自作PC」カテゴリーアーカイブ

VGA水冷の見直し

今回のVGA換装を機に、暫定的にというつもりではありますが、水冷システムの管路からVGAを外しました。

水冷化しやすいVGAのグレードについて

水冷システムの本領が発揮されるのはVGAなのですが、最近のローからミドル帯のVGAは消費電力も小さくなり、空冷クーラーも進化しているので、空冷でも昔ほど冷却に悩まされることがなくなっています。

結果として、ミドル帯のVGAに適合するウォーターブロックが一昔前に比べてリリースされなくなったように感じます。VGAを水冷化するのであれば基本的にハイエンド製品という形ができあがっているように思います。

こうなってくると、水冷にこだわるあまり【マシン全体を水冷システムにするべく、VGAは高性能なものをチョイスする】という何だか妙な方針になりかねないので、今回はVGAのグレードを優先したというわけです。

汎用のVGAブロックについて

VGA用のウォーターブロックというとカードごとに異なるフルカバータイプの製品が一般的だと思いますが、EKなどからGPUコア部分のみを冷却するウォーターブロックがリリースされています。

これを利用するとかなり多種類のVGAを水冷化することができます。先代のR9 270Xも汎用ブロックで水冷化したものです。


様々な種類に適合するので助かるのですが、コア部分だけを水冷化した場合は写真のような要領で周辺のVRMなどにヒートシンクを付ける等の方法で冷却の強化が必要になります。場合によってはある程度風を当ててあげないといけない場合もあるので、そうなってしまうと水冷化したメリットが少なくなるように思えます。

こういった事情もあって、今回はまず中古のRX570により換装を行うというのが目的でしたので、RX570をフルカバー水冷化できない以上、とりあえずは空冷運用にしている次第です。

ただ上の写真のウォーターブロックはまだ取っておいてあるので、そのうち気が変わったらRX570も水冷化してみるかもしれません。

VGA換装(R9 270X→RX570)

不調の兆しを見せ始めていたVGAを早速換装してしまいました。今回は中古のSapphire NITRO RX570(8GB)を導入することにしました。

中古の第二世代Polaris

今回は中古の2年くらい前の製品を導入したのですが、どうも最近中古市場に第二世代Polarisを採用したRX570とRX580が大量に供給されているように思います。

2017年当時、これらのGPUが仮想通貨のマイニングを高効率に行えるという話があり、登場してからしばらくはずいぶん品薄が続いていたように思います。

最近はマイニングブームも一段落したのか、マイニングに使われていたパーツが一度にまとまった量中古市場に供給されているのではないかと思います。今回購入したものもマイニングに使われていたのか、割ときれいな状態でした。

組み込み状況

水冷化はせずに、そのまま組み込んでいます。R9 270Xに使っていたEK-VGA Supremacy – Acetal+Nickelが適合するらしいのですが、最近のVGAクーラーは優秀だと思いますし、とりあえず空冷で当面使っていくつもりです。

ビジュアル的には側面から見える太めのヒートパイプが力強いです。また、電源を入れるとSapphireのロゴが青く光るのでかっこいいです。

使用感

スペックの変化

今回のカード換装でスペックは以下の通りに変化しました。

  • コア:GCN(28nm)→Polaris(14nm)
  • ストリームプロセッサ数:1,280→2,048
  • メモリ容量:2GB→8GB
  • 消費電力:180W→150W
  • ピーク演算性能:2.69TFLOPS→5.1TFLOPS

消費電力が下がっているのに性能がざっくり1.9倍というのが面白いです。

せっかくなのでRadeon OverlayでGPUの稼働状況を見ながらKenshiを動かしてみました。

GPU

GPUについては時々100%近くまで稼働しますが、それほど変化のないところでは低率の稼働にとどまっており、効率良く動作している様子がうかがえました。

VRAM

大きいマップを読み込むためかVRAMは3GB少々を消費していました。今までは最大2GBしかVRAMがなかったので、常時あふれていたところでしたが余裕ができました。

冷却機構

冷却機構については室温約16℃でコア温度は40℃後半~50℃中盤というところでした。50℃を超えると緩くファンが回り出し、40℃代に下がると止まるという動作の繰り返しでした。室温が低いとゲーム中でもセミファンレス動作になることが確認できました。

ファン自体も昔のシロッコファンのようにうるさくなく、今回のテストでは800RPM前後で回るくらいだったので、非常に静粛性に優れているように感じました。

まとめ

約2年遅れでの導入になりましたが、5年ぶりの換装となっただけはあって、かなりの性能向上を実感できました。今までニュースで見るだけだったRadeon Overlayなどの各機能もほとんどフルに利用できるので、楽しみが増えました。

特筆はやはり電力効率の良さと冷却の優秀さです。十分なスペックでありながら、アイドル時は30℃代まで温度が下がるので、ゲーム中以外は基本的にファンが動きません。それどころかゲーム中でも状況次第ではファンレス動作してくれるので、これなら水冷化改造しなくても良いのではないかと思っています。

冒頭書いたようにこのエントリを書いている時点では結構な数の中古品が出回っているので、ちょっと古いVGAを使っている方は換装のチャンスなのではないかと思います。

VGA不調の兆し

最近自作機に組み込んでいるR9 270Xがどうも不安定な挙動を示すようになってきました。VGAは基本的にめったなことで故障はしないと思うのですが、今までの経験では

  • 画面に規則的なノイズが乗る
  • 発色がおかしくなる(全体的にピンクがかる、緑がかるなど)
  • スリープからの復帰やコールドブート時に何も映らない

という症状が断続的に出た後に、壊れたことがあります。270Xも丸5年使っているので、経年劣化の可能性は疑われるのではないかと思います。

今回も上記の症状を一部確認しているので、さすがに交換した方が良いかと思っているところです。

ファン固定ネジを交換

PCのケースファンからビビり音がするので、ファンを固定しているタッピングネジを変えてみました。

左が今まで使っていたもの、右が今回交換したものです。

交換したところ、ビビり音は収まりました。ケースが黒っぽいので黒いネジを使っていたのですが、どうもネジそのものの精度が良くなかったようです。

ケースファン固定はこのタッピングネジで締結するのが一番トラブルが起きにくいと感じていましたが、今のケースに開いているファン固定用の穴はどうも普通のM3ネジを想定しているようにも見えます。

ホームセンター等でちょうど良さそうなものがあれば、ネジ&ボルトの組み合わせでの固定に変えてみるかもしれません。

X370-PROのBIOSアップデート(v4207)

12/14付けでバージョン4207がリリースされています。前回が9月末だったのでこのマザーにしては間隔の空いたリリースになっています。
容量もいよいよ大きくなってついに8.6MBに達しています。

今回のリリースではAgesaが1006にアップデートされているので、BIOS更新としては大規模なものと言えると思います。ZenベースのAthlonの互換性とパフォーマンスが強化されているということなので、当該CPUを使っているユーザの方は要チェックのリリースかもしれません。

パソコンの水替え

パソコンの水替えという文字列が全くもって意味不明ですが、水冷PCなので時々クーラントのつぎ足し、または入れ替えが必要になります。

うちのPCはそれほど水替えの作業性が良くないので、毎年1回大ざっぱに水を抜いて、新しいクーラントを足しています。完全に元々のクーラントを抜くのは結構大変で、恐らくドレン管などをつけないと作業がしづらいと思います。

通常なら毎年1月水替え、7月につぎ足しで間に合うはずなのですが、思ったより水位が低かったので前倒しで作業をしました。

新しいクーラントを満タンに入れたのでしばらく大丈夫だと思います。

X370- ProのLEDを設定

X370-Proは最近のマザーボードによく装備されている装飾用のLEDを制御する機能がついています。これはASUSが提供する”AURA”というユーティリティによりコントロールが可能です。

デフォルトでは電源オン時・オフ時とも”カラーサイクル”という色を周期的に変化させながらゆっくり明滅する設定になっているのですが、就寝時に気になるので電源オフ時だけ消灯することにしました。

AURAを使うと電源オン時の挙動、オフ時の挙動のほか、PhilipsのHUE(ネットワークに接続できるスマート照明)と連携することも可能です。発光パターンも様々なものから選べるので、光り物が好きな方には楽しいユーティリティだと思います。

私は正直そこまで興味はなかったのですが、発光パターンを音楽と連動する”ミュージック”に設定して、部屋にマルチカラーに対応したHUEを設置したら、クラブみたいでちょっと楽しそうだな、と思いました。

はじめから搭載されているマザーボード上のLEDだけでも光らせてみると面白いので、ものは試しで触ってみると面白い機能だと思います。

X370-PROのBIOSアップデート(v4024)

9/28付けでバージョン4024のBIOSが公開されています。

今回の変更点はシステムパフォーマンスの向上のみとなっています。ここ最近BIOSのリリースペースも2ヶ月ピッチくらいに開いてきているので、さすがに落ち着いてきた感はあります。

全バージョンに対しては4012→4024で12増えていますし、BIOSの容量も0.13MBの増なので、パフォーマンス向上だけとは言いながら、それなりに手は入っている可能性があるように思います。

PCファンの細かい回転数変化を抑制する

我が家のPCにはASUS製マザーが組み込んであるので、おなじみのQ-FanコントロールでCPUやマザーボードなどの温度に合わせてファンの回転数を設定できます。UEFIでの設定になるので多少ハードルが高いですが、常駐アプリを使わなくても機能するので、常駐アプリを減らせる点で有利です。

回転数変化のグラフまで手動設定できるほどの高性能ぶりなのですが、最近半端に気温が下がってきたせいか、ファンの回転数変化の音が気になるようになりました。

ファンそのものは比較的低回転数なので静かなのですが、CPUの温度変化に合わせて細かく回転数が変化するため、変化時の一瞬高くなる音や低くなる音が耳障りに感じていました。

解決策を考えてみたところ、Q-Fanコントロールに”Chassis Fan Smoothing Up/Down Time”という設定項目があることに気がつきました。

説明書では”回転数変化のタイミングを設定する”としか書かれていないのですが、Smoothingという単語が使われているところから見ても、”ファンの回転数が変化する際に何秒かけて変化するかを設定する”項目なのではないかと思います。

最小2.6秒から最大255秒まで何段階かで設定が可能なので、ファンの細かい回転数変化が気になる場合は2.6秒に設定するだけでも大分違うと思います。

X370-PROのBIOSアップデート(v3803)

1/26付けでv3803がリリースされています。今回はパフォーマンス向上とAGESAのバージョンアップが変更点として挙げられています。

今回のバージョンアップが普段と大きく違う点として、メモリの対応リスト(QVL)が更新されたことが挙げられます。v3803リリース以前は確か2017年7月頃からアップデートされていなかったと思うので、久々の更新になります。

メモリのランクやチップのメーカー等、メモリ周りは何かと厳しいと言われたRyzenだけに、対応メモリが増えているようであれば朗報と言えそうです。