国会図書館で資料探しをしていたところローカルな古地図本を発見しました。
上田歴史地図 : 上田市・小県郡 (長野県の歴史地図シリーズ1)
[国立国会図書館デジタルコレクション]
タイトル通り上田市街地の歴史的な地図を集成したものです。江戸時代のものが全体の半分ほど、明治以降の近代のものがもう半分ほどという感じです。出版されたのは1983年ということです。出版元は松本市にあった郷土出版社という出版社で、2016年に廃業してしまっているということでした。
上田市街地周辺というテーマを絞って多数の地図が掲載されているため、地図をそれぞれ単独で見ても面白いですし、時代ごとの変化を見るのも面白いです。
収録されている地図の大半は地図というよりは案内図的な側面が強いもので、測量的な精度があるものではありません。逆にそのために地図ごとに異なる主題が読み取れるので、地図の発行目的や当時の時代背景などを考えながら見てみると面白いと思います。
タイトルから見るにシリーズものとして続刊を予定していたのかもしれませんが、Web上で調べる限りは1巻の上田市街地編しか刊行されなかったようなのが残念です。