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長野市小田切から

ちょっと時間があったので長野駅から西側にある小田切という地域に自転車で出かけました。この地域はもともと小田切村という単独の自治体だったそうですが、1954年に長野市と合併し、それ以来長野市小田切という地名になっています。

長野市の中心市街地から道なりに10km少々と近いのですが、かなり急な山なので一気に中山間地の雰囲気となります。長野市の中心部は標高350mくらいですが、小田切周辺は800m近いところもあります。

そんなわけで長野駅方面から登ってくる場合は基本的にどのルートを採用しても結構急勾配の登坂が待ち構えていることになるので、短いながらも手応えのある登りが楽しめます。

山が急峻なだけあって南方向の見通しは非常によく、登り切ると写真のような眺望が楽しめます。

松本市のAIオンデマンドバス

先日自転車で松本方面に出かけたときに妙にバス停が多く感じましたが、私がバス停と認識していたのは民間の路線バスではなく、市が実施しているAIオンデマンドバスのバス停でした。”のるーと松本”という愛称がついているそうです。

普通のオンデマンドバスとの違いは、普通のオンデマンドバスが所定のルートを予約があったとき限定で運行するのに対し、AIオンデマンドバスは需要に応じてルートを適宜組み換えて運行される仕組みなのだそうです。

Youtubeで松本市が公式の紹介を詳しくしてくれていました。

確かに、これであればその日の需要に応じて最短ルートでバスが運行されるので、正味の乗車時間が短縮できそうです。もちろん予約の状況や入るタイミングによっては遠回りになる恐れもあるんだとは思いますが、基本的には予約が殺到するような性質のものでもないと思われるので、利用者側に得な方向に振れるのではないかと思います。

特に印象に残ったのはこちらのバス停で、元々の旧松本電鉄バスの上橋バス停がスクール専用になり、現在はAIオンデマンドバス乗り場になっているというものです。AIオンデマンドバスのバス停名が”バス停跡”なのも面白いと思います。

長野電鉄サイクルトレイン(2024年度版)を利用

2023年の10月に実証実験として実施されていた長野電鉄のサイクルトレインを利用しました。2024年になり、サイクルトレインが正式に運用開始となったため利用してみました。

予約の仕組み

実証実験時と大きく異なるのは予約の方法です。実証実験時には専用のアプリから予約をする方式でしたが、2024年度版では長野電鉄のWebサイトから予約する方式になっています。長野電鉄の特急列車などを予約する方法と同様です。

Webサイトのアカウントも共通なので、既に長野電鉄Webサイトのアカウントを持っている方であれば簡単に予約ができます。もちろんアカウントなしでも予約可能です。支払いはクレジットカードで行います。

予約が完了するとPDF形式の乗車証がダウンロードできるので、これをスマートフォン等で表示するか、または紙に印刷して提示すると乗車できるという仕組みになっています。

注意が必要なのは予約の受付期間です。実証実験時には当日発車寸前まで予約が可能でしたが、2024年度版の予約は前日24時までとなっています。当日での予約も一応可能ですが、その場合は長野電鉄の問い合わせ窓口に電話して予約することになります。

実際の乗車

今回は長野駅から信州中野駅まで乗車してみることにしました。長野電鉄の長野駅は地下にありますが、地上からエレベーターやスロープつきの階段で駅にアクセスできるのでこの点は心配要りません。

早朝の長野駅です。

長野駅での改札ではスマートフォンで乗車証を提示しました。帰りの切符は予約済みかを確認されましたが、帰りは自走するので大丈夫と伝えました。長野駅の場合改札からプラットホームまでも1階分くらいの高低差がありますが、エレベーターがあるのでこれを使います。エレベーターでは対角線上に車体を置き、ハンドルを大きめに切ればそのまま乗せられます。

長野電鉄8500系のT2編成でした。サイクルトレインの場合は先頭車両または2両目の車椅子用スペースを利用することになるので、先頭車両に乗りました。

信州中野方面の始発列車(6:15発)だったのであまり人は乗っていませんでした。ロングシートに座らせてもらい、乗車中は自転車を進行方向に向けて手で支えるという方法で約45分乗車しました。45分乗っていると結構自転車を支えるのが重労働に感じました。

というわけで無事に信州中野駅に到着しました。信州中野駅でも改札で乗車証を提示しました。駅係員の方は「へえ~こんな感じなんですね~、信州中野で降りられる方があまりいないみたいで…(笑)」と仰っていました。サイクルトレインを利用される方は湯田中まで乗車する場合が多いのかもしれません。

その後親切にエレベーターの場所などもご案内いただき、和やかな感じで降車時の改札を終えて出発となりました。

利用してみて

実証実験時と予約のシステムが変わっていますが、特急列車等も含めて一貫したシステムでの取り扱いになっているので分かりやすくなっていると思います。予約や決済に至るまでのユーザー体験も便利でなかなか良かったと思います。

輪行袋を使う輪行に対して、サイクルトレインは何と言っても荷物が少なくて済むのがとても楽です。通常の輪行の場合、装備にもよりますが輪行袋とスプロケットカバー、エンド金具等で1リットル弱ほどの収納容積が必要です。そうなってくるとサドルバッグも大きい物にならざるを得ず、必然的に荷物がどんどん増えていきます。

一方でサイクルトレインの場合は通常のサイクリング時と同様か、万全を期す場合でもクリートカバーがあればまず問題ないというところなのでほとんど荷物は増えません。これは非常に大きいアドバンテージなのではないかと思います。

前日までの予約となったので帰路の利用は少々難しくなった感はありますが、行きに使う分には非常に便利だと思いました。またお世話になることもあろうかと思います。

日出塩駅前公衆トイレ

JR中央西線の日出塩駅前にある公衆トイレです。建物=個室のコンパクトなトイレですがきれいです。

男女別X
小便器X
個室洋式1
多目的

日出塩駅はご覧の通り改札もない無人の駅ですが、このトイレの存在はありがたいです。

名古屋行きのホームには木造の古そうな待合室があるのが気になりました。現在でも利用可能なのでしょうか。

旧片平橋

木曽方面の国道19号旧道を自転車で走っているときに偶然発見した土木遺産です。

上の写真では大きく写っていますが、これは現道から6倍ズームくらいで撮影しています。道路を走行中に見える姿はかなり小さいものです。

この片平橋はかつての国道19号だったそうで、今でも橋の近くまで行くことはできます。

橋自体はしっかりしたもののようですが、竣工は1935年ということで非常に古いものです。そのため現在は歩行者も含めて立ち入り禁止となっています。

コンクリート製のアーチ橋で、アーチ部分から垂直に柱が伸びて床板を支える方式となっています。このように横から見てアーチと床板の間に空間があるものを開腹アーチというそうです。

橋自体も美しい形だと思いましたが、廃道化して苔むした様子もまた趣があると感じました。

中山道と善光寺街道の分岐点

中央西線の洗馬駅付近に中山道と善光寺街道の分岐点があります。”分去れ(わかされ)”というそうです。

こちらが現在の車道の分岐点で、実際に右方向に進むと国道19号に合流して塩尻方面へ、左方向に進むと県道294号で広丘駅方面に向かいます。善光寺街道を進んだ場合塩尻市街地は経由しません。

1枚目の写真の分岐点を左方向に進むと、古道の分岐点もまだ残っています。江戸時代末期の物という常夜灯もまだあります。

古道の分岐点については中山道方面は歩行者でないと通り抜けできません。

この洗馬宿を最後に松本や善光寺方面に向かう人と、諏訪や場合によっては江戸方向に向かう人が分かれていったと思うと地理的には非常に重要なスポットと感じます。

一区切りつくような場所ではあるのですが、ここから長野市まではまだ80kmほどの道のりで、しかも聖高原の山越えがあるので昔の旅人は大変だっただろうと思います。

木曽方面の探検

輪行サイクリングで今までいったことのなかった木曽方面の探検をしてみました。

松本から木曽方面に向かうルートは国道19号のみとなっています。この国道19号は中山道ということで興味はあったのですが、以前人に聞いたところおおよそ自転車向きではないという話だったので、どういったところに難しさがあるのかを確認するため現地を見てくる、というのが今回の趣旨です。

実際に現地で見てみると国道19号の塩尻以南は全体的に微妙に道路幅が狭く、路側帯の内側がほとんどありません。その上で木曽方面に向かう道路は国道19号のみなので常に車が多く、流れも速くなっています。

今回は塩尻駅から奈良井駅に至るまでの区間を走行しましたが、国道19号の車道部分を走行するのはやめておいた方が良さそうに感じました。

攻略としては歩道を走行するか、あるいは旧道区間を走る方法があります。今回はできる限り旧道を通行し、旧道が現道に合流する場合は歩道通行という形で走行をしてみました。

県道321号→県道48号で松本平を南下します。
贄川の関所跡です。

こちらは桜沢トンネルと並行する旧道区間です。是より南木曽路という看板があります。この旧道区間は幹線道路のような規格になっているので走りやすい部類です。

奈良井交差点です。信号が少ないのも流れの速い一因かもしれません。

本格的に木曽の山の中に突入する手前の奈良井駅まで偵察を実施しました。事前にGoogleストリートビューで見る限りは国道10号の相模湖-大月あたりのような感じかと思っていましたが、カーブが少なめということもあってか全く違う感じの道路でした。

自転車で通行する場合は歩道通行の有無も含めてかなり綿密なルート設計が必要そうに感じます。今回得られた情報も踏まえてできる限り安全そうなルートを検討してみても良いかと思います。

上田市南部クリーンパーク付近の舗装修繕

千曲川サイクリングロードはここ数年で舗装の修繕が進行し、ほぼ全線がとても快適に走行できるようになっています。

サイクリングロードの区間ではないのですが、川の駅上田からもう少し上田方に走って行くと南部クリーンパークという下水処理場があります。この横を通っていくと古舟橋の近くまで一本道でいけるのですが、周辺にコンクリート工場(?)があるためなのか大型車の通行が多いらしく、この一帯の路面状況がとても悪いのが少々難でした。

先日通りがかったところきれいに直っていました。

右奥に見えるのが南部クリーンパークです。

修繕前はメロンパンの皮のような状態で、道路のどこを走ってもかなりの振動があったので大変でしたが、快適に通れるようになりました。

日本アルプスサラダ街道 アップルトイレ

先日の松本方面のサイクリングの際に良さそうな公衆トイレを発見したのですが、残念ながら閉鎖されていました。建物がユニークだったのでご紹介します。

建物の柱の上に色の違う箇所がありますが、どうもりんごの形をしているようです。元々塗装されていたのか、あるいは建物から少し飛び出すような立体的なデザインになっていたのではないかと思います。

周辺はほとんどりんご畑で、トイレの向かいもJAの選果場なので当地ならではの公衆トイレです。周辺の雑草の様子を見るとしばらくの期間閉鎖されていそうで残念です。

山清路の風景が少々変化する見込み

生坂村にある名勝、山清路の風景が変わるらしいという情報を入手しました。

今や歩行者のみ通行可能となった旧山清路橋です。

こちらが上流側(明科方面)の写真です。犀川に沿って巨石がゴロゴロしています。

下流側(信州新町方面)です。こちらも両岸に巨石が目立ちます。ところが今後川の水位が上がるらしいということです。

というのも山清路のすぐ下流にある平ダムがここ数年メンテナンスで湛水を行っていなかったそうです。最近メンテナンスが完了し、水をせき止めるようになる関係で山清路の水位が久々に増える見込みということです。

探してみたところ2016年10月の旧山清路橋の写真がありました。当時旅行で訪問したものです。この時はまだ旧山清路橋も車両の通行が可能でした。

見てみると確かに2024年の写真よりも明らかに水位が高いので、来年の出水期にはまた違った風景が見られそうです。ちょっと楽しみにしています。