地図を眺めていると、秦野-松田間に行き止まり県道としては結構長い県道710号という道路があることに気づきました。地形的にも面白そうなので見に行ってみることにしました。
県道710号へのアクセスは国道246号からになります。秦野方面から坂を下っていくと、”寄入口”という交差点があります。「よりいりぐち」と読みそうになりますが正しくは「やどりきいりぐち」なんだそうです。寄というのはこの県道の奥の方に広がっている地域の名称です。
緩い登りでさあ登っていきますか、と気合いの入るところなのですが、左折すると結構衝撃的な光景が広がっています。
15%近い急勾配かつ直登の坂があります。この直登というのが心理的に結構なダメージです。
なんとか乗り切ると、勾配が変わりながらの山道風の道路になります。国道413号の道志区間なんかに近い雰囲気です。
山道は4kmちょっとで終了し、突然寄の町並みが広がってきます。(写真は国道246号方)
開けたところにたくさんの家があります。この町に出るところは印象に残る瞬間です。
県道は住宅街の中を多少のアップダウンも交えながら縫っていきます。
途中の神社に巨大なご神木があり、驚きました。左下の診療所の建物と比べると大きさが良く分かるのではないかと思います。
寄神社を過ぎると右手に寄自然休養村の事務所があります。ここにはバス停の終点などもあり、登山の方の拠点になっているようです。
神奈中バスかと思いきや富士急湘南バスでした。ダイヤを後から調べてみたのですが、新松田駅までは20-30分程度で行けるようです。途中の山道の印象からもうちょっとかかるのかと思っていましたが、鉄道駅からは結構近い感じです。
目の前の川は中津川というようです。水質はみるからにきれいです。スプーンですくって食べたくなります。
県道710号は中津川沿いにもうちょっと続いています。川を見ながら走って行きます。
最終的には林道に直結になりますので、県道はここで行き止まりということになります。
さっき登ってきた緩い登りをそのまま下りますので、比較的楽に引き返せます。途中の山道区間は多少登り返しますが、大ざっぱに言って下りが中心です。
行き止まり県道ではありますが、起点から終点まで約9kmと長く、往復で結構楽しめます。最初の急勾配区間がきついですが、そこさえこなせば比較的楽しく走れる道だと思います。
山道を抜けると一気に町の風景が広がってくるところはなかなかの見所です。ちょうど鬼無里のような谷の町といった風情です。
道中補給ポイントらしきところはありませんでしたが、寄自然休養村では飲食物の提供をしているようです。トイレについては寄自然休養村のちょっと先に公衆トイレがありました。それほど心配は要らないと思います。
今回は春先の訪問だったのですが、季節を変えて訪問してもまた違った発見がありそうに思います。