北信濃ふるさと文化公園と高丘丘陵

前からちょっと気になっていた中野市の高丘丘陵に行ってみました。

北信濃ふるさとの森文化公園

中野市の中心部から西側に進むと、突然ちょっとした山のような地形が見えてきます。これが高丘丘陵です。中野市の中心部は傾斜がついているとは言え比較的平坦ですが、突然山が出現するのでちょっと不思議な感じがします。

幹線道路ではないですが、一応丘の上に至る立派な道路がつながっており、登っていくと住宅地や大規模な公園があります。

公園は北信濃ふるさとの森文化公園という名前で、公園のほかに博物館があり、アトラクションとしてサマーボブスレーという遊具も整備されています。

サマーボブスレーは金属製のコースをボブスレーで走行するというもので結構本格的な感じです。

市街地から突然山になるのでちょっとした自転車の名所になっているらしく、私が訪問した時も丘陵から降りてくる方を見かけました。

高丘丘陵について

それにしてもなぜ平地に突然丘陵が現れるのかが不思議だったので、この地形について少し調べてみました。

国土地理院の陰影起伏図で見ると中野市の中心部はこのような感じになります。

突然丘陵地形になるのが良く分かります。

高丘丘陵に大ざっぱに色塗りをするとこんな感じになります。

緑色の部分が高丘丘陵です。

調べてみると長野市を含む長野盆地(善光寺平)には信濃川断層帯という断層が南西-北東方向に延びており、高丘丘陵はちょうどこの境目に存在するそうです。信濃川断層帯は1847年の善光寺地震の原因になったと考えられている大規模な断層帯です。

断層帯の西側(左側)は隆起し続けており、東側(右側)は沈降し続けているので、このように特定の線を境に全く異なる地形になるんだそうです。

高丘丘陵は東側に断層帯があり、西側に関しては千曲川が削り続けているので、結果として高丘丘陵が孤立しているかのような見た目になっているようです。

大ざっぱに断層帯と千曲川の河道を色塗りしてみました。

青点線が断層帯、水色の線が千曲川です。

変わった地形という認識はありましたが、できあがった原理が何となく分かったので合点がいきました。信濃川断層帯に由来するあれこれも県内でたくさん観察できるようなので、面白そうなものがあればピックアップしていきたいです。

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