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RX7600搭載後のDavinci Resolveによるエンコード速度

Radeon RX7600にVGAを換装してから初めてDavinci Resolveによるエンコードを行ってみたところ、だいぶ高速になったので驚いています。

前のVGAがRadeon RX570Xという2017年のものだったので比べてみれば速くなるのは当然かもしれません。従来私のPCでは1080pの動画をエンコードするのにおおよそ90フレーム/秒の速度で実行できていました。

これでも第一世代のRyzen機に比べると1.5倍くらいの能力になったので当時としてはとても驚きました。それが現在の環境ではおおよそ140フレーム/秒くらいの速度で実行できるので、更にもう1.5倍くらい高速化が図られたことになります。

多少の浮き沈みはありますがおおよそ140フレームくらいで処理が進みます。

例えば10分の動画をエンコードする場合でも以下のような差異になります。

  • 2世代前(Ryzen5 1600X + Radeon RX570X):約10分
  • 1世代前(Ryzen7 5800X + Radeon RX570X):約6分40秒
  • 現世代(Ryzen7 5800X + Radeon RX7600):約4分20秒

そもそもGeforceに対してあまりメジャーではないRadeonですし、その上でRX7600は割とお買い得なグレードの製品ではありますが、さすがに6年前の製品と比べるとかなりの性能向上が感じられます。

AMD Software Adrenalin Edition 23.7.2がリリース

バージョン23.7.2がリリースになりました。

AMD Software: Adrenalin Edition 23.7.2 Release Notes

[amd.com]

今回は新たにゲームタイトルをサポートしているわけではなく、純粋にバグフィックスをメインとしたメンテナンスリリースのようです。

COD:MW IIなど個別のゲームタイトルに関するバグフィックスも含まれています。

いくつかある修正点の中で気になったのは、「Adaptive-sync有効時に画面がブラックアウトする場合がある」というものです。問題が発生する製品の例としてRX7900XTが挙げられていますが、この現象はRX7600を使っている我が家でも発生することがあります。今回のバージョンアップで修正されるのであればとても助かります。

ドライバのリリースペースが元に戻りつつある感じがあるので、引き続きRX7600への最適化があるのか楽しみに待ちたいと思います。

AMD Software Adrenalin Edition 23.7.1がリリース

23.5.2がリリースされてからAMDにしては間隔が空きましたが、新しいドライバがリリースされました。

AMD Software: Adrenalin Edition 23.7.1 Release Notes

[amd.com]

今回のバージョンでは目玉はVulkan APIの追加機能のサポートということで、ゲーマー目線で見るとそれほど大きな変更は含まれていないようです。

ドライバの更新内容とは直接関係ないですが、今回のバージョンからRX7600シリーズ用の専用ドライバが本線のドライバに統合されています。RX7600に限りドライバが別というのはちょっとわかりにくい部分だったので統合は助かります。

後はRX7600用の最適化が今後どのくらい進んでいくのかに期待したいと思います。

AMD Audio Noise Supression

RX7600を導入して新たに使えるようになった機能の1つに、表題のAMD Audio Noise Supressionがあります。読んで字のごとく音声入出力からノイズを除去してくれるというものです。

同じような機能としてはnvidiaのRTX Voiceが有名ではないかと思います。AMDでも似たようなことができるというわけです。

入力音声のノイズ除去

試しに使ってみたのですが、空調などの背景雑音やマウスのクリック音、キーボードノイズなどそれぞれきれいに消してくれます。非常に優秀ではありますが、昨今はZoomやTeams、Discordといったコミュニケーション用ソフトウェアがソフト自体の機能としてノイズキャンセリングを実装していることが多いので、あえてこちらを選択する必要はそれほどないかもしれません。

出力音声のノイズ除去

ちょっと面白いのは出力される音声にもノイズ除去をかけられることです。例えばWeb会議で相手方の音声がノイジーな場合、こちら側の処理でノイズを除去して通話するといった使い方が想定できます。

出力される音声全体に効果があるので、ゲームや映画の爆発シーン等が無音になることがあります。急に無音になるのでちょっと面白いです。

AMD Software Adrenalin Edition 23.5.2がリリース

23.5.2がリリースとなっていますが少々変則的なリリースになっています。

AMD Software: Adrenalin Edition 23.5.2 Release Notes

[amd.com]

新しいゲームタイトルとしてディアブロ4がサポートされています。また、Microsoft OliveとDirectMLを使ってStable DifussionをRX7900XTXで実行した際のパフォーマンスが2倍に向上しているということです。

Microsoft OliveやDirectMLという単語はあまりなじみのないものでしたが、調べてみるとこれらを使うことでCUDA非対応のGPUでもAIモデルを最適化し、DirectXでAIモデルのトレーニングができるということです。DirectXが実行可能なGPUなら動くそうなので、Radeonでも動くとのことです。

RX7600用の23.5.2は未公開

このエントリを書いている2023/6/3時点ではRX7600用の最新ドライバを検索すると、5/24付けの23.5.1(RX7600専用)がヒットする状態です。RX7600以外のGPUのドライバと後悔が完全にリンクしているわけではないようなので注意が必要そうです。

グラフィックボード換装(RX570→RX7600)

長らく換装候補が決まらずにRX570を使い続けていたのですが、今回のRX7600がちょうど良さそうだったので換装しました。

世代で言えばRX5000系とRX6000系を挟んで3世代分のジャンプを果たしたことになります。スペックの変化は以下の通りです。

スペックの変化

今回のカード換装でスペックは以下の通りに変化しました。

  • コア:Polaris(14nm)→RDNA3(6nm)
  • ストリームプロセッサ数:2,048→2,048
  • メモリ容量:8GB→8GB
  • 消費電力:150W→165W
  • ピーク演算性能:5.1TFLOPS→21.75TFLOPS

消費電力は微増となっていますが、演算性能ではざっくり4倍になりました。

組み込み状況

今回購入したのはASUSのROG STRIX RX7600です。オーバークロック仕様となっており、クロック周波数が2,355MHz-2,755MHzとなっています。ROG STRIXシリーズのグラフィックボードは結構こだわった設計になっているのと、割とすぐに市場から消えて復活することが少ない印象を持っているので、今回セレクトしてみました。

一般的なRX7600シリーズのグラフィックボードのカード厚は正味2スロット分らしいのですが、このROG STRIXシリーズは巨大なクーラーが付いているので約3スロット分の厚みがあります。実際に装着してみるとかなりの存在感があります。手に持ってみるとボードというよりはブロックのような感触です。

カードは厚いですが重量はそこまでではないようです。正確に測定はしていませんが先代のRX570とほぼ同じくらいの重さに感じました。

寸法に関してはあんまり心配していなかったのですが、装着してみたらカード先端がリザーバーに接触寸前の状態でした。これは何事もなくて良かったと思います。

消費電力は若干増ではあるものの、PCI-Expressによる給電は6pin+8pinだったところ、8pinのみで良くなりました。ケーブルを1本減らせたので、これは思わぬ改善になりました。

とりあえずは組み込んだだけという感じなので、色々なワークロードを試してみてまた追ってエントリにまとめてみたいと思います。

AMD Software Adrenalin Edition 23.5.1がリリース

Radeon RX7600の登場にあわせてか、ドライバも更新されました。

AMD Software: Adrenalin Edition 23.5.1 Release Notes

[amd.com]

今回のバージョンでは新たにThe Lord of the Rings: Gollumがサポートされ、RX6000系と7000系ではパフォーマンスアップが見込めるようです。

RX7600も今回のバージョンよりサポートされているようなのですが、RX7600用とそれ以外の製品ではドライバのパッケージ自体が異なり、RX7600用については”for RX7600”という名称で別のドライバとなっています。

Radeon RX7600が登場

RX7000シリーズのミドルレンジ製品にあたるRX7600が発表されました。グローバルには5/25より発売ということです。

AMD、269ドルでフルHDゲーミングに最適な「Radeon RX 7600」

269ドルのミドルレンジGPU「Radeon RX 7600」登場。その実力を試す

[PC Watch]

発売を前にしてベンチマーク記事も掲載されています。AMDがフルHDゲーミングをターゲットにしたというだけあり、1080p設定であれば前世代のミドルハイ製品であるRX6700XTと肩を並べるくらいの性能のようです。

もっとも、1440p設定ではさすがに6700XTが優勢なので、フルHDでの最適な価格性能比を実現した製品と言えそうです。

カード単体での消費電力は昨今のVGAの中では抑え目です。カード厚も2スロット分で、長さや重量も取り扱いのしやすい範囲に収まるようです。

今までは上位グレードから徐々に新製品が登場することが多かったですが、今回はハイエンド製品群の次にミドルレンジ製品が登場となりました。競合するNvidiaが上位製品からリリースを進めているので、空いているミドルレンジにあえて製品を投入したということかもしれません。現実的なスペックの製品を現実的な価格でというコンセプトは非常に良いと思います。

AMD Software Adrenalin Edition 23.4.3がリリース

4/27付けでバージョン23.4.3がリリースとなっています。

AMD Software: Adrenalin Edition 23.4.3 Release Notes

[amd.com]

今回のバージョンではSTAR WARS Jedi: Survivorを新たにサポートしています。既知の不具合を見ていくと、RX7000シリーズで高リフレッシュレート設定にした時にアイドル時の消費電力が大きくなる問題や、同じくRX7000シリーズでいくつかのVRゲームプレイ時にパフォーマンスが十分に発揮されない問題などが挙げられています。

RX7000シリーズのデビューは2022年の12月で、もうそろそろ5ヶ月くらい経過しようとしています。既知の不具合がRX7000シリーズに多く見られることを考えるとまだドライバに調整の余地がありそうな感じを受けます。

AMD Software Adrenalin Edition 23.4.1がリリース

バージョン23.4.1がリリースされています。

AMD Software: Adrenalin Edition 23.4.1 Release Notes

[amd.com]

今回のバージョンではMeet Your Makerがサポート開始されています。また、The Last of Us Part1について最適化が行われています。

修正された不具合の中にCitrix Workspaceを使用した際にマウスカーソルが消失する問題というものがありました。Citrix Workspaceがどのような描画をしているのかは詳しく分かりませんが、ゲームタイトル以外のソフトウェアについて不具合が出るのは珍しいように感じます。

今回のアップデートもWHQL Recommendedになっています。