AMD」カテゴリーアーカイブ

R9 Fury Xのベンチマーク記事

いよいよ実際のベンチマーク記事が出てきました。

初のHBM搭載ビデオカード「Radeon R9 Fury X」を試す
[PC Watch]

広帯域が売りのHBM採用製品だけあって、ある程度得意不得意がはっきりしているようです。

【得意】高解像度下での描画
【不得意】大量のVRAMを消費する描画

少ないとは言え4GB分VRAMはあるものの、それに収まりきらないレベルの品質の描画ではパフォーマンスが低下してしまうようです。
先日の発表会で「VRAMの量ではなく設計に注目してほしい」というようなコメントがあったのはVRAMを使い果たすような運用をすると良さがなくなってしまうためだったのかもしれません。
HBMはメモリがGPUコアの周辺に並んでいる関係上どのように容量を増やしていくかは難題になりそうな気がします。

ちょっと癖のある性能という感じはするものの優秀な競合製品ともいい勝負になっていてなかなかのものだと思います。
今後登場するR9 Nanoやコンソールシステムへの転用にも期待が持てそうです。

Radeon Furyシリーズの国内発表会

米国本社からゲストも招かれなかなかの力の入りようです。

649ドルからのハイエンドGPU「Fury X」の仕様が公開 ~HBMによりGDDR5の3倍の電力効率を達成
[PC Watch]

記事内に既存のGDDR5を使用するR9 300シリーズのグレードごとの想定使用スタイルが書いてありますが、こういう説明はわかりやすくて良いと思います。
で、肝心のFuryシリーズはどんなユーザ向けなのかというと、とにかく性能重視で新しいテクノロジにも興味があるハイエンドユーザ向けと位置づけられているそうです。

まだ性能データが詳しく公になっていませんが、あえてFuryシリーズを最高性能の製品である、とアピールしないのはR9 300系統に対してもしかしてコストパフォーマンスの悪さがあるのかな、という気がします。
さっそく各社からFury Xのカードはリリースになっていますが、新発売直後のご祝儀価格ということもあってか実売10万円超ということです。
R9 390Xなら7万円くらいになりますので、Fury Xはこの価格差相応の性能差にはなっていないのかもしれません。

AMDとしては今回は新しいメモリの仕組みが製品になったというところを積極的にアピールしたいようです。
この辺はかつての”ネイティブ4コア”のプロモーションを思い出します。

Radeon 300シリーズが登場

HBM搭載のFuryの話題が出ましたが、GDDR5採用の新製品も出ています。

各社、Radeon 300シリーズ搭載カードを発売 ~R9 390XからR7 360までフルラインナップ
[PC Watch]

一応新製品ということですが、スペックを見るとFury登場に合わせたマーケティング的な事実上の名称変更という感じです。
Furyが出たけどGDDR5版のVGAが相変わらず200シリーズってのもなんだろう、という判断でしょう。

とは言え、コアクロックやメモリ搭載量等多少スペック的に変化しているところもあります。
R9 380なんかは価格も性能もちょうどいいところに収まっている印象で、このくらいのレンジの製品は好きです。

E3で新型Radeon発表

チラッと情報が出ていたHBM搭載のRadeonが発表になりました。

【速報】AMD、高速メモリHBMを採用した「Radeon R9 Fury X」を正式発表 ~超小型高性能ゲームPC「Project Quantum」も発表

AMD、HBM搭載のGPUコア「Fiji」を発表 ~シングルGPU最上位モデルを24日に出荷。コンセプトPCも紹介
[PC Watch]

Stream Processor数は290X比で50%近く増えており、それに伴い演算性能も同等に引き上げられているようです。
その一方でワットあたりの性能は1.5倍~2倍になっており、高性能になった一方で電力効率も良くなっているということのようです。

HBM採用による性能向上も気になりますが、基盤面積の縮小も要注目のポイントです。
従来コアをぐるっと囲むように並んでいたメモリチップがコアの隣に集積されたため、基盤面積はかなり小さくなっています。
特にミドルハイレンジの製品になると思われるR9 Nanoはカード長がわずか6インチ(約15cm)となっています。
自作趣味の人にとっては色々と創作意欲が湧くパッケージサイズになっているのではないかと思います。
また、今回コンセプトモデルが出ているようにスモールフォームファクタ製品に高性能VGAという組み合わせができるようになったので、そういった製品の登場も期待できそうです。

ハイエンドのFury Xはかねてからの予告どおりデフォルトで水冷ユニットがついていますが、貴重な内部の写真もレポートされています。
コアに密着する部分以外にも基盤を通過する管路が銅パイプと思われる素材で構成されており、ウォーターブロック的な機能を果たす管路になっているようです。
ケース内に出てくるチューブはスリーブ化されており、取り扱いも容易そうです。

しかしHBMの登場だけでここまで派手な進化になるとは思っていなかったのでちょっと意外でした。
細かい性能や消費電力など詳しい情報は出ていませんが、かなり面白い製品なのではないかとおもいます。

Godavariの意外な変更点

Kaveriのクロック強化版という認識でいたのですが、ハードウェア的に大きな違いがあるんだそうです。

瀬文茶のヒートシンクグラフィック 【番外編】Godavariの殻割りで、隠された改良を明らかにする
[PC Watch]

意外にもヒートスプレッダとコアの間が半田付けになっていたということです。
このヒートスプレッダとコアの間に何が入っているかによってコアの温度は大きく影響を受けるんだそうです。
良くあるのはシリコングリスのようなグリス系のものが入っているパターンらしいのですが、時々このように半田付けになっている物もあるそうです。

A10-7870Kは純正クーラーがヒートパイプ仕様の高性能な物になっていましたが、目に見えないところでも冷却性能の強化が図られていたようです。

AMDの次期ハイエンドビデオカードはデフォルトで水冷

最初から120サイズのラジエターがついた水冷キットを装着しているとのことです。

【やじうまCOMPUTEX】AMDのHBM搭載ハイエンドビデオカードは簡易水冷を採用 ~長さ175mmのコンパクト基板
[PC Watch]

水冷にした分カードは短いそうで、これは思い切った冷却方法を採用した甲斐があったと言えそうです。
古い話ですが、かつて使っていたRadeon HD3870X2などはカード長が270mm近くありました。
それより10cm近く短いわけで、これだけでも大変な進化だと言えると思います。

ところで気になるのは”GPUコアとHBMコアの高さが違う”という点です。
恐らくEKあたりはウォーターブロックを用意してくると思うのですが、コアに密着する部分は微妙な設計が要求されそうです。
しかも写真を見る限りコア周辺にもかなりたくさんトランジスタらしき部品が並んでいるので、デフォルトのクーラーを外してサードパーティー品に交換するのは今まで以上に勇気が要りそうです。

あの作業は一発勝負のドキドキ感がスリリングではあるのですが、今のところ成功率が100%だからこんなのんきな事が言えるわけで、
仮に1回でもコアを割ったらしばらくは立ち直れないと思います。

Carrizoが正式発表

AMDにとっての2015年の目玉商品の一つが正式にお披露目となりました。

AMD、Carrizoを「第6世代AMD Aシリーズ プロセッサ」として発表
[PC Watch]

ここ最近AMDは省電力性能に力を入れていく旨の発表をよく行っていますが、
このCarrizoは半導体のプロセスルールは微細化していないにも関わらずダイサイズが小さくなり、電力消費も下がっています。
これは設計自体の見直しによるところが大きいようです。

TDPは15W-35Wの間で設定できるようになっており、お家芸のcTDPによりOEMメーカーの希望次第で電力消費と性能のバランスを調整できます。
最小の15Wが最適設定ということらしいので、基本は15Wで考えて筐体スペースに余裕がある場合はより高いTDP設定で組み込むこともできそうです。

また、内部の細かい話になりますがGPU部分にCPUとGPUの間でメモリアドレスを変換する際に使用するキャッシュが新たに搭載されているそうです。
そのため、今回のCarrizoをもってハードウェア・ソフトウェアの両面でHSA1.0に完全対応したAPUが完成したという扱いになるそうです。

搭載製品は大手PCメーカー各社より登場予定ということなので、健闘に期待したいところです。

ちなみにもう一つの2015年の目玉商品である新型RadeonはE3での登場見込みとのことです。
こちらももう間もなくです。

A10-7870Kのベンチマーク記事

COMPUTEXも始まったのでその辺の話題も入ってきそうですが、先日発売になったA10-7870Kのベンチマーク記事が出ていました。

第5世代AシリーズAPU「A10-7870K」をベンチマーク
[PC Watch]

性能面はクロック上昇分順当なパワーアップというところです。
特に内部的に地味に進化した点や、新しい機能のサポートもないようです。
一番変わったのは純正のCPUクーラーかもしれません。銅パーツを使った性能の良さそうなものになっています。

しかしこれくらいの性能のPCがシステム全体でピーク130Wくらいで動くのですからずいぶん電力消費も小さくなった感があります。

A10-7870Kが登場

Godavariのコードネームで呼ばれていたAPUが登場しました。

AMD、GodavariなAPU「A10-7870K」発表
[ITmedia]

Kaveriのマイナーチェンジ版ということですが、スペックを見るとGPUのクロックが7850Kの720MHzに対して866MHzとかなり向上しています。
CPU部分のクロックも上がっていますが、GPU機能の強化にフォーカスした内容になっているようです。
ちなみにTDPは7850Kと変わらず95Wです。

クロックが上がった以外に何か内部的な変化がないのかは気になりますが、
今のところそういった情報は特に出ていません。

Godavariまもなく登場?

Kaveriのマイナーチェンジ版であるGodavariが今週末に発売されるのではないかという話です。

AMDの新APUが5月28日に発売、Godavariか
[PC Watch]

Godavariについては既に対応をうたうマザーボードが一部販売されており、そろそろ発表されるのではないのかという話がありました。
基本的にはKaveriの改修版で、圧倒的に性能が向上するわけではないが電力効率は多少良くなっているらしい、という観測報道が出ています。

先日AMDがまだ高性能CPUを準備しているという情報が入ってきたのでなんとなくそちらに注目が集まりがちですが、
ここ数年堅実な進化を遂げているAPUもお忘れなく…というところです。