フロントシングルについてのあれこれ

今回新しい自転車はフロントシングル仕様にしました。通常ロードバイクのフロントギアは大きいギアと小さいギアの2枚構成になっていることが多いですが、それが1枚のみという仕様です。

フロントシングルを検討したきっかけ

元々当初はいわゆるコンパクトクランク(アウター50T・インナー34T)のロードバイクに乗っていたのですが、軽い方はともかく重い方のギアは全く出番がなく、何となくもったいなさを感じていました。

そこでパーツが寿命を迎えたタイミングでチェーンリングを更に小さめ(アウター46T・インナー34T)とし、スプロケット(後輪のギア)も大きめのものに変更して全体的なギア比を小さめに設定していたところでした。

それでも大きい方のギアはそれほど出番がなく、この際ギア構成を本当に必要最低限にできないかということでフロントシングル仕様の検討に至りました。

ギア構成

直前まで使っていたギア構成と現在のギア構成を比較するとこのような形になります。

以前の構成(スギノOX901D Classic 46T/34T + CS-R8000 14-28)

R14R15R16R17R18R19R20R21R23R25R28
F463.293.072.882.712.562.422.302.192.001.841.64
F342.432.272.132.001.891.791.701.621.481.361.21

今回の構成(RIDEA Road Elliptic Ring38T + CS-R7000 11-32)

R11R12R13R14R16R18R20R22R25R28R32
F383.453.172.922.712.382.111.901.731.521.361.19

フロント側は1枚になりましたが、スプロケットのギア比がかなりワイドレンジになったので、ギア段数は実質半減ながら最小ギア比と最大ギア比は大体同じという構成になっています。

その分、途中のギアは1段変速するごとに以前よりギア比が大きく変わる設定になっています。折れ線グラフにしてみると分かりやすいです。

赤が以前のアウターの比率、黄色が以前のインナーの比率です。青が今回の構成ですがちょうど以前のギア比の間を結ぶような傾斜になっていることが分かります。5-8枚目の変速幅を大きくすることでつじつまを合わせている感じです。

フロントシングルに伴うトラブルはないのか

シマノ純正コンポーネントではないイレギュラーな構成ですが、トラブルが気になるところです。一番よくあるトラブルはチェーンが外れやすくなるという現象ですが、これについてはフロントギアをフロントシングル用のものにすることでかなり緩和することができます。

今回装着してもらったRIDEAのRoad Elliptic Ringも専用の対策品で、ギアの歯先形状が太い-細い-太い-細いという特殊な形状になっています。これによりチェーンのコマに歯先がぴったりかみ合い、簡単には外れないそうです。

また、更に万全を期すならフレーム側にチェーンウォッチャーというチェーンが横にずれないよう物理的に干渉するパーツをつけることも可能です。今回の私の構成ではとりあえずつけていません。

変速に関しては特別違和感はありません。チェーンノイズについてもRIDEAのRoad Elliptic Ringは音がしにくいということでした。

そのほか、クランクアームとの固定やチェーンラインをどの辺で車体と平行にするか等はメーカー公式の指針などがあるわけではないので、経験に基づくセッティングが必要になるようでした。

実際走っていてチェーントラブルは今のところ一度も起きていません。ただ、荒れた路面を走るとチェーンリング付近から「チャッチャッ」と音はするので、やはり普通のセッティングよりはチェーントラブルは起きやすいと認識しておいた方が良さそうです。

しばらく乗ってみての感想

当たり前なのですが変速を気にするのは右手だけなので、考えることが少なくて楽です。「この辺でそろそろアウターに切り替えておこうかな?」などという検討が必要ないので助かります。

またほとんどのギアに出番があるので”無駄がない”という精神衛生上の効果はあると思います。

副次的なところではチェーンリングが1枚のみで変速機もついていないので、清掃作業が楽ということが地味なメリットです。今までチェーンリングの掃除は届きにくい部分もあって何となく済ますことが多かったですが、裏表しっかりきれいにできるので気持ちが良いです。

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