自転車」カテゴリーアーカイブ

中山道と善光寺街道の分岐点

中央西線の洗馬駅付近に中山道と善光寺街道の分岐点があります。”分去れ(わかされ)”というそうです。

こちらが現在の車道の分岐点で、実際に右方向に進むと国道19号に合流して塩尻方面へ、左方向に進むと県道294号で広丘駅方面に向かいます。善光寺街道を進んだ場合塩尻市街地は経由しません。

1枚目の写真の分岐点を左方向に進むと、古道の分岐点もまだ残っています。江戸時代末期の物という常夜灯もまだあります。

古道の分岐点については中山道方面は歩行者でないと通り抜けできません。

この洗馬宿を最後に松本や善光寺方面に向かう人と、諏訪や場合によっては江戸方向に向かう人が分かれていったと思うと地理的には非常に重要なスポットと感じます。

一区切りつくような場所ではあるのですが、ここから長野市まではまだ80kmほどの道のりで、しかも聖高原の山越えがあるので昔の旅人は大変だっただろうと思います。

木曽方面の探検

輪行サイクリングで今までいったことのなかった木曽方面の探検をしてみました。

松本から木曽方面に向かうルートは国道19号のみとなっています。この国道19号は中山道ということで興味はあったのですが、以前人に聞いたところおおよそ自転車向きではないという話だったので、どういったところに難しさがあるのかを確認するため現地を見てくる、というのが今回の趣旨です。

実際に現地で見てみると国道19号の塩尻以南は全体的に微妙に道路幅が狭く、路側帯の内側がほとんどありません。その上で木曽方面に向かう道路は国道19号のみなので常に車が多く、流れも速くなっています。

今回は塩尻駅から奈良井駅に至るまでの区間を走行しましたが、国道19号の車道部分を走行するのはやめておいた方が良さそうに感じました。

攻略としては歩道を走行するか、あるいは旧道区間を走る方法があります。今回はできる限り旧道を通行し、旧道が現道に合流する場合は歩道通行という形で走行をしてみました。

県道321号→県道48号で松本平を南下します。
贄川の関所跡です。

こちらは桜沢トンネルと並行する旧道区間です。是より南木曽路という看板があります。この旧道区間は幹線道路のような規格になっているので走りやすい部類です。

奈良井交差点です。信号が少ないのも流れの速い一因かもしれません。

本格的に木曽の山の中に突入する手前の奈良井駅まで偵察を実施しました。事前にGoogleストリートビューで見る限りは国道10号の相模湖-大月あたりのような感じかと思っていましたが、カーブが少なめということもあってか全く違う感じの道路でした。

自転車で通行する場合は歩道通行の有無も含めてかなり綿密なルート設計が必要そうに感じます。今回得られた情報も踏まえてできる限り安全そうなルートを検討してみても良いかと思います。

上田市南部クリーンパーク付近の舗装修繕

千曲川サイクリングロードはここ数年で舗装の修繕が進行し、ほぼ全線がとても快適に走行できるようになっています。

サイクリングロードの区間ではないのですが、川の駅上田からもう少し上田方に走って行くと南部クリーンパークという下水処理場があります。この横を通っていくと古舟橋の近くまで一本道でいけるのですが、周辺にコンクリート工場(?)があるためなのか大型車の通行が多いらしく、この一帯の路面状況がとても悪いのが少々難でした。

先日通りがかったところきれいに直っていました。

右奥に見えるのが南部クリーンパークです。

修繕前はメロンパンの皮のような状態で、道路のどこを走ってもかなりの振動があったので大変でしたが、快適に通れるようになりました。

日本アルプスサラダ街道 アップルトイレ

先日の松本方面のサイクリングの際に良さそうな公衆トイレを発見したのですが、残念ながら閉鎖されていました。建物がユニークだったのでご紹介します。

建物の柱の上に色の違う箇所がありますが、どうもりんごの形をしているようです。元々塗装されていたのか、あるいは建物から少し飛び出すような立体的なデザインになっていたのではないかと思います。

周辺はほとんどりんご畑で、トイレの向かいもJAの選果場なので当地ならではの公衆トイレです。周辺の雑草の様子を見るとしばらくの期間閉鎖されていそうで残念です。

山清路の風景が少々変化する見込み

生坂村にある名勝、山清路の風景が変わるらしいという情報を入手しました。

今や歩行者のみ通行可能となった旧山清路橋です。

こちらが上流側(明科方面)の写真です。犀川に沿って巨石がゴロゴロしています。

下流側(信州新町方面)です。こちらも両岸に巨石が目立ちます。ところが今後川の水位が上がるらしいということです。

というのも山清路のすぐ下流にある平ダムがここ数年メンテナンスで湛水を行っていなかったそうです。最近メンテナンスが完了し、水をせき止めるようになる関係で山清路の水位が久々に増える見込みということです。

探してみたところ2016年10月の旧山清路橋の写真がありました。当時旅行で訪問したものです。この時はまだ旧山清路橋も車両の通行が可能でした。

見てみると確かに2024年の写真よりも明らかに水位が高いので、来年の出水期にはまた違った風景が見られそうです。ちょっと楽しみにしています。

Wahoo ELEMNTの独特なナビ機能

Wahooが提供しているELEMNTというスマートフォン用アプリがあります。これは同社製のELEMNTというサイクルコンピューターと連動するアプリで、サイクルコンピューターを利用中に立ち上げておくとスマートフォン側でセンサー状態を監視できたり、現在位置をスマートフォン経由で共有できたりといろいろ面白い機能がついています。

サイクルコンピューターなのでナビゲーション機能もついており、STRAVAやGarmin Connectのような他アプリからのデータインポートや、GPSのファイルからのルートインポートも可能です。

ちょっとユニークなのが目的地を指定してルートを自動設計する機能です。

日本語が若干分かりにくいですが、”以下へ移動”というのが目的地指定でのルート提案です。

カーナビなどにあるものと同じような機能なのですが、ルート設計は何かしら”自転車に向いている”と判断した道路を中心に組み立てられるため、往々にして妙に右左折の多いルートを提案されます。

ルートが複雑になりがちなので普段はこの機能をあまり使わないのですが、先日松本方面に出かけたときに初見のエリアをこの機能を使って走ると結構面白いということに気がつきました。

例えばJR田沢駅に近い田沢橋は、歩行者自転車用に指定されている旧橋の方を提案してきます。

こちらの道路は安曇野市高家付近ですが、特に幹線道路などではないものの、交通量が少なくて走りやすい道路です。

↑地図を見ただけではこの場所をルートに組み込もうとは思わなかったと思います。

自分でルート設計をすると知っている道中心にしてしまいがちですが、意外性目的でたまにはこういったおまかせルートでのサイクリングも面白いと思いました。

それにしても道路規格なのかポピュラリティなのか何を参考にしているのかは分かりませんが、ELEMNTのルート設計アルゴリズムには独特のものがあります。

片道輪行

輪行でサイクリングを行う場合、行きも帰りも輪行にする場合が多いのですが、珍しく行きは自走、帰りは輪行というパターンのサイクリングをしてみました。

片道輪行をあまりしない理由は、特に帰りを輪行で計画した際に輪行の道具を忘れると帰れなくなる可能性があるからです。もし自宅から100km自走してしまったら100km自走して戻ることになってしまいます。

幸い今のところそのような事態が起きたことはありませんが、私はおっちょこちょいなのでこの点自信がありません。

今回は出発時に入念に輪行道具を確認し、国道19号経由で松本、更に国道20号経由で上諏訪の駅まで走行してみました。

これは途中に通過した塩尻峠です。松本地域と諏訪地域の境目に当たる場所です。通るのは恐らく通算2回目で、前回は2017年4月でした。

輪行は少々手間ではありますが、ルート設計の自由度が全く変わってくるのでもうちょっと活用したいところです。また、気分や天候次第でゴールを自由に変更できるのも便利です。

松本盆地周辺や佐久平周辺がまだ今ひとつまだ土地勘がないので今後探検したいと思っています。

秋の奥裾花大橋

空気も冷え込んできたので鬼無里の方がどうなっているか偵察に行ってみました。奥裾花方面は5月の水芭蕉の季節がハイシーズンですが、紅葉もなかなかきれいな場所です。

奥裾花大橋周辺は紅葉が始まっていることは確認できましたが、まだ見ごろという感じではありませんでした。2024年は10/26の週末がチャンスではないでしょうか。

奥裾花自然園は11/4まで開園しているということなので、それ以降になると通行可能なのはこの橋までとなります。

新しく奥裾花渓谷の地学的な見どころを紹介する看板ができているのを発見しました。

明科駅公衆トイレ

JR篠ノ井線の駅前にある公衆トイレです。駅舎がリニューアルされたのに合わせてトイレもきれいなものが整備されています。

男女別
小便器2
個室洋式1
多目的

輪行の拠点にしやすい駅前にあると同時に国道19号沿いという性質も併せ持っているので、ここにあるのがとても助かるトイレです。

特に国道19号沿いという観点から言えば、長野市方面の手前にセブンイレブン明科七貴店があるとは言えトイレ密度の低い路線なので、気軽に利用できるきれいなトイレは貴重です。

松本盆地南側の輪行サイクリング(後編)

朝日村を過ぎた後、塩尻市街に直接向かうこともできましたが、せっかくなので木曽方面の様子をちょっとだけ見てくることにしました。中央西線の洗馬(せば)駅を訪問しました。

飲み物でも買って休憩したかったのですが、あいにく駅に自動販売機はないようでした。いつ頃のものかは分かりませんが古そうな木造駅舎の駅です。この駅から名古屋方面へは駅の管理がJR東海管轄となります。

駅前には恐らく元々何らかのお店だったと思われる古そうな建物が残っていました。こちらもいつ頃建設されたものなのか気になります。

洗馬駅から塩尻駅方面へと向かいます。途中平出遺跡という遺跡の案内をたくさん見かけたので気になっていたのですが、帰ってきてから調べてみたところ縄文時代から平安時代に至るまでの大規模な住居跡ということでした。

塩尻駅の南側で中央東線の線路と交差します。この付近は旧塩尻駅が立地していたあたりと聞いています。線路の本数が多く、特に特急あずさが通ると迫力のある光景が見られます。

線路をくぐるトンネルはよく見ると一部がレンガ造りになっており、いつ頃のものなのか気になります。

塩尻の後に地図で見て気になっていた辰野支線の銭宮踏切周辺を見に行きました。

この付近は塩尻駅から辰野方面に向かう際に、まず善知鳥峠という峠を越える必要があるために線路が大きくカーブしています。カーブで距離を稼いで、勾配を緩く保つ工夫なのだと思います。

写真奥が塩尻駅方面です。
こちらは反対に辰野駅方面です。
銭宮踏切の周辺です。

1983年までは現在の辰野支線が中央東線の本線で、このルートを特急なども含めて走っていたということですから、当時はさぞ大変だったろうと思います。

その後、みどり湖周辺を経て松本盆地の東縁の道路を北上していきます。

道路はいくつかの路線に分かれていますが走行する分には一本道で、通称”しののめのみち”という名前がついています。

単に走行する分にはなかなか良い道路に感じましたが、割と交通量が多く少々緊張するルートでした。こちらも西縁の道路と同様にアップダウンが連続し、最終的には長めの下りを経て松本市街に至るという道路です。

松本市街に出てから駅までは距離にして正味3kmほどでしたが、信号の多さと混雑でかなり時間を取られました。長野に戻る分には松本を帰着点にすると何かと便利ではあるのですが、意外と塩尻をはじめとする松本以南の駅の方が輪行向きなのかもしれません。

ほとんど初見の道でとても楽しめましたが、全長90km少々に対して獲得標高が1,100m近くあり、想像以上に登りの多いルートでした。