

何と五家宝の製造元です。調べてみると松葉屋さんといって、高速道路のSAやPA向けの製品を製造しているそうです。調査日はお店は休みのようでした。

専用線跡の終点には日本煉瓦製造のレンガ工場跡地があります。建物は当時のままで、現在は博物館として公開されています。

このレンガ工場で生産されたレンガは東京駅以外にも東京大学、碓氷峠の鉄道施設など、多数の有名な施設や建造物に使われているそうです。

特徴のある窯と煙突は申し込めば内部を見学することもできるそうです。

レンガ工場手前の鉄橋も貴重な文化財とのことです。

一旦17号バイパスとの交点まで戻り、バイパスの歩道を走って行きます。

交差点で左折し、北上します。利根川の堤防に出るので、ここから利根川サイクリングロードを走行します。

毎回思うのですが、この道路スペックで走っている人が少ないのは少々妙に思います。

上武大橋にさしかかるところでサイクリングロードを降ります。本当は上武大橋の県道14号に合流した上で降りられると楽なのですが、工事中なのでやむを得ません。

ちょっと大変です。

上武大橋(南)交差点を通過して県道258号に入ります。しばらく走って左折すれば渋沢栄一の生家なのですが、深谷に向かう途中にあれほど見かけた案内看板が全くありません。

ここで左折するのですが、むしろ田島弥平旧宅という史跡の案内の方が目立っていました。調べてみるとここは利根川の右岸ながら群馬県の伊勢崎市(旧島村)なんだそうです。どおりで田島弥平旧宅の案内の方が目立っているわけです。

県道258号を離れてしばらく南下していくと青淵公園という公園があります。公園の中に渋沢栄一記念館があります。

青淵公園です。

青淵公園に隣接する形で渋沢栄一の生家があります。通称”中の家(なかんち)”と呼ばれる建物です。「~の」が「~ん」と読まれるあたりは非常に埼玉っぽいです。

青淵公園を後にして南下していきます。途中にあるのが血洗島交差点です。何だか物騒な名前で、特別な由来を持っていそうですが地名の由来について定説はないそうです。

矢島交差点から国道17号バイパスに戻ります。国道17号バイパスは南側(深谷市街地側)にしか歩道がなく、車道にも自転車が通行可能な余地はほとんどありません。しかも車道自体が築堤で小高くなっていて、写真の左車線は車道をはみ出すとそのまま溝に落下するという怖い状況になっています。こういった事情もあって歩道走行が必須です。

その歩道も場所によってはこのように荒れに荒れているので、走ると肩や腕がとても疲れます。

再び専用線跡の遊歩道に合流し、深谷市街に戻ります。

まとめ

渋沢栄一ゆかりの地を中心に近代の産業遺産を巡る、ルート100の中でもカラーのはっきりしたユニークなルートです。特に鉄道が好きな方や産業遺産に関心のある方には強くオススメできます。

その分、国道17号バイパス区間の走りづらさは残念に思います。幸い周辺は碁盤目のように田んぼが広がっていて、バイパスに並行するような道路も複数あるので、そちらを通ってルートのつじつまを合わせた方が快適かもしれません。

 

 

 

 

 

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