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中野市と須坂市の間を結んでいる県道54号という道路があります。この県道54号は途中の峠部分が未開通になっているという面白い特徴があります。
似たような道路としては首都圏の道路で言うと埼玉県道73号(鳥首峠が登山道)や神奈川県道76号(犬越路が登山道)などがあります。
まずは中野側から見てみます。
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途中までは普通に幹線道路ですが、突然看板が出てきて須坂方面へは県道を離れるよう誘導されます。
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さらに、須坂方面へ通行できない旨の看板が断続的に登場します。写真ではまだ片側1車線ずつの道路ですが、これがどんどん狭くなっていき、勾配も10%超に達するおよそ幹線道路のスペックではない道路になっていきます。
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最終的にはこのような田園地帯の狭い道路になってしまいます。この先の林で行き止まりのようです。
続いて須坂側です。峠を越えて道が出てくるのは高山村になります。
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県道66号を高山温泉郷方面に登っていくと、途中で県道54号と交差します。左手が行き止まりの道路となっています。
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この先が行き止まりになるのですが、開けていて景色の良いところです。
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このゲートで行き止まりになります。看板の通り県道としての指定はないようですが、林道で接続自体はしているようです。Googleストリートビューではどういうわけか峠までの画像が撮影されています。峠から先の中野側は未舗装路のようです。
この林道は獣害を防ぐためなのかゲートとフェンスで閉鎖されているので、歩行者であっても立ち入ることはできません。
というわけでなかなか面白い道路探検になりました。気になるのはなぜこのルートが県道指定されているのかという点です。須坂-中野間であれば長電長野線と同じように山に沿うように道路を通せばそれで何の問題もないように思えます。
仮説としてはこの道路が人馬による輸送の時代からの古道である可能性が考えられます。主要地方道にはこのパターンが多いです。戦前や戦後直後の空中写真で登山道が判読できれば、ある程度裏付けになりそうに思います。