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長野県道324号

長野県道324号は大糸線の簗場駅前から道の駅ぽかぽかランド美麻手前までを結んでいる道路です。美麻から仁科三湖の間は県道31号か33号がメインルートになると思いますが、この道路はほぼ最短距離で青木湖畔に出られるのが魅力です。

今回は簗場駅前から美麻に向かって走りました。標高は簗場駅前の方が高い片勾配の峠になっています。簗場駅前からなら登りは1.5km程度で済みますが、美麻側からだと平均11%近い坂を2.5km登ることになります。美麻側からは登っていませんが、このプロフィールを見る限り遠慮しておきたいところです。

直進すると県道324号という案内もされていません。

中綱湖の右岸側を通り、ちょうど中綱湖と青木湖の間で右折します。9割以上の車は大糸線の橋をくぐった後に国道148号に合流します。直進すると県道324号です。

道路は序盤こそ片側1車線ずつしっかりありますが、すぐに林道並みの規格になってしまいます。

面白いのは途中でヤナバスキー場のゲレンデを横切るところです。この設計の関係で冬季はどこかのタイミングで通行止めになるものと思われます。

このゲレンデ区間は短いですが12%近い急勾配区間となっています。ここを登り切ると登りは終わります。また、このゲレンデは人気の撮影スポットらしく、白馬方面を撮影されている方が複数いらっしゃいました。

美麻側の下りは引き続き林道並みの規格で常に10%以上の下りを下っていきます。ガードレールもほとんど無いので、オーバースピードで曲がりきれないなどということがないように注意が必要です。路面もかなり荒れているので、ブレーキングにも神経を使います。

ちょうど県道31/33号の青具交差点付近に出ます。

中綱湖からいきなり道の駅美麻まで戻れるのは便利なのですが、道路規格が過酷な割には車の交通量があるので積極的にはオススメできない路線だと思いました。自動車やオートバイの方も通る場合は脱輪などに細心の注意が必要だろうと思います。

仁科三湖から長野方面へは白馬に一度降りて県道33号で戻るか、木崎湖畔まで南下して県道393号→31号が良いのではないかと思います。

長野県道31号の旧道を写真判読する

いつもお世話になっているオリンピック道路こと県道31号ですが、小川村の中心部までは旧道と新道が完全に別々になっています。

小川村の役場などを過ぎると、沿道に線形改良の結果県道ではなくなってしまったと思われる旧道の痕跡をいくつか見かけるので、国土地理院の空中写真閲覧サービスの写真を使って比較してみることにしました。

比較対象にしたのは1977年撮影のCCB-77-3コースです。現在の道路線形については地物などを参考にフリーハンドで入力したものなので、精度は全く無いお絵かきであることをご承知おき下さい。

小川神社付近

[本エントリの画像は全て国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスを基にheboDJ.netが作成]
※クリックで原寸表示されます

小川神社付近では線形改良のために橋が1つ架け変わっているらしいことが読み取れます。大きくない道路橋なので微妙ですが、橋脚跡などが確認できるかもしれません。

興味深いのは小川神社付近です。現在も小川神社の参道と接続する急勾配の道路があり、道路に沿って人家や酒屋さんなどが並んでいますが、かつてはそちらが本線だったようです。この区間は改良で縦断・横断ともかなり線形は良くなったのではないかと思います。

横峯バス停付近

信濃屋商店さんというお店のある横峯バス停付近は大きく線形が変わっている区間です。かつてはかなり大きい逆S字になっていたようですが、ほぼ完全な直線になっています。

切石トンネル手前

切石トンネル手前もなかなか走って爽快な区間ですが、かつては土尻川の左岸に沿うように道路が走っていたようです。恐らく、極力橋が少なくなるように左岸に道路を寄せた結果こうなったのではないかと思います。

現在は横断線形を最優先して道路が通っています。土尻川に沿うように山を回り込んでいた区間も切石トンネルが整備されたため、直線に近い形で走行可能になっています。

こうしてみるとかなり大規模な改良が施されていることが良く分かります。旧道は廃道化せずに生活道路として使われ続けているものが多いので、改めて走ることも可能です。実地の調査も計画してみたいところです。

長野県道54号

中野市と須坂市の間を結んでいる県道54号という道路があります。この県道54号は途中の峠部分が未開通になっているという面白い特徴があります。

似たような道路としては首都圏の道路で言うと埼玉県道73号(鳥首峠が登山道)や神奈川県道76号(犬越路が登山道)などがあります。

まずは中野側から見てみます。

途中までは普通に幹線道路ですが、突然看板が出てきて須坂方面へは県道を離れるよう誘導されます。

さらに、須坂方面へ通行できない旨の看板が断続的に登場します。写真ではまだ片側1車線ずつの道路ですが、これがどんどん狭くなっていき、勾配も10%超に達するおよそ幹線道路のスペックではない道路になっていきます。

最終的にはこのような田園地帯の狭い道路になってしまいます。この先の林で行き止まりのようです。

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美麻トンネル(旧道)

オリンピック道路こと県道31号を白馬方面に走って行くと、白馬村に入る手前で美麻トンネルというトンネルを通ります。

このトンネルは延長が1kmくらいありますが、困ったことに歩道がなく点検廊しかありません。トンネル内部も白馬方面に向かって4%くらいの勾配がついているので、今回は旧道で回避してみました。

見るからに急勾配ですが、道はきれいそうです。

トンネル坑口の真下を旧道が走っています。

ここで右に入ります。

長野方面から走ってきた場合 、旧道へはトンネルの手前で右折すると入れます。特に案内はないですが”橋の手前”と覚えておくと良いです。

旧道なので当然峠になっており、勾配は平均して10%ちょっととかなり手強いスペックです。幸い長さは700m程度なので、あまり坂が得意ではない方でも何とかなるのではないかと思います。

頂上から白馬方面を撮影した様子です。

頂上付近の地名はそのまま”峠”です。

デマンドバスのバス停名称も”峠”です。

ちょっと下ると再び県道31号に右側から合流します。合流するところがちょうど白馬村の入口です。

美麻トンネルは自転車で走る場合、かなり難所になるトンネルなのではないかと思います。白馬側からなら下りなのでまだサッと抜けられますが、長野側からだとどうしても抜けるのに時間がかかるので危険です。旧道を選択してもそこまで損にはならないので、安全重視のルートとしてオススメします。

中条トンネル上の道路

県道31号大町街道を小川村方面に走って行くと、中条支所手前に短いトンネルがあります。

中条隧道というトンネルです。

トンネル手前で左折することで旧道と思われる道路に入れます。この道路の存在は以前から知っていたのですが、もう1つだけ気になることがありました。

この道路です。ちょうどトンネルの天井の上を通って虫倉山・陣馬平山の斜面を直登するような線形の道路です。長野市道で、路線名は城下三ヶ野線というそうです。見るからに厳しそうな坂ですが、登ってみました。

いきなり20%近い勾配から始まるので面食らいます。序盤はアスファルト舗装ですが、進行方向に対して垂直に溝が切ってあり、細かい振動があります。序盤の超急勾配区間をやり過ごしてもほぼ全域が10%オーバーの非常に急な坂になっています。

勾配以上に厳しいのが中盤のコンクリート舗装です。山間部や積雪の多いエリアではコンクリート舗装は珍しくありませんが、ここの舗装はかなり深い溝が進行方向と垂直に切られており、まるでカマボコを並べた上を走るような道路になっています。

勾配も相変わらず10-12%なので時速9km程度で登りましたが、この速度でも自転車全体がピョコピョコ跳ねてしまいなかなか進みません。

コンクリート舗装区間が終わると平滑なアスファルト舗装に戻り、勾配も多少緩くなりながら県道401号に合流します。

登り切ったところに正法寺というお寺があります。
登ってきた坂を振り返るとこんな感じです。

ルートラボで計測してみると平均11%で2.3kmというそうそう見ないプロフィールの坂になっています。これだけの厳しい坂が連続するという点では希少性はあるかもしれませんが、途中のコンクリート舗装区間のことを考えるとオススメはしにくい道路です。

志垣トンネルと祖山トンネル

長野市街から鬼無里に向かう国道406号ので、ここ数年西組バイパスというバイパス道路の工事が行われていました。開通は2018年の12月だったのですが、そのときは既に自転車に乗れる気象条件ではなかったので、春を待って訪問してみました。

バイパスと旧道の分岐点です。こうしてみると旧道のワインディング具合が良く分かります。
ちなみに長野駅前-鬼無里行きのアルピコバス74系統は旧道にバス停がある関係で今なお旧道を通っています。

こちらはバイパスです。全く快適さが違う道路となっています。

志垣トンネルの手前です。こちらは昨年一度通っています。 志垣トンネルは長野市街に向かう方の車線に歩道があるので、こちらを通行するのが安全だと思います。

志垣トンネルを出ると渡戸大橋という橋に出ます。昨年訪問時はここで通行止めとなっていたのですが、とうとう直進できるようになりました。この先の祖山トンネル含めて歩道がなくなるので、ここまで歩道できた場合は左側に移動が必要です。

祖山トンネルです。全体的に登り基調で、舗装はコンクリート舗装です。路面がウェットな際はスリップも警戒しておいた方が良いかもしれません。

再び旧道と合流します。

道路の快適性という観点から言えば、やはりバイパス側が圧倒的に快適です。自転車目線で言うとバイパス側は勾配が一定で登り返しがないので、力のロスが少ない状態で通過できるのも魅力です。鬼無里から長野市街に戻る場合は長い下りになるので非常に楽です。

祖山トンネルに歩道がないのは少々残念ですが、元々の交通量がそれほど多くないので、自転車で通ってもそれほどハイリスクな道路という印象は受けませんでした。

もちろん旧道は旧道で残っているので、山道の走りを楽しみたい場合はあえての旧道選択も楽しそうです。

県道469号と布川峠

長野市大岡と大町市八坂の間を結んでいる県道469号を走ってきました。犀川沿いから大町方面にはいくつか接続している道路があります。今回の県道469号はその一つです。

国道19号から分岐しますが、県道の看板がある以外に特に何の目印もありません。

道は大姥山という山の南斜面を走ります。この大姥山には金太郎伝説が伝わっているそうです。登山道がある様子でした。

分岐点横にポケットパークがあり、大姥山に関する伝説を知ることができます。
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県道77号の不通区間(坂城側)

以前自転車で通ろうとしたところ”当面の間通行止め”だった県道77号の通行止め区間を見に行きました。

この写真は上田側で、2013年に旅行で来た時のものです。

県道77号は上田-長野間を結んでいる重要な県道なのですが、半過岩鼻付近が土砂災害により不通になっています。落石の常襲地帯のようで、不通は解消されることなく上田坂城バイパスが並行する形で整備されています。

この上田坂城バイパスは半過岩鼻の岩山をトンネルで通るので落石の影響はまずないと言っていい路線です。

反対側の通行止めはこのような様子でした。

ちょっと遠くに倒木もあって、廃道であると同時に今なお斜面が不安定な様子を感じさせます。

坂城側への道路は今なお健在で、ほとんどの車が上田坂城バイパスを走る関係上、快適に走れます。

半過岩鼻のところだけは上田坂城バイパスの歩道でパスして、閑散とした県道77号を行くというのは結構良いルート選択かもしれません。

長野県内の道路ライブカメラ

県内のお出かけの際に便利なのが国土交通省の道路系の事務所が設置しているライブカメラです。

Webカメラが低価格になったので、ライブカメラは個人単位で設置していることも多いですが、国交省のカメラは防災用途で設置されているので運用休止がまずなく、映るポイントも適切な配置になっていると思います。

県内の道路事務所としては長野国道事務所(国道18号・19号・20号)と飯田国道事務所(国道19号・153号)があり、それぞれの事務所がライブカメラを設置しています。直接リンクが張れませんが、事務所名と”ライブカメラ”で検索するとすぐ見つかります。

これらの直轄国道はエリア内でも最も高規格な部類の道路なので、もしカメラ映像でこれらの道路に大量の降雪が認められる場合は、周辺道路はさらに厳しい状態だろうと予想ができます。特に長野国道事務所は路面温度や凍結状況もほぼリアルタイムで公開してくれているので、偵察に重宝します。

長野県はちょっと移動すると全く天気が異なることが多いので、こういった情報を事前に仕入れておくと安心です。

地附山

ぢづきやま、と読みます。善光寺の北側にある山です。 山の斜面が地滑りにより崩壊し、人的にも物的にも大規模な被害が出たことが知られているそうです。

景色の良いところです。

かつては飯綱高原や戸隠方面に向かう戸隠バードラインという道路がこの山を通っていたのですが、この地滑りにより戸隠バードラインもそのまま廃道となってしまいました。

地滑りについてはアンカー工や集水井などの対策工事がなされ、地滑り跡地が”防災メモリアル地附山公園”という名称の公園として整備されています。地滑り災害にフォーカスした珍しい公園らしいので興味があるのですが、11月末から3月末までは公園が冬季閉鎖されているそうです。

旧戸隠バードラインの道路は部分的にまだ使われていますが、幅はともかく勾配はかなりの急勾配です。途中に登り坂18%というなかなか見ない標識があります。

戸隠バードラインは有料道路だったそうですが、何となくそんな面影は感じます。