田口峠ツーリング

群馬-長野間の峠と言えば碓氷峠(国道18号)や入山峠(国道18号碓氷バイパス)が知られていますが、他にもいくつか峠があります。

中でも、地図上で見る限りくねくねしていて面白そうだった田口峠を走ってみることにしました。

ルートは以下の通りです。

高崎線の新町駅からスタートです。プラットホームが長いかっこいい駅です。駅の北口・南口ともに公衆トイレがあります。

県道40号、174号、国道254号とつないでいきます。国道254号は片側1車線でちょっと手狭です。吉井の辺りからバイパスが分かれるので、そこからは多少空いています。

下仁田手前の254号の様子です。

下仁田を通過したところから県道45号で上野村・南牧村方面に向かいます。県道45号に入るといよいよ山道っぽくなってきます。

南牧村に入りました。道路左右の山はかなり切り立っているように見えます。勾配はそれほどでもなく、気楽に走れます。交通量はそこまで多くないですがオートバイの方が多く、ツーリング人気のある場所という印象を受けます。

村に入ってすぐに道の駅オアシスなんもくがあります。直売所とレストランが一体になった施設です。味噌焼き餅を買いました。

南牧村の中を走って行きます。途中の磐戸神社で安全祈願をしました。

郵便局や学校があるので、この辺りが南牧村の中心部といったところかと思います。商店は昔ながらの街道筋の雰囲気を漂わせています。

途中県道45号と93号が分岐します。左折して45号を進むと湯の沢トンネルを抜けて上野村に出ます。ドライブやツーリングの方々はほとんどこちらに流れて行ってしまうため、県道93号、つまり田口峠方面に向かう車はごく少数となります。

南牧村役場に着きました。自販機補給は恐らくここがラストで、ここを逃すと30km先の龍岡城付近まで無補給となります。

役場の少し先に蝉の渓谷と称する名勝があります。南牧川が岩を削った特徴のある地形が見られます。道沿いにきれいな公衆トイレがあるので重宝します。南牧村は道の駅以外にも公衆トイレがいくつかあり、それらは村のサイトの観光マップなどで確認できます。事前にチェックしておくと良いと思います。

ダイナミックな地形です。

あずまやときれいな公衆トイレです。

ここで先ほど買った味噌焼き餅を食べます。餅と称していますが皮の食感は固めの中華まんのような感じで、空隙があります。味噌は味付けの濃いもので、かなりはっきりした甘辛さが特徴です。運動している最中だと効いてくる感じのする味です。味噌にはエゴマが入っていて、プチプチした食感があります。峠の前においしく補給ができました。

南牧村の民俗資料館です。おそらく元々学校だったのではないかと思います。このあたりまで来ると人家もまばらで、いよいよ走っているのは自分だけという状況になってきます。

民俗資料館から1kmほど先の県道108号との分岐からいよいよ本格的な峠道になります。田口峠は延長約12km、全体の平均勾配は5%前後の峠です

平均勾配5%くらいなら碓氷峠と大差ないように思えますが、田口峠の場合は前半に断続的に10%近い勾配が連続する場面があります。逆に後半は1-2%程度がずっと続く区間もあるので、前半でどれだけ体力を温存するかが安全な通行の鍵になります。

走ってみた印象としては前半5kmの比較的勾配のきつい山道ゾーンと、後半7kmの勾配の緩いつづら折れゾーンに分かれているように思いました。

前半はとにかく自分のペースを守ってゆっくり登ります。田口峠は全体的に路面も荒れ気味ですが、荒れ具合で言うと前半の方が厳しい環境です。勾配がきついのも相まって走行抵抗が大きくなるので、極力平滑な部分を選んで走るのが得策です。

後半はヘアピンの連続こそ大変ですが、二輪車かつ低速の登りなのでカーブはそれほど苦になりません。左コーナーの内側を適宜ダンシングで処理していけば無難に登れるのではないかと思います。

長い登りを終えると田口峠です。

妙義周辺らしい岩山が見えます。

田口峠の佐久側はやはり山道ではありますが、群馬側のようなヘアピンカーブはなく、比較的スムーズに下れます。路肩が怪しいところがあるので、道路端が落ち込んでいるようなところは走らない方が良さそうに思います。

道路は雨川という川沿いに走りますが、途中の砂防ダムが形成している雨川ダム湖という人造湖があります。ここは水の色が緑がかっていて、人造湖ながらなかなか美しい湖です。是非立ち寄りをオススメします。

湖の色と山の木の色が鮮やかで印象に残ったのですが、ノーマル撮影だとちょっと心象風景とは違う感じです。

Q-S1の極彩で彩度を極端に上げて撮った写真もあるのですが、脳内イメージはこちらの方が近いです。

雨川ダム湖を通過するとすぐに佐久市内の龍岡城付近に出ます。市街地が近くなると県道93号も快適になってきます。

快適な佐久側の県道93号です。気温が10℃そこそこだったので非常に寒く、ウインドブレーカー着用でも下っていると歯がカタカタしました。

こちらが龍岡城です。なんと日本で2つしかない五稜郭だそうです。現在は敷地内に小学校が建っているそうです。

五稜郭という情報は事前に仕入れていったのですが、よく考えてみると地上からでは星形になっていることを確認できないので、この辺はちょっと肩すかしでした。ただ、上の写真にも写っているようにエッジの鋭さはさすが五稜郭と言えるかもしれません。

ここまで来るとある程度勝手のわかる佐久エリアなので、御代田方面へ抜けて国道18号に入り、碓氷峠を下って帰ります。

国道18号です。道路が広いので勾配を感じにくいですが、小諸方面から走ってくると実はちょっとした峠クラスの長い坂もあります。

碓氷峠です。安中市のカントリーサインはめがね橋となっています。

碓氷峠の下りは初めて走りましたが、交通量が多いこともあって結構怖かったです。

横川まで下ったらさらに高崎駅まで国道18号で戻ります。

国道18号沿い、安中の東邦亜鉛の工場です。山肌全体が工場になっているところが不思議な感じのする景色です。

国道18号の歩道です。安中付近まで来るとさすがに車も多く、流れも速いので歩道走行がオススメです。

というわけで充実の内容の輪行ツーリングになりました。田口峠は路面の荒れを指摘する情報が多かったので、走る前は恐らく1回走れば十分な峠のような感想になるだろうと予想していたのですが、いざ走ってみるとそこまでひどくもなく、むしろ交通量の無さが心地よい峠道でした。碓氷峠と比べても私は田口峠の方が好きかもしれません。

無補給区間が長いのが難点ではありますが、南牧村の村内も含めて走りやすく好印象の峠でした。

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