木崎湖と鬼無里の旅2016(4)

2日目は木崎湖を出発して鬼無里を経由して長野駅に至る行程です。本当は上田あたりまで走ろうかと思ってもいたのですが、時間帯的に輪行と帰宅ラッシュが重なりそうな点、あと鷹狩山で想像以上に足の筋肉が痛んでしまった点を考慮して、短いコースにしました。

ルートはこんな感じです。

アルペンハイム山正旅館をチェックアウトする際に、女将さんがおにぎりを2個持たせてくれたのでありがたく頂き、出発です。このおにぎりを出発時にもらえるところが風来のシレン的でテンションが上がります。

県道31号→県道33号(オリンピック道路)

まずは県道31号、大町街道で小川村を目指します。

県道31号の美麻-長野白馬有料道路の間は、長野オリンピック時に長野市から白馬を結ぶ路線として改良が施され、県道33号とセットで通称”オリンピック道路”と言われています。長野-白馬間が高規格なものとばかり思っていましたが、美麻から大町に至る経路もかなり高規格に整備されています。大町周辺の方が車で長野市に行く場合は、恐らくこの道路を使うことになるのでしょう。

161028_01大町市街地を出るとさっそくの山道になりますが、ご覧の通り素晴らしい道路です。

規格は最高で、5%弱の緩めの勾配を登っていきます。元気なら相当気分良く登れるところですが、昨日の鷹狩山が効きすぎて、なかなか思ったペースでは走れませんでした。

161028_02途中視界の開ける比較的平らな区間もあり、ここには人家やお蕎麦屋さんがあります。

161028_03そば粉を挽くのでしょうか、水車小屋もあります。

登り4kmくらい、続いて平坦なところが3kmくらい続くと、一気に下りになります。小川村役場に向かって12km程度の連続した下りです。道は相変わらず高規格なのですが、その分オーバースピードには要注意です。また、車の流れが非常に速いので、コーナー進入時に車と重ならないかは意識しておく必要があります。

4kmくらい下ると道の駅 ぽかぽかランド美麻 があるので、補給やトイレに便利です。ここからもなお小川村に向かって下りが続きます。

ぽかぽかランド美麻あたりの県道31号は、非常に鋭いグルービング(進行方向に沿った縦溝)が道路に施されています。ロードバイクのタイヤだと時折カクッとハンドルを取られるので、走行には注意が必要です。前に走ったときは随分怖い思いをしましたが、今回は25cタイヤが多少効いたのか比較的落ち着いて走れました。

161028_04小川村に入ります。もうグルービングもないです。

県道36号→小川天文台

161028_05そしていよいよ鬼無里の文字が青看板に出てきました。俄然気分が盛り上がります。

ちょうど小川村役場の手前から、鬼無里に向かう登り坂が始まります。道は県道36号に変わります。古くから西国と鬼無里方面を結んだ古い道を継承しているらしいです。

この道は峠付近の天文台まで6%×7.5kmと結構長いのが特徴です。ただ、平均勾配が6%だけあって、きついところもありますが、ほぼ平坦なところも混ざっています。きつすぎもせず、楽勝でもないという非常に気に入っている坂です。

そして何と言っても天文台からは北アルプスの山々が望め、自動販売機で好きな飲み物を飲むこともできます。ごほうびもついているので登りがいがあります。

161028_06なぜか中腹にだけ雲がかかっていますが、鹿島槍などの山々を見ることができました。

天文台を過ぎると、峠まではわずかな登りがあって、そこからは鬼無里の中心部への下りです。

鬼無里へ

161028_07鬼無里に来たな、という感じがする景色です。右前方に新倉山、左後方に戸隠の西岳が見えます。西岳は岩でできた壁かびょうぶのようで、RPGに出てくる山っぽい雰囲気です。

そのまま県道36号を下ろうかと思いましたが、途中で右に入れそうなところがあったので、探検がてら曲がってみました。

161028_09

161028_08標識によると直路・蒲田・上平と言うそうです。鬼無里と一口に言っても色々なエリアの名称があります。

道路は結局鬼無里の中心街のちょっと手前につながっていました。道もそんなに荒れているわけではなく、小川方面への行き来に使っても良さそうな感じです。

鬼無里に来たからには内裏屋敷跡に行きたいところですが、毎回国道406号で向かっているので、今回は裾花川を挟んで右岸側の道路を走ってみました。

161028_10右手の眼下に見えているのが国道406号です。今回走った道路も国道から見えていたのですが、いざ実際に走ってみると景色は新鮮です。

161028_11内裏屋敷跡に着きました。いつも非常に静かで寂しいところなのですが、今回は平日に訪問したので、近隣の採石場からエンジン音やクラクション音が絶え間なく聴こえてきて落ち着きませんでした。来るなら休日がオススメです。

161028_12内裏屋敷跡付近から西京方面を見た様子です。ちょっと移動すれば静かなところはたくさんあるのが鬼無里の良いところです。

その後ふるさと資料館向かいの売店で自分用のお土産を買って、松厳寺に参拝します。紅葉様のお墓参りも合わせて行います。

161028_13松厳寺の駐車場横に”鬼無里村有線放送センター”という古そうな建物を発見しました。何を放送していたのかは謎ですが、”有線放送センター”というのはJA系列で地域向け放送を行っていた組織のようです。ネットで検索すると全国各地にあるようです。

国道406号→長野駅

疲労と残り時間を考慮すると、長野駅から新幹線で撤収するのが妥当そうだったので、一路国道406号で長野市街へ向かいます。

161028_14トンネルなどもありつつ道路はこんな感じで、比較的のんびり走れます。

161028_15国道406号沿いは裾花渓谷と言われ、かつては滝などもあって一大観光地だったそうです。あまりの盛況ぶりに、長野市→鬼無里→白馬を結ぶ鉄道路線が計画されていたそうです。

ただ、戦後に裾花川にダムを作ったため、渓谷の風景と鉄道の計画は失われてしまったそうです。この写真でもかなりきれいな景色ではありますが、切り立った断崖との取り合わせも見てみたかったですね。

戸隠橋の横にこんなトンネルがありました。

161028_16災害発生につき通行できません…だそうですが、災害の有無に関わらずあまり通行したくない雰囲気のトンネルです。国道406号の現道とは反対側の道に当たるのですが、国道406号の旧道なのでしょうか。

161028_17無事に長野駅に着きました。

旅のまとめ

  • 10月下旬~11月初旬の長野は関東の冬場の格好で妥当でした。ジャケットに加えてインナー2枚、ネックウォーマーがあれば完璧ではないかと思います。タイツは防風素材でなくても平気でした。
  • 初日の鷹狩山と北風のダメージが翌日にもバッチリ残ってしまいました。泊りがけのツーリングの場合は、あまり前半の運動強度を高くすると2日目以降が厳しくなってきます。きつい日の翌日は平坦コースにしてみるなど要検討です。
  • 県道12号がきついながらも楽しかったです。そのまま大岡経由で信州新町に出るなど、面白いコースが組めそうです。
  • 県道55号は国道403号沿い、19号沿いから大町に抜けるルートとしてはベストなのではないかと思います。その他の3桁県道は規格・勾配とも厳しそうに思えます。
  • 鬼無里にはまだまだ走ったことのない道があるので、引き続き訪問時に探検しようと思います。

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