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タルタルーガ Type SPORTのジオメトリについて

タルタルーガ Type SPORTですが、フレームサイズはワンサイズでの展開となっています。

自転車で体格vsフレームサイズの問題が生じるのは大まかには”ハンドルの遠さ”と”サドルの高さ”ではないかと思うので、それぞれについて気がついたことをまとめてみます。

ただし私は身長160cm前後と小柄なので、あくまで小柄な人目線です。

ハンドルの遠さ(トップチューブ長)について

身体に対してトップチューブが長すぎるとハンドルが遠くなり、乗車姿勢に無理が生じてしまいます。

タルタルーガ Type SPORTのトップチューブ長は大まかにメジャーで測った限りでは490mmというところです。これはロードバイクのフレームの感覚からすると短めの値に思えます。

私が普段乗っている700cのロードバイクのトップチューブ長は520mmなので、おおよそこのサイズのロードフレームに問題なく乗っているという場合はまず大きな問題は起きないのではないかと思います。

GT版では長さ110mmのステムがついていますが、それでも違和感なく乗車姿勢が取れます。これは、ドロップハンドルが比較的コンパクトなこと、またシートポストがゼロオフセットであることも影響していると思います。

サドルの高さについて

サドルの高さはフレームそのものと違ってある程度調整可能な部分ですが、タルタルーガ Type SPORTの場合設計上の都合で”サドルを下げすぎるとシートポスト下端とサスペンションが接触する”という問題があります。

サドルの高さをBB芯からサドル表面までで計測した場合、完成車の状態では恐らく60cmくらいがサドルを下げられる限界ではないかと思います。

サスペンションの動作も考慮すると、ある程度クリアランスを確保する必要があると思います。

もっとも、シートポストをカットしたりサドルをロープロファイルなものに変更すればさらにサドルを下げることができるので、この点対処のしようはあると思います。

万全を期すなら

自転車を買う時に「自分の体格で問題なく乗れるのかな?」というのは気になるところだと思います。タルタルーガの取扱店さんは積極的に試乗会を開催されているほか、試乗車を常備されているお店もあります。一番確実なのは試乗車に乗ってみることではないかと思います。

タルタルーガ Type SPORTの紹介(概観)

増備した自転車、タルタルーガ Type SPORTを簡単にご紹介しようと思います。

タルタルーガについて

タルタルーガは元々ゲームセンター用の大型ゲーム機のデザインに携わっていた方々が独立してできたデザインスタジオ、Tartaruga Entertainment Worksの製品です。車体そのものの製造はBirdyシリーズなどで知られる台湾のPacific Cyclesが手がけているとのことです。

ゲーセンのDNAが含まれているというあたり、個人的には親近感を感じたところです。

フレームの特徴

タルタルーガは折りたたみができるので、フレームが一般的に見られる三角形を2個つなげた菱形になっていません。フレームは太細入り交じったアルミのパイプで構成され、多数の箇所が入念に溶接されています。

各部材がしっかりと溶接されています。

フレームの小ささも相まって非常に硬いフレームに見えるのですがここに工夫があり、フロントフォークとシートステイ(?)にそれぞれエラストマー製のサスペンションが入っています。これによりフレームの硬さが中和され、快適な乗り心地を実現しているんだそうです。

前輪側のサスペンションです。路面からの突き上げがあると車輪は写真右上に寄るような動きをしますが、この時にハブに固定された銀色の軸が連動して動きます。
フロントブレーキはこの銀色の軸に固定されているので、ブレーキ性能に影響がないという特徴的な機構です。
車両中心のサスペンションです。何かの入ったシリンダーのような形状ですがエラストマーにより振動の吸収を行います。

かなり絶妙な味付けが要求される部分だとは思いますが、この硬軟バランスが高いレベルで実現しているのがすごいところです。

車両の用途

タルタルーガは”自転車のSUV”をコンセプトにデザイン・設計された自転車なんだそうです。自動車のSUV同様、様々なアクティビティに対応できる車両です。セットアップ次第ではヒルクライム用などに寄せていくことも可能だそうです。

用途に合わせたオプションは純正でかなりの種類が用意されています。どれも作りがしっかりしているのはもちろん、元々車両が持っている良さや便利さを消さないよう工夫されているものばかりで驚きます。

今回、最初からキャリア・輪行袋・スタンド等の旅行用セット的なオプション群を一通り付けてもらいました。

リム径と走行性能

タルタルーガには小径車の中でも少々珍しいリム径451ミリのホイールが採用されています。インチでグルーピングすると”20インチ”ということになるのですが、20インチと呼ばれる中でも少々大きめのサイズになっています。リム径451ミリというのはちょっとマイナー規格だとは思うのですが、コンパクトさと走行性能を両立する上での意図を感じる選択に思えます。

実際走ってみて私が通常乗っている700cのロードバイクと比較しても、さすがに同格とまでは言いませんが「ここまでやってくれるなら十分」という走行性能に感じました。

タイヤの選択肢が多少少なくなりますが、BMX用など気の利いたスペックのタイヤも選択できます。

自転車を増備しました

700cのロードバイクよりもう少し汎用的に使える自転車が必要になったので、Tartaruga Entertainment Worksのタルタルーガ Type Sport GTを購入しました。

サドル下にある黒い筒のようなものは輪行袋です。

このタルタルーガシリーズは‘’自転車のSUV‘’を意識してデザイン・設計されたという自転車で、一応折り畳み小径車という体裁はとりながらも高い走行性能や拡張性が売りの車両です。

多少試運転も済ませてあるので今後のエントリで多少詳しくご紹介しようと思います。