AMD」カテゴリーアーカイブ

CES2022でのAMDの発表

新年恒例のCESが開催されています。新型コロナウイルスの影響で2021年開催からはリモートでの出展を行う企業が増えています。リモート出展のおかげで動画配信による講演や発表が見やすい環境になったように感じます。

年頭のイベントということもあってAMDの発表は盛りだくさんだったようです。

AMD、Socket AM5と5nmに進化した「Zen 4」こと「Ryzen 7000」

[PC Watch]

Ryzen 7000シリーズ

大きいニュースとしてはRyzen 7000シリーズの発表が挙げられます。これは次世代アーキテクチャのZen4を採用したもので、プロセスルールは5nmで製造される製品ということです。第5世代PCI express、DDR5メモリに対応するということです。

ソケット形状も変わり、現行のAM4からAM5になるということです。さらっと触れられていますが、AM5はLGA方式になっているようです。AMDのCPUは長年PGA方式でしたが、ここに来てIntelと同様にLGA方式が採用されることになりました。

Ryzen7 5800X3D

こちらはちょっと変わり種のCPUで、昨年11月頃からAMDがサーバ向けのEPYCに採用すると発表していた3D V-Cacheテクノロジを一般消費者向け製品にも展開したもののようです。

3D V-CacheはL3キャッシュを積層させて搭載したもので、これによりL3キャッシュの搭載量が大幅に増えています。ノーマルの5800XのL3キャッシュは32MBですが、今回発表になった5800X3Dは96MBものL3キャッシュを搭載しています。

ゲームの処理についてかなり明確なパフォーマンス向上が望めるということで、AMDとしては”最速のゲーミング向けCPU”としてPRしています。

既存のソケットが使え、TDPもノーマルの5800Xと変わらないので載せ替えには良いかもしれません。

Radeon 6500XT

Radeon6000シリーズのローエンド向けラインナップとして6500XTが発表になりました。

コアクロックは2.6GHz、コンピュートユニット数は16、最大メモリサイズはGDDR6で4GBということです。

ボードの消費電力は107Wと公称されており、システム全体の最低パワーサプライは400W~となっています。補助電源供給も6pin1個でOKということなのでかなり低消費電力なVGAと言えそうです。

あとはもうこの一年くらい毎回書いているような気がするのですが、価格と供給量というところだと思います。

The Version of AMD Radeon Software…というエラー

PCをスリープから復帰させたところ、普段よりファンの回転数が高いように感じました。
操作してみると画面のリフレッシュレートも通常144Hzに設定しているところ60Hzに戻っているようでした。

ディスプレイの設定を確認したところVGAのドライバがなぜか認識できておらず、Windows標準のドライバで動いているようでした。あわせて以下のようなエラーメッセージが表示されていました。

The Version of AMD Radeon Software You Have Launched Is Not Compatible with Your Currently Installed AMD Graphics Driver

このエラーに該当するAMDのドキュメントは以下の通りです。

The Version of AMD Radeon Software You Have Launched Is Not Compatible with Your Currently Installed AMD Graphics Driver

[amd.com]

モバイル系のGPUやRadeon搭載のOEM製品で、製品付属のドライバをWeb経由で入手できるドライバで上書きしてしまった場合に、ドライバの競合で上記のエラーメッセージが出るということです。

ドキュメントの内容は納得の行く感じなのですが、” モバイル系のGPUやRadeon搭載のOEM製品 ”という前提条件が私の環境には当てはまる内容ではないので困りました。

結局PCを再起動しても解決しなかったので、ドライバを一旦アンインストールして改めてインストールし直したところ解決しました。

解決したのは良かったのですがきっかけがよくわからないままなので、少々気になっています。

[2024/12/30追記]この方法でも解消しないケースにも遭遇したので経緯をまとめました。

Radeon Software Adrenalin Edition 21.12.1がリリース

12/3付けで21.12.1がリリースされています。

Radeon Software Adrenalin 21.12.1 Release Notes

[amd.com]

今回のバージョンでは12/9にリリースされたばかりのHalo Infiniteのパフォーマンスが大きく向上しているそうです。リリースノートによれば画質設定を4K Ultraに設定した場合、RX6900XT~RX6700XTにおいて20%弱程度のパフォーマンス向上が望めるということです。

ゲームのリリース時点である程度最適化が進んでいるのはプレイヤーにとってはありがたいと思います。

既知の不具合としてEnhanced Syncが原因で画面に何も映らなくなる不具合があるそうです。問題を回避する場合は今のところEnhanced Syncを無効にするしかないようです。

Radeon Software Adrenalin Edition 21.11.3がリリース

11/16付けでバージョン21.11.3がリリースされています。

Radeon™ Software Adrenalin 21.11.3 Highlights

[amd.com]

今回のバージョンではMicrosoft Flight Simulator GOTY版とFarming Simulator22が新たにサポートされています。

ここしばらくVGAのドライバ更新チェックも以前ほど熱心に行っていなかったのですが、Windows11がリリースされた直後でドライバ周りにも動きがある可能性があるので、ちょっと注目してみているところです。

Radeon RX6600が登場

Radeon RX6600XTの1つ下のグレードとなるRX6600が発表されました。

AMD、450W電源でも使えるフルHD向けミドルレンジGPU「Radeon RX 6600」

[PC Watch]

RX6600XTと比較するとコンピュートユニットやストリーミングプロセッサが若干削減されており、GPUクロックも10%少々低く調整されているようです。

その分消費電力は低めで、適合するシステムの幅は広そうです。相対的に電源キャパシティが少なめな既存システムのVGA置き換えにも向いていそうな印象を受けます。

価格は現地価格で$329とのことですが、国内での同製品の初出価格は6万円弱といったところのようです。

今までならしばらく待っていると徐々に値段が下がってくるので、それを待って買うという作戦をよく採用していました。しかし最近は1回売り切れるとなかなか在庫が復活せず、そのまま買えなくなるという現象が起きがちなので困っています。

Radeon Software Adrenalin Edition 21.9.1がリリース

9/13付けでバージョン21.9.1がリリースされています。

Radeon Software Adrenalin 21.9.1 Release Notes

[amd.com]

今回のバージョンでは”Auto Overclocking”と称する自動オーバークロック機能が追加されています。有効にするだけでCPUとGPUの稼働状況を見ながらオーバークロックをしてくれる機能だそうです。

有効にするためにはRyzen5000シリーズとRadeon RX6000シリーズが同時に必要とのことなので、面白そうな機能ではあるのですが有効にできる環境はかなり限定されています。

また、今回のバージョンからWindows11対応版がリリースされているそうです。既にInsider Preview版を試しているPCにはインストールできるものと思われます。

同日付で安定版の21.8.2(WHQL)もリリースになっています。

Zen3コア採用のAPUがリテール販売

8/6より4月に発表されていたZen3コア採用のAPUがリテール版として販売されるそうです。

「Ryzen 7 5700G」と「Ryzen 5 5600G」が6日に国内発売

[PC Watch]

CPU部分がZen3、GPU部分がVegaという構成で、Ryzen7 5700GとRyzen5 5600Gの2種類がラインナップされています。リテール版パッケージということで本体にはWraith Stealth CPUクーラーが付属するそうです。

上位の5700GはCPU部分が8コア16スレッド、3.8GHz-4.6GHzとAPUながらなかなかの高性能な設定となっています。

CPUに対してGPUはVegaシリーズのままということで、これ1台である程度ゲームもしたいとなるとちょっと不足を感じそうです。

Ryzen5000シリーズは今まで単体CPUのみのラインナップだったので、「Ryzen5000シリーズのPCを作りたいが、今市場に出回っているVGAは買いたくない」という場合は有力な選択肢ではないかと思います。

Radeon RX 6600XTが登場

RX6000シリーズのラインナップが増えました。

AMD、GeForce GTX 1060からの乗り換えを狙った「Radeon RX 6600 XT」

[PC Watch]

6600XTは1080pでのゲーム体験をターゲットに性能が調整されているということです。AMDの発表資料にもありますが、1080pというのは確かに2021年のPCゲーム環境としては多数派に思えます。

性能面ではRX 5700XT比でもかなり上回る内容になっているそうです。一方でカードの標準的な消費電力は160W、システム全体の推奨電源容量は500Wとなっています。PCI-exの補助電源は8pin1つが必要だそうです。このあたりは性能の割りに取り扱いやすそうな印象です。

希望小売価格は米国の現地価格で379ドルということで、上位製品と比べると現実的に購入を検討できる製品が出てきた感があります。ただ、やはり前世代のRX 5000シリーズからプロセスルールが7nmになったのもあり、VGAという製品自体が全体的にかなり高くなった感はあります。

あとは製品の供給ですが、これは昨今の状況を見るにあまり期待せずに待っていた方が良さそうな感じがします。せっかくの新製品ですが、価格・供給の両面からしばらくは傍観するしかなさそうなのが少々残念です。

Radeon Software Adrenalin Edition 21.6.1がリリース

6/21付けでバージョン21.6.1がリリースされました。オプショナルリリースですが、今回のバージョンからAMD FidelityFX Super Resolution(略称FSR)という新しい技術をサポートしています。

Radeon Software Adrenalin 21.6.1 Release Notes

[amd.com]

FSRとは3Dゲームの描画を一度低解像度化し、その後に輪郭の強調など見え方の調整を行うことで、内部的には低解像度ながら描画を高解像度に見せるという技術だそうです。結果として描画負荷は下がるので、高いフレームレートを稼ぐことができるそうです。

対応するハードウェアは幅広く、旧世代のRadeonやモバイル版Radeon、APUや競合のGeForceでも動作するそうです。

一つ注意点としては、ゲームタイトル側の対応が必要になります。対応するゲームタイトルや協力する開発元は今後増えていく予定とのことです。

最近あまり新しいゲームタイトルを遊んでいないので、我が家に対応タイトルがないのが残念ですが、今後期待の持てそうなテクノロジーです。

Zen3版デスクトップAPUが登場

COMPUTEX TAIPEI 2021が開催中ですが、それにあわせてAMDからいくつか発表があったようです。自作という観点で言うとZen3版デスクトップAPUの登場がトピックと言えそうです。

AMD、Zen 3採用のデスクトップ向けAPUを発表。従来比50%高速なノート向けGPUも

[PC Watch]

上位モデルの5700Xは8コア16スレッドで最大4.6GHz駆動と、APUでありながらCPU部分の性能もかなり優秀という印象です。

従来デスクトップ版APUは単体販売されないというパターンもありましたが、AMDの発表ではこの点には特に触れられていないようなので、恐らく小売店で単体購入できるのではないかと思います。

CPUはだいぶ品薄が解消されてきている感はあるのですが、VGAの品薄は相変わらずです。こういった状況下なので、CPUのみで映像出力ができるAPU製品は重宝されるのではないかと思います。