今回は85番の 児玉の原風景を回るルート を走ってみました。ルート100の調査も後半にさしかかり、県北西部や秩父地域のルートが多くなってきました。
JR八高線の児玉駅からスタートです。児玉はかつて児玉町という単独の市町村でしたが、現在は本庄市と合併しています。駅名などに児玉という名称が残っています。
駅前にはさっそくルート図があります。
駅舎は今風にリニューアルされており、駅前にきれいなトイレもあります。
駅から延びる県道191号の様子です。
駅付近にあるのが競進社模範蚕室です。これは現在の群馬県藤岡市出身の木村九蔵という人物が独自の蚕育成システムを実現するために建造した研究施設だそうです。珍しい絹の生産に関わる近代化遺産です。
この付近ではかつて養蚕がとても盛んだったそうで、この建物のように換気に配慮した高窓という屋根の上にさらに窓を持つ建物がたくさん残っています。児玉の原風景というルート名はこれに由来します。
県道191号をそのまま走って城山公園です。かつての雉ヶ岡城跡とのことです。桜の木が多く、お花見の名所になっているようです。
児玉の中心部から少し離れ、町の北西にあるのが塙保己一(はなわほ きいち)旧宅です。
塙保己一は病気により失明するも、努力を重ねて国学者として偉大な実績を残した人物ということです。埼玉を代表する偉人の一人で、県の特別支援学校にも”塙保己一”の名前が入っています。
ここからルートは南方向に進路を変えます。ルート100らしい地味で走りやすい道が続きます。
案内板もそれなりに出ます。
小山川を渡ります。川沿いには千本桜と呼ばれる長い桜並木が連なっています。
道は引き続き快適です。
県道287号に突き当たったら右折し、間瀬湖方面に入っていきます。間瀬湖手前にあるのが日本神社です。
ちょっとした山の上にあるので、SPD-SLで参拝するのは大変です。
由緒は近代にある神社だそうですが、珍しい日本という名前の神社なのでスポーツ関係の願掛けでは有名だそうです。直近2回のサッカーW杯の際もこの神社発の必勝だるまがチームに寄贈されたそうです。
そのだるまは日本神社入口の新井商店さんに展示されています。新井商店さんの入口には単管で組んだサイクルラックがあり、ここに駐輪して神社を参拝できます。何でもお店の方が自転車好きということでラックを製作したそうです。
日本神社の先を左折して、短いですが急な坂を登ります。
本庄市児玉総合運動公園があります。
公園入口にトイレと自販機があるというパーフェクトな状況です。東屋もあるので休憩にもってこいです。
公園至近に本庄市観光農業センターがあります。直売所と公園を兼ねたような施設です。
ここにもルート図があります。
直売所裏手に成身院というお寺があります。こちらは小高いところにある三仏堂です。
この付近では先ほどの高窓のある古くからの農家の建物が数多くあり、非常に美しい風景が見られます。
まさに児玉の原風景といった様子です。
ここからは県道287号に合流して下り基調の道になります。ほぼ一直線で児玉駅前まで戻れます。
まとめ
決して長くないルートなのですが、見どころスポットが濃く距離以上に満足感を感じられるルートになっています。特に後半の田園風景が広がる区間は見応え十分です。県央から児玉まで来るのは少々大変ですが、高崎線で本庄あたりまで来てしまえばすぐです。輪行併用の価値のあるルートだと思います。