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山陽・山陰の鉄道旅行(4)

松江で一泊し、翌日早朝から長野に向かって帰りました。まずは松江駅から山陰本線で豊岡駅までを移動します。

松江駅-鳥取駅

松江駅の鳥取方面の始発列車は便利なことに行き先が鳥取なので一気に移動できます。ただし120kmくらいの距離になるので、乗車時間は3時間半近くにもなります。途中の倉吉駅で40分ほどの停車時間があるので、実質動いているのは3時間前後です。特急列車であれば1時間半程度で松江から鳥取まで移動できるので、時間を節約するなら特急はかなりオススメできます。

乗ったのはキハ126系気動車でした。

乗った列車は2両編成でしたが、過去の時刻表によればかつては10両以上の急行列車や特急列車も数多く走っていたそうです。停車駅の長いプラットホームを見ながらかつての様子を想像しました。

線路は単線なので要所で対向列車と行き違いをしながら鳥取に向かいます。鳥取の2駅手前の鳥取大学前から急激に車内が混み始めますが、鳥取駅で大半の方が下車したようでした。私のように更に東側に移動する人はそれほど多くないようでした。

鳥取駅-豊岡駅

鳥取駅から先は運転系統が細切れになっており、大半の列車が浜坂駅までとなります。浜坂駅で乗り換えてもまたまた大半の列車が城崎温泉駅までとなるので、山陰本線で福知山方面に向かう場合は乗り換え回数が多くなります。

途中の大岩駅は駅に沿って桜並木があり、ちょうど開花時期だったこともあってこの駅でおりる方が多くいらっしゃいました。また、有名な余部橋りょうの最寄り駅である餘部駅も乗降が多い駅でした。

城崎温泉駅まで来ると特急の設定も増えてくるので賑やかな感じになってきます。久々の電化区間を2駅移動して豊岡駅に到着となりました。

豊岡駅

かさ上げされたホームに1968-3という表記が見えるのですが、施工年なのでしょうか。

豊岡駅には車両基地があり、通常の車両の他に除雪車なども配置されているようでした。

城崎温泉方のホームの突端に古そうな駅名標がありました。国府のローマ字表記が”KOKUHU”となっており訓令式です。訓令式の駅名標はあまり見ないような気がします。

豊岡駅からは京丹後鉄道宮豊線に乗り換え、日本海沿いを西舞鶴へ向かいます。

山陽・山陰の鉄道旅行(3)

新見駅-備後落合駅

新見駅からは芸備線で備後落合駅に向かうことにしました。備後落合駅は新見方面かならの芸備線、三次方面からの芸備線、そして奥出雲を経て宍道に向かう木次線の3方面の路線が乗り入れる駅ですが、いずれもローカル線ということもあって各路線とも1日3-5本しか列車の設定がありません。

14時過ぎに備後落合に到着した場合のみどの方面に対しても乗り換え可能ということだったので、今回はこの難しい乗り換えにチャレンジ(?)してみることにしました。

芸備線は急なカーブが多く、勾配のついている区間も多いせいか鉄道の運行はかなり大変そうでした。部分的に極端に速度を落として運転するような区間もありました。そんなわけで新見駅から1時間半ほど経過して備後落合駅に到着しました。

備後落合駅

備後落合駅では宍道方面へ向かう木次線への乗り換えになりました。乗り換え時間は20分ほどで、駅をそこまでゆっくりと見ている時間はありません。それでも、かつて使われていたという転車台など駅内の遺構を見ることができました。

転車台などの鉄道遺構です。
紫の帯の列車が三次方面、オレンジの帯の列車が新見方面に向かいます。

2024年の今でこそ備後落合始発となる木次線は1日に3本となっていますが、過去の時刻表を見ると急行なども含めて1日9本くらいの列車があった時期もあるようです。

備後落合駅-宍道駅

備後落合駅からは木次線で宍道駅まで約3時間の乗車となります。途中の名所は出雲坂根駅付近にあるスイッチバックで、備後落合方面から乗ってくると坂の途中で1回、出雲坂根駅に到着後にもう1回の合計2回の方向転換があります。スイッチバックであれば長野県内にも篠ノ井線の姨捨駅がありますが、2回も方向転換があるのは珍しいと思います。

列車はスイッチバックを過ぎて出雲横田駅に到着すると、通学する学生さんなどが乗り込んで地域交通路線の雰囲気になってきます。車庫のある木次駅などを経て、宍道駅に到着となります。

宍道駅-松江駅

宍道駅で山陰本線に乗り換えとなります。宍道駅は便によっては特急の停車もあるということでした。駅からは見えませんがシジミで有名な宍道湖はすぐ近くにあります。

木造の屋根がなんだか懐かしい雰囲気を出しています。
使われていないホームがちょっと気になります。

山陰本線の宍道駅-松江駅間は進行方向左手に宍道湖がすぐ近くに見えるので、車窓の風景はなかなか美しいと思いました。ちょうど夕暮れの時間帯だったのでそれも良かったと思います。

車内は都市部の通勤電車といった感じで、各駅で乗り降りする人が徐々に増えつつ松江に到着となりました。

山陽・山陰の鉄道旅行(2)

岡山駅からは特急やくもに乗って新見駅まで移動しました。

岡山駅

岡山駅は多数の路線が乗り入れることもあって駅はかなり巨大でした。駅の様子を見ているだけでも結構楽しめました。中でも特に四国方面に向かう路線が混雑しているようでした。

岡山駅-新見駅

いよいよ381系特急やくもに乗り込み、新見駅に移動することになりました。381系は遠心力に応じて車体を傾斜させ、それによってカーブを高速で通過することができるという特殊な機構を採用しています。

しかし、自然に発生する遠心力のみを利用して傾斜するため、急激に車体が傾斜したり、あるいはカーブが終わっているのに車体が水平に戻るのが遅れたりといった独特の挙動があります。そのため乗り物酔いしやすい車両としてよく知られています。

警戒しながら乗り込みましたが、確かに噂通りのなかなか刺激の強い乗り心地に感じました。特にカーブが終わっても傾斜しているのはかなり違和感があり、乗り物酔いしやすい人は厳しいだろうと感じました。

以前この手の車両の攻略として、”視界に車内と車外を同時に捉えない方がよい”という技法を聞いたので、今回は車窓のみを視界に捉えるようにしました。それが良かったのか、幸いにして気分が悪くなることはありませんでした。

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山陽・山陰の鉄道旅行(1)

知人に勧められたので置き換えが迫る381系に乗るべく山陽・山陰方面に出かけました。

長野-京都(高速バス)

長野から山陽山陰方面に向かう場合、オーソドックスな方法としては名古屋まで特急しなの、そこから東海道新幹線という方法があります。しかし今回はできるだけ時間を有効活用したかったので、京都までは夜行の高速バスで移動し、そこから鉄道移動をするという方法を採用しました。

今回乗車したのは長電バスの長野-関西方面の高速バスです。長野市を23時頃に出発し、京都駅前には翌朝5時過ぎ、そのまま大阪やUSJを経て神戸三宮に至るという路線です。南海バスとのコードシェア便で、私が乗車したのは南海バスが運行する便でした。

長電バスの高速バスは駅から少し離れたところから出発します。

車外に出られる休憩は姨捨SAで1回のみで、それ以外の休憩は乗務員交代のためのものなので、基本的には乗ったら座席に座ったままとなります。熟睡とはいきませんでしたが、うつらうつらしているうちに京都に着きました。

さすがに朝の5時過ぎともなると京都駅もまだ静かです。

京都駅

京都駅からは岡山駅を目指して東海道・山陽本線を移動していきます。今回は平日だったので朝のラッシュ回避のために京都駅から上郡駅までは特急スーパーはくとを利用しました。

ただ、スーパーはくと1号が出るまでに2時間弱あったので、朝食を摂りつつ京都駅の在来線ホームを観察して列車を待ちました。

さすがに外国からのお客様が多く、皆さん特急はるかで関西空港方面に向かっていました。

京都駅-上郡駅

気動車特急車両であるHOT7000系で運行されるスーパーはくとはとても快適で、選択して良かったと思いました。

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熊谷駅の11番線ホーム

熊谷駅の新幹線ホームです。熊谷駅の新幹線ホームは新潟・金沢方面が13番線(単式)、東京・大宮方面が11番線と12番線(島式)となっています。基本的に東京方面の新幹線が停車する際は12番線を使うので、11番線の存在が毎回気になっています。

調べてみると11番線を利用する定期列車が少ないながらもあるそうで、存在するだけで利用されていないホームというわけではないようでした。

改めて撮ってきた写真を見るとちゃんと乗車位置の表示などもあるので、現役で使われていることがうかがえます。

番線表示のフォントがクラシックな雰囲気を漂わせています。熊谷駅の新幹線ホームはところどころにちょっと昭和の雰囲気が残っていて気に入っています。

東隧道

用事があって横浜方面に出かけた際に、偶然古そうなトンネルを発見しました。近くでよく見てみると銘板がついており、土木遺産であることが分かりました。

坑口部分はちょっとレトロさを感じるデザインです。
現代の道路トンネルとしては少々狭めです。
これは後から作ったのかもしれませんが、退避用のスペースがあります。

銘板の説明によれば関東大震災後に水道管を復旧する際に水道管のために作られたトンネルで、道路部分は併用としておまけ的に作られたもののようです。

現在はこのトンネルがある山の上に墓地や病院などが立地しており、このトンネルはそれらへのアクセス路として活躍しています。

週末パスを使った鉄道旅行

JR東日本が販売している週末パスというフリーパス方式の切符があります。これは任意の土日の2日間でJR東日本の大部分と一部私鉄が乗り降り自由になるという切符です。今回山形方面へはこの切符を利用して出かけました。

週末パスの良いところ

週末パスの良いところとして以下のような点が挙げられます。

乗れる範囲が広い

青春18きっぷのようにJR全線とはいきませんが、おおよそ宮城県・山形県を北限としてJR東日本路線の大部分に乗車可能です。また、地方私鉄についてもかなりの路線が乗り降り自由の対象になっています。

長野県内についてはしなの鉄道・北しなの線・長野電鉄・上田交通別所線・アルピコ交通上高地線のいずれも乗車可能です。

週末ならいつでも使える

その名の通り、最繁忙期を除いては年間を通して週末限定で利用が可能です。1点だけ注意が必要なのは、利用開始日の前日までに購入しておく必要があるということです。Web版のえきねっとで購入して、駅の指定券券売機で受け取ることもできます。

特急券の運賃として使える

週末パスは特急に乗る際に運賃部分としての利用が可能なので、必要に応じて特急券を別途購入して新幹線を含む特急に乗ることができます。自宅近所のよく知っている区間を飛ばしたり、列車同士の接続が悪い区間を特急でつないだりと便利に使えます。

自動改札を通れる

切符のサイズが紙の特急券などと同じなので自動改札を通れます。自動改札を通せない切符の場合、改札のために奥から出てきてもらうこともあるので少々気を使います。この切符は普通に自動改札を通れるので、気軽に出入りができるのが良いと思います。

長野県はJR東日本の営業エリアの中では最西端に当たるので、週末パスを使うと結構お得な旅ができます。また行ったことのないところの探検に行ってみたいと思います。

今泉駅

フラワー長井線で赤湯方面に戻ったのですが、せっかくなので途中の今泉駅で乗り換えて米坂線で米沢駅に向かってみることにしました。

米坂線は災害のために長期運休中ですが、米沢-今泉間は運行をしています。元々はフラワー長井線もJRの路線だったので駅は一体です。

線路の配置がちょっとユニークで、坂町方面の線路は単線になっています。最上川を渡った後に米坂線とフラワー長井線が分岐するのですが、駅を出てから分岐するまでしばらくは2社が同じ線路を共用して走っています。

一旦線路が1本にまとまった後に分岐します。

ホームにもそれぞれ違いがあります。

こちらはフラワー長井線のホームです。屋根が木造なのが特徴的です。

国鉄っぽいフォントの案内標があります。

こちらは米坂線のホームです。屋根は金属でできているほか、待合室があります。

米沢方面の様子です。小さいながら車庫のような設備があります。

それぞれの路線の歴史的経緯も少し垣間見える興味深い駅でした。

白兎駅

今回は羽前成田駅を見た上で終点の荒砥駅までは行ってみたかったので、次の列車を待つ予定でした。しかし思ったよりも時間が余ったので、探検がてら次の白兎駅までは歩くことにしました。

羽前成田駅から白兎駅間はだいたい線路沿いに道路が走っているので、沿線の様子を観察しつつ最短距離で移動が可能です。

改めて山形県は一大穀倉地帯と感じる風景が沿線に広がっています。

ちょっと珍しい3種踏切(警標と警報器があるが、しゃ断機がないもの)があります。

塗装が薄くなってしまって読みづらいですが、”JR山形保線区長”の名前のあるJR時代からと思われる看板があります。

白兎駅です。変わった駅名ですがこの付近の地名が白兎というのだそうです。単純な瑞祥地名ではなさそうなので、何かいわれがありそうです。

直線区間の途中の駅なので、駅からの眺めはなかなかです。

駅の周辺も含めて写真が好きな方には結構オススメできる駅だと思います。

羽前成田駅

内陸方面に移動後、山形鉄道フラワー長井線という鉄道に乗りました。赤湯駅から荒砥駅までの約30kmを結んでいる路線です。元々はJRの路線だったそうですが、民間路線に転換された路線です。ちょうど今年で全線開通100周年になるということです。

JR奥羽本線から赤湯駅で乗り換えます。

沿線には花の名所が多いということで、車両にはそれぞれ名物の花のデザインがされています。

30kmに対して17駅ありますが、区間によっては非常に駅間の短いところもあり、例えば赤湯-南陽市役所間は1kmくらいなのであっという間に到着します。

羽前成田駅

今回ぜひ訪問してみたかったのが羽前成田駅です。

木造の渋い駅舎です。この駅舎は全線開通当時からの建物そのままだということで、築100年ということになります。

築100年にしてはしっかりしていて、状態がかなり良さそうに見えます。

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