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Radeon Software Adrenalin Edition 21.6.1がリリース

6/21付けでバージョン21.6.1がリリースされました。オプショナルリリースですが、今回のバージョンからAMD FidelityFX Super Resolution(略称FSR)という新しい技術をサポートしています。

Radeon Software Adrenalin 21.6.1 Release Notes

[amd.com]

FSRとは3Dゲームの描画を一度低解像度化し、その後に輪郭の強調など見え方の調整を行うことで、内部的には低解像度ながら描画を高解像度に見せるという技術だそうです。結果として描画負荷は下がるので、高いフレームレートを稼ぐことができるそうです。

対応するハードウェアは幅広く、旧世代のRadeonやモバイル版Radeon、APUや競合のGeForceでも動作するそうです。

一つ注意点としては、ゲームタイトル側の対応が必要になります。対応するゲームタイトルや協力する開発元は今後増えていく予定とのことです。

最近あまり新しいゲームタイトルを遊んでいないので、我が家に対応タイトルがないのが残念ですが、今後期待の持てそうなテクノロジーです。

Zen3版デスクトップAPUが登場

COMPUTEX TAIPEI 2021が開催中ですが、それにあわせてAMDからいくつか発表があったようです。自作という観点で言うとZen3版デスクトップAPUの登場がトピックと言えそうです。

AMD、Zen 3採用のデスクトップ向けAPUを発表。従来比50%高速なノート向けGPUも

[PC Watch]

上位モデルの5700Xは8コア16スレッドで最大4.6GHz駆動と、APUでありながらCPU部分の性能もかなり優秀という印象です。

従来デスクトップ版APUは単体販売されないというパターンもありましたが、AMDの発表ではこの点には特に触れられていないようなので、恐らく小売店で単体購入できるのではないかと思います。

CPUはだいぶ品薄が解消されてきている感はあるのですが、VGAの品薄は相変わらずです。こういった状況下なので、CPUのみで映像出力ができるAPU製品は重宝されるのではないかと思います。

Radeon Software Adrenalin Edition 21.4.1がリリース

4/20付けでバージョン21.4.1がリリースされています。今回のバージョンは規模の大きいアップデートで、WHQL認証付きのバージョンとなっています。

インストールオプションの追加

インストールオプションがドライバのみ・最小インストール・フルインストールの3種になりました。このうち最小インストールはドライバに加えてグラフィックや動画再生の設定のみを行えるオプションとなっています。

フル版から配信機能とパフォーマンス測定・チューニング機能を省いたものと考えると分かりやすいかもしれません。ドライバのみのインストールは文字通りにドライバのみがインストールされ、Radeon SoftwareのUIが提供されません。

パフォーマンス測定機能の刷新

パフォーマンス測定機能が刷新され、Ryzen+Radeonの構成になっているPCではCPUも含めてパフォーマンス測定が可能になりました。測定状況は従来通りオーバーレイ表示できるほか、表示の形式も新しくなっています。

AMD Link

AMD Linkはスマートフォンやタブレットにアプリを導入することで、Radeon Softwareを動かしているPCにリモートアクセスできるという機能です。今回のアップデートでWindowsをクライアントとして使えるようになったので、PCからネットワーク越しに別の高性能なPCにアクセスすればゲームが遊べてしまうという寸法です。

そして今回のアップデートで”Link Game”という新機能が追加されたそうです。これはRadeon Softwareを動かしているPCに、他のRadeon Softwareを動かしているPCをあたかもゲーム機の2P側コントローラのように接続できる機能だということです。

これにより、遠隔地の知り合いとネット対戦に対応していないゲームを実質ネット対戦できてしまうという機能だそうです。ゲームなので入力ラグなどが気になりますが、古いゲームでローカル対戦のみをサポートしているタイトルにとっては便利な機能かもしれません。

Ryzen 5000Gシリーズの情報

OEM向けということですが、GPU内蔵のZen3コア製品が登場するそうです。

AMD、Zen 3アーキテクチャに刷新したGPU内蔵の「Ryzen 5000G」

[PC Watch]

GPU部分の詳細は不明ですが、CPU部分についてはZen3コアを採用しているとのことです。最上位の5700Gは8コア16スレッドで最高4.6GHz駆動とかなり高いパフォーマンスを発揮しそうなカタログ数値となっています。

相変わらずVGAは製品が枯渇した状態が続いていて、過去製品が値上がりしつつ再登場という状況が続いているので、VGA不足で困っているユーザや現行の単体VGAは性能過剰と感じるユーザにとってはいい位置づけの製品になってくるかもしれません。

Ryzen 7 5800Xによる動画エンコードの速度

CPUをRyzen 7 5800Xに換装してからしばらく経ちましたが、やはり一番速くなったと感じるのは動画エンコードの速度です。

前のRyzen 5 1600X+Davinci ResolveでYoutube用の1080p動画のエンコードを行うと、従来は大体60フレーム/秒くらいの処理速度でした。偶然ですがほぼ等倍くらいの処理速度だったので、15分の動画をエンコードするのには15分かかるといった状況でした。

現在のRyzen 7 5800X機では90フレーム/秒くらいの速度でエンコードを行うことができます。大体動画の長さの2/3程度で処理が終わるので、15分の動画であれば10分ちょっとで完了ということになります。やはりCPUが強化されると結構変わるものだと思います。

Davinci Resolveの場合、有償版のDavinci Resolve StudioだとGPU処理のされ方が違うという(よりGPUが有効活用される=速くなる?)話をよく聞くので興味はあるのですが、残念ながら体験版などはないのでちょっとお試しというわけには行かないようです。しかも私の環境の場合はRadeonなので、この点がどういう結果になるかも何とも言えません。

そういったわけでベスト中のベストとは言わないまでも、かなりエンコード時間が短縮されたのでこの点は大変満足です。

Radeon Software 21.3.1がリリース

RX6700の登場に合わせてドライバも更新されました。

Radeon Software Adrenalin 2020 Edition 21.3.1 Release Notes

[amd.com]

RX6700のサポートに加えてRadeon BoostとRadeon Anti-LagがDirectX12に対応しています。

この更新に合わせてそれぞれの機能と設定方法を説明してくれる短い動画が公開されています。

Radeon RX6700XTのベンチマーク記事

PC WatchさんにRX6700XTのベンチマーク記事が掲載されていました。

メモリ12GBを備えたAMD「Radeon RX 6700 XT」の実力

[PC Watch]

AMDとしてはNVIDIAのRTX3070に対抗することを想定した製品と位置づけているようです。希望小売価格はRTX3070よりは低めに設定されており、この点においてアドバンテージがあるということのようです。

記事中のベンチマーク結果を見てみると、AMDが競合と位置づけるNVIDIA製品と比べるとベンチマークスコアは一枚落ちる印象です。特にレイトレーシングを使用する場合は圧倒的にNVIDIA製品が有利となるので、この点は注目すべきポイントかと思います。

一方で、Resize BAR対応のタイトルでは互角か若干有利という結果なので、今後Resize BAR対応タイトルがどれだけ増えるか、または大型タイトルが対応するか次第で評価も変わって来そうです。

製品自体は3/19の夜から販売開始らしいのですが、どの程度市場に供給されるのかも含めて動向が少々気になります。

Radeon RX6700XTが発表

かねてから上半期中に製品を投入する旨が予告されていましたが、RX6000系統のミドルレンジ製品となるRX6700XTが発表されました。

AMD、1440pゲーミングに最適化した「Radeon RX 6700 XT」

[PC Watch]

製品の売りは”1440pゲーミングに特化している”ことなんだそうで、GDDR6メモリを12GB搭載することで昨今の1440p対応ゲームで高パフォーマンスを発揮するとのことです。

Youtubeの発表動画でも2560 x 1440(WQHD) 165Hzのディスプレイが紹介されていますが、ゲームタイトルに加えてハード面においてもフルHD以上で高リフレッシュレートを実現する製品が増えてきています。この辺りの情勢をにらんでの製品コンセプトなのかもしれません。

カードの消費電力は230Wとなっており、補助電源は8pin+6pinの構成ということです。リファレンスカードではファン2基による冷却ですが、実際の製品では3基で冷却するものが多いようです。

製品は2週間後の3/18から発売で、主要ベンダから多数の製品が供給される見込みとのことです。折からの半導体不足があるのでなかなか安定供給は難しいかもしれませんが、ハイエンド製品に比べれば数の出る製品だとは思うので頑張っていただきたいところです。

Radeon Software Adrenalin 2020 Edition 21.2.1がリリース

PCを入れ替えていたこともあって12月末からバージョンを飛ばしてしまいましたが、2月頭に21.2.1がリリースとなっています。

Radeon Software Adrenalin 2020 Edition 21.2.1 Release Notes

[amd.com]

新規のサポートタイトルとしてはMediumが挙がっており、RX6800XTで4K表示を行った際に9%前後のパフォーマンスアップが望めるとのことです。

この他いくつかの不具合修正も行われていますが、既知の不具合としてシステムがアイドル状態でもRadeon SoftwareのCPU使用率が高くなる問題が挙がっています。この問題が生じているユーザはRadeon Softwareに搭載されたバグリポート機能で報告をして欲しいとのことです。

Ryzen5000シリーズのResize BAR対応

PC Watchさんに興味深い記事が掲載されていました。

AMD、Re-Size BAR対応のRyzen 5000シリーズ向け新BIOSを2月に公開

[PC Watch]

Resize BARは”リサイズできるベースアドレスレジスタ”といった意味合いのようです。

通常、GPUのVRAMへのアクセスは32bitOSとの互換性維持のため、デフォルトではかなり制限されたレジスタによりなされているそうです。

これを対応したマザーボード・GPU・ドライバの組み合わせで拡張できるようにし、メモリアクセスの高速化でパフォーマンスアップを図るというのがこのResize BARだそうです。

AMDはこのテクノロジをAMD Smart Access Memoryという通称で呼んでいます。

AMD Smart Access Memory

[AMD.com]

Resize BARを利用する環境としてはRyzen5000シリーズ、AMD500系マザーボード、Radeon RX6000シリーズ、対応BIOSと対応ドライバが必要になるようです。今回のニュースはこの対応BIOSのリリース予告のようです。

NVIDIAもResize BARの対応を進めており、まずはモバイル向けRTX30シリーズ+IntelまたはAMDの対応CPUの組み合わせで対応できるようになるそうです。

デスクトップ向けではリリース間近と言われているRTX3060からサポートを開始し、3月にはリリース済みのRTX3000シリーズがVBIOSの更新によりサポートを開始するそうです。

GeForce RTX 30 Series Performance To Accelerate With Resizable BAR Support

[NVIDIA.com]

まだ適用環境が限定的過ぎる感じはしますが、もう少しするとサポートされる環境も増えてきて割と身近なテクノロジになるのかなという感じはします。