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FL Studio 20がリリース

FL Studioがメジャーバージョンアップをして20になりました。

前バージョンは12でしたが、FLの20周年記念に合わせて12→20へとバージョンをジャンプさせたそうです。

最大の変更点は今バージョンから正式にMacをサポートしていることです。今までもfor OSXというバージョンがあったように思うのですが、とうとう正式サポートとなりました。紹介動画もMacで動作しています。

プレイリスト周辺も手が入っています。まず、Time Signature機能により拍子の分母と分子を自由に設定できるようになりました。異なる拍子のパターンを同じプレイリスト内で混在させることも可能です。

プレイリスト上のオーディオクリップはConsolidate playlist selectionという機能を選択することにより、1つのクリップにまとめることができるようになりました。プレイリスト上が細かいクリップでごちゃごちゃしてきた時に重宝しそうな機能です。

また、1つのプロジェクトで複数のプレイリストをアレンジ情報として保持できるようになりました。これにより1プロジェクトでオリジナル版とアレンジ版を同時に保持することが可能です。アレンジ情報はマージすることもできるため、制作の過程で気が変わっても手間をかけずにプロジェクトを統合できるようになっています。

バージョンはずいぶん飛びましたが、相変わらずのLifetime Free Updateにより今回のアップデートも無料です。

 

FL Studio12.3がリリース

ここのところFLをあまり起動していないのですが、ニュースレターで案内が来ていたので12.3の内容を確認してみました。

FL Studio 12.3 Released

[Image-Line.com]

大きいトピックとしては、動画の冒頭にも出てくるオーディオデータのリアルタイムストレッチが挙げられるでしょう。プロジェクト内のオーディオファイルを、プロジェクトのBPMに合わせて伸縮させることができるようになりました。CDJに付いているようなキーロックの状態になっているので、テンポを変更してもオーディオファイルの音の高さは変わりません。

ピアノロールエディタはスケール補助の機能が新しくなり、スケールと根音を指定すると対応する音階が明るく表示されるようになりました。従来は配置されたノートに応じて自動検出する仕組みだったと思うので、より使いやすくなっていると思います。

変わった機能としては、ゲーミングデバイスであるRazor Chromaシリーズを再生内容に応じて光らせるプラグインが新たに入っています。ただでさえ派手なゲーミングデバイスですが、音楽に合わせて自在に発光している様子はなかなか見栄えがします。

FL Studio 12がリリース

先日RC1が出たと思ったらもう製品版がリリースになりました。

Announcing FL Studio 12
[Image-Line.com]

12から各グレードに含まれる要素が追加されています。
Fruity editionではオートメーションクリップが使用可能に、Producer editionではSytrusとMaximusが使用可能に、Signature BundleではHarmless、Newtone、Gross Beat、Pitcherが使用可能になっています。
旧バージョンからアップデートすると使えるプラグインが増えるので得した感じがします。

UIについては見た感じが今風に変わっただけでなく、ベクターデータによる描画に変わっているそうです。
ベクターデータというのはAdobeのIllustratorなどのドローイングソフトで作成できる画像データの形式です。拡大縮小してもジャギーが出たりしない特徴があります。
今回FL12では8Kモニタにも耐えられる品質でUIを作りこんでいるそうです。

関連してミキサーの表示もかなり柔軟になっており、複数のプリセットされたレイアウトから表示形式を選べるようになっています。
“Extra Large”がなかなかにユニークです。

その他、プラグインも多数アップデートされています。プラグインについても一部はベクターデータ描画になり、高精細なディスプレイで使う際には威力を発揮しそうです。

他にも色々ありますが、例によりLifetime free updateとなっております。
過去のFL Studioからのアップデートは無料です。

FL Studio12がRC1に到達

昨年秋くらいからBeta版が複数回公開されていたFL Studio12ですが、4/17付けのリリースがRC1になるそうです。
RC1まで来たので正式版リリースも間近というところかと思います。

本体やプラグインのx64対応やミキサーの機能の拡充が目玉でしょうか。
アイコン類などのグラフィックも一新され、今風な印象に仕上がっています。

個人的にはミキサーのワイド表示が非常に良くなったなと思っています。
単純に細いUIや小さいUIが苦手なので気に入っているのですが、そうでなくても高精細なディスプレイを使用している方なんかには便利なのではないかと思います。

3xOSCの見た目がパワーアップ

FLのベーシックなプラグインである3xOSCの見た目が11.5betaで変わっていました。
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見た目だけですが現代的な感じになりました。
燦然とSince2000の文字が輝いています。

その名の通り3つのオシレータがついている単純なシンセサイザーです。
単純ゆえに非常に重宝して使っています。シンセサイザーの音のでき方の原理が分かりやすいところも良いです。
Channel Settingsが上部にアイコン表示されていますが、エンベロープにアクセスしやすくなったので結構作業の手間が省けるようになりました。

FL Studio 12 betaが公開

バージョン的には11.5らしいのですが、12のベータ版が公開になっています。

見た感じはかなり変わりました。ちょっと古風な雰囲気もあったUIはかなり今風な感じになっています。
また、上部メニューバーを非表示にできるようになったほか、4Kディスプレイ等に対応できるようスケーリングも調整できるようになっています。

今回ミキサーがかなり進化しています。
今まで各トラックをグループ管理するときには色分けしたり同じアイコンを設定したりしていましたが、トラックの間に隙間を設定できるようになりました。
そのため、トラックをまとめて管理するのが容易になりました。
また、トラック間のルーティングは下部にパッチケーブルで接続したような表示がされるようになりました。
ミキサー自体も縦方向に拡張表示できるようになり、お好みの表示で使えるようになりました。

チャンネルウィンドウはチャンネルラックと名称が変更され、こちらも大きく手が入りました。
まず、ステップシーケンサとピアノロールの表示を切り替えられるようになりました。
チャンネルラックは横方向にドラッグすることで拡張でき、ループの長さを簡単に変更できるようになりました。
FLらしい要素であるリズムのスイングはチャンネルごとに設定できるようになり、より細かいノリが設定できるようになっています。

各チャンネルの設定は今まで小さい別窓表示になっていましたが、プラグイン本体の上部にDetailed settingsとして統合されました。
上部メニューから窓を変えずに表示を切り替えることで設定にアクセスできるため、操作がしやすくなりました。

ざっくり動画で紹介しているところをなぞってみましたが、かなり大きく変わっている印象を受けます。
自分でもしばらく触って新しい部分をチェックしてみたいと思います。

上の動画からbeta版は入手できますが、インストール時にFLのレジストリキーを更新する必要がありますのでご注意ください。

Deckadance SOLO betaがリリース

DeckadanceとついていますがFL用のプラグインです。

以前からもDeckadanceをVSTプラグインとして呼び出す方法というのはありましたが、MIDIコントローラとの接続・リンク張りやインプット/アウトプットのルーティングが結構大変でした。
今回のプラグインは普通のジェネレータ系プラグイン的に使えるので分かりやすいです。
呼び出せばすぐ音が出せる、という感じです。

Deckadanceの様々な操作がコントローラとピアノロールで行えるので、FLと非常に親和性の高い形でオーディオファイルを取り扱えます。
コントローラでライブ的に操作したり、ピアノロールでプリセットした演奏パターンで既存の曲をリミックスしたりできます。

また、FL本体のBPMをマスターとしてDeckadance SOLOのBPMを同期させることができます。
これにより、FL本体のトラックとDeckadance内部の曲を混ぜて使用することも容易です。
上の動画ではアカペラのボーカルとFLで打ち込んだトラックを混ぜて使っているようです。

大ざっぱに言ってしまえばサンプラーなのですが、事前に素材として切り出しておかなくても曲を丸ごとすぐに使えるので簡単、かつライブ用途に向いています。
Deckadanceを持っていなくてもFLのライセンスがあれば今回のベータ版はトライできます。試してみてはいかがでしょう。

システムのレイテンシを測定してみる

せっかく音飛び関連のエントリを書いたのでレイテンシの測定方法についても書いてみようと思います。
うちの場合はオーディオインターフェイスがNative InstrumentsのAudio 8 DJなので、付属ソフトに測定用ツールがついています。
“Native Instruments Audio 8 DJ Contorol Panel”というのがそれです。
起動するとこんな感じです。
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バッファの設定のほか、レイテンシ測定とドロップアウト検知ができます。付属品ながら(付属品だけに?)高性能です。

この他にフリーソフトで”DPC Latency Checker”というソフトもあります。

DPC Latency Checker
[Thesycon.de]

こちらはダウンロードしたdpclat.exeという実行ファイルを実行するだけの簡単なソフトです。
動作も右端のスタートボタンを押すと測定開始、ストップボタンで停止とわかりやすいです。
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CPUのクロック変動は音飛びの原因になり得る

昨日レイテンシが高くなり音飛びが発生する原因についてエントリを書いた後も調べていたのですが、
Latencymonの資料の中に「CPUのクロック変動は音飛びの原因の1つです」というような情報がありました。

最近のCPUは大体必要に応じて定格クロック以上/以下で動作する機能がついていますが、オーディオインターフェイス的には良くないことのようです。
BIOSでTurbo CoreやTurbo Boost等のクロック上昇機能をオフにしたり、Windowsの電源プラン設定でCPUのクロックを下がらないように固定してしまうと音飛び防止に効果があるようです。

そうは言っても夏はCPUをフルパワーで固定したくないな…という場合は思い切って定格以下で固定してしまうのも手かと思います。
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FL (Extended Memory).exeの行方

先日のEdisonでメモリを消費しつくしてしまった話の関連です。
そういえば昔はメモリを多く積んだマシン用に”FL (Extended Memory).exe”というデフォルトの”FL.exe”と別の実行ファイルがあったけどどうなったんだろう?と疑問に思いました。
もしかして”FL (Extended Memory).exe”でEdisonを実行すれば長尺録音にも耐えられるかも…という淡い期待あってのことです。

ヘルプを調べてみると、FLが11になった時に扱いが変わっているんだそうです。

”FL (Extended Memory).exe”は”FL.exe”に名称が変更され、デフォルトの実行ファイルになっているんだそうです。
11以降はデフォルトで2GB以上のメモリにアクセスできるということですね。

ちなみにFLのインストールフォルダを見ると”FL (Compatible Memory).exe”という実行ファイルがあります。
こちらはデフォルトの”FL.exe”で不具合が出る場合用で、メモリアクセスは2GBに制限されているそうです。

というわけで、やっぱりEdisonで長尺録音は厳しそうです。