今回の木曽方面の探検では輪行ということもあったのでカメラをInsta360 ONE Rにしてみました。通常であればPENTAX Q S-1を持っていくところなのですが、荷物の軽量化のための試験起用です。
Insta360 ONE Rでの静止画撮影については購入当時に一度試験していましたが、その後はもっぱら動画用としていました。その後ファームウェアもずいぶん版を重ねたので改めての試験です。
2020年3月当時と比べて一番の違いはv1.2.7で追加されたPureshotです。これは撮影した写真に対しAIで補正を施して、主にダイナミックレンジと精細さを向上させるというものです。Pureshotを有効にした状態で出力するためには、写真の生データをInsta360 Studioでエクスポートしてあげる必要があります。
生データとPureshot適用済みデータを比べてみます。
生データでは青系の色が少々不自然な鮮やかさになっています。これは2020年時点でも気になっていた点で、元々Insta360 ONE Rでは青みがかった写真が撮れるようです。
Pureshot適用済みの方は色のバランスが良くなり、部分的にシャープネスも向上しているように見えます。
こちらの写真では日差しが強く、生データでは反射で白飛びが発生してしまっている箇所がいくつかあります。Pureshotを適用すると全てとはいきませんが、かなりの部分で補正が入り何が写っているのかが識別しやすくなっています。
というわけでPureshotによる自動補正がかなり有効に機能していそうなことが分かりました。一方で、Insta360 ONE Rで撮影された写真は4000×3000という巨大なデータにはなるものの、精細さという点ではもう一つ不足を感じます。
センサーサイズで言うとONE Rは1/2.3inということなので、2014年発売のPENTAX Q-S1(1/1.7in)と比べても小さめというところが影響しているのかもしれません。現行版の同ラインの製品ではAce Pro2というものが発売中ですが、そちらは1/1.3inとかなり大きいセンサーを搭載しているそうです。
基本的にはPENTAX Q S-1が長いことお気に入りではあるのですが、将来的に故障等でリプレイスとなった場合にはアクションカメラで全てを兼ねるというのもアイデアかとは思います。