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Bitlockerの回復キーのバックアップ方法を再確認

先日発生したCrowdStrikeの世界的な障害で話題に上っていたのが、「修復手順は分かったがPCのBitlocker回復キーが分からなくてWinPE(プレインストール環境)にアクセスできない」というものでした。

確かにいざという時にすぐにアクセスできないと手も足も出なくなってしまう可能性もあるので、改めてBitlocker回復キーのバックアップ方法をおさらいしておくことにしました。

BitLocker 回復キーをバックアップする

[Microsoft サポート]

バックアップ方法はマイクロソフトアカウント・USBフラッシュメモリ・ファイルに保存・紙に保存という4種類です。エンタープライズ環境では組織側で管理するパターンもあるようです。

マイクロソフトのおすすめはマイクロソフトアカウントに保存なんだろうと思いますが、緊急事態でマイクロソフトアカウントにログインできないような事態も想定できます。メインはマイクロソフトアカウントとしつつも、予備でもう1つバックアップ手法を用意しておいた方が良さそうに思いました。

Windowsのスタートメニューの中だけで勝手にカーソルが動くときの対処法

この前Windowsのスタートボタンを押したときに限ってカーソルが勝手に動くという現象が発生しました。

現象

  • Windowsのスタートボタンを押してスタートメニューを開くと、カーソルが勝手に右上の”すべてのアプリ”まで移動して止まる
  • メモ帳やドキュメントエディタなど、他のアプリケーションではカーソルは勝手に移動しない

最初は自作キーボードが何かおかしくなったのかと思ったのでRemapでキーが勝手に押されていないかを確認してみましたが、それらにおいては異常がありませんでした。

いずれにしても何かしらの入力デバイスがおかしくなったことは明白だと思ったので、マウスから一つ一つ抜き差しなどを試していたのですが原因が意外なところにありました。

原因はPCに接続されていたゲーム用のジョイスティックでした。どうもジョイスティックのアナログスティック部分がスタートメニュー内においては上下左右の操作に使えてしまうらしく、ジョイスティックが逆さまに置かれていたために常に上や下などの入力が発生していたのが原因でした。

抜き差しが面倒なので何となく接続しっぱなしにしてしまいがちですが、使い終わったらちゃんと片付けようと思いました。

PowerToysを使ってファイル名をファイルの作成日時にする

デジカメ写真の命名ルール

デジカメで写真を撮っていると、ファイル名は連番になることが多いと思います。今使っているPENTAX Q-S1ではIMGP****、以前使っていたSIGMA DP-1XはSDIM****という形式でした。

この命名ルールでは9999枚で番号があふれてしまうことと、ファイル名からいつ頃の写真かが判別できないのが少々難だと思っていました。

ファイルの作成日時をファイル名としてリネームすると解決できそうだと思ったので、当初はPowershellでスクリプトを書くつもりでしたが、調べてみたところPowerToysにちょうどいい機能がありました。

PowerRename

PowerToysに含まれるPowerRenameを使うと、このような要件に対応したリネームが可能です。

PowerRenameには”変数パターン”という変数が存在し、これを使ってファイル名を置き換えることでファイル名にファイルの作成日時を含めることができます。

PowerRenameは正規表現に対応しているため、置き換え対象を”.*”(任意の数の任意の文字)とし、置き換え結果を日付時刻等にすればOKです。

具体的には以下の画像のような感じになります。

黄色が置き換え対象、緑が置き換え結果です。今回の例ではファイル名全体を”年月日_日時秒”に置き換えています。

旅行の写真などは作成日時が分かると後から見返した時に結構面白いと思います。

PowerRename ユーティリティ

[Microsoft Learn]

Windowsに有料のCopilotが登場

マイクロソフトからCopilotに関する大きな発表がいくつかありました。

月額20ドルの個人向け「Copilot Pro」が発表、Microsoft 365 Personal/FamilyにもAIを

[窓の杜]

個人向けにも有料のCopilotプランが登場しました。月額は20ドルで、これはOpenAIのChatGPT Plusと同じ額です。利用できる機能も似ているところが多いですが、Copilotの場合はOffice製品と組み合わせて利用できるところが大きな違いになると思います。既に家庭でもOfficeを使っている場合は機能をフルに活かすことができそうです。

また、法人向けのCopilot for Microsoft 365も導入要件が緩和されて導入しやすくなりました。従来はMicrosoft 365 E3またはE5が必須で、最低数量が300からでした。そのため最低でも1組織あたり月額240万円くらいが必要でしたが、今回の変更で最低数量の制限がなくなったほか、安価なBusiness Standardプランなどと組み合わせても契約可能になりました。

PCのキーボードにCopilotキーを搭載するという話もありましたし、MicrosoftがかなりAIに軸足を置いて取り組みを進めている感が伝わってきます。

KB5034441の更新失敗対策スクリプト公開

2024年1月のWindows Updateに、Bitlockerの脆弱性に対処するためのKB5034441という更新プログラムが含まれています。

これはWindowsのシステムドライブに含まれる回復パーティション内にあるWinRE(Windows回復環境)を更新するものだそうです。この回復パーティションが機器によっては容量小さめに設定されていることがあり、容量が足りない場合はこの更新プログラムの適用が失敗してしまうそうです。

そこで当初はコマンドプロンプトでWinREをアンマウントし、パーティションを拡張した上でWinREをマウントし直すという手順が紹介されていました。しかしパーティション操作を伴うものでそれなりに危険も伴うためか、今回必要な作業が自動化されたスクリプトが公開になったようです。

KB5034957: CVE-2024-20666 のセキュリティの脆弱性に対処するために、展開されたデバイスの WinRE パーティションを更新する

[Microsoft サポート]

スクリプトはps1ファイルの形式で提供されているわけではないので、何らかの方法でファイルにコピーして使用することになります。最初から用意されているものだと、今後引退予定とは言われていますがPowershell ISEが良いのではないかと思います。これは貼り付け後に保存するとps1ファイルで保存する挙動になるので使いやすいと思います。既に慣れている方ならVS Codeあたりでも大丈夫そうです。

Power BIでCSVからグラフを描画する

SQLiteから出力したCSVデータを使ってグラフを描画してみることにしました。以前はPythonのbokehライブラリを使ってグラフを描画しましたが、今回はMicrosoftのPower BIというツールを使用します。

Power BI Desktop

[Microsoft]

Power BIはその名の通りビジネスインテリジェンスツールで、企業の経営データを視覚化して表現するためのツールです。しかしこのツールは様々なデータ形式を読みとれるほか、元のデータを破壊せずに加工してグラフ化できるので、そのまま表計算ソフトでグラフ化するよりも融通が利きやすい感じがしています。

元々のデータは日付時刻の値を変な形式で記録してしまったので、別途Power BI上でyyyymm形式の年月とyyyymmdd形式の年月日列を追加しました。このように列を追加しても元のデータに何も影響のない点が優れているポイントです。

ただし、列の追加の際にはPowerQuery Mという言語による記述が必要になります。Excelの関数と似た関数がありますが記法が違うので、Excelに慣れている方であってもある程度再学習が必要になるのが少々難です。

関数の体系は似ているので、「Excelで言うところのあの関数だな」というマッピングが頭の中でできてくると割合スムーズに動かせるようになると思います。

Power Query M 言語仕様

[Microsoft]

一旦グラフができてしまえばあとは対話的にグラフの作成ができるので、下準備まで終われば表計算ソフトよりは楽ができると思います。例えば今回は読み込んだCSVデータを加工し、年月データと年月日データを階層構造とするクエリにしてみました。これにより年月データをドリルダウンして日別データを即表示することができるので、グラフ自体が対話的な機能を持つことになりとても面白いです。

上の画像は月別平均温度のグラフをドリルダウン(拡大)し、2022年12月の日別平均温度データにした様子です。グラフ上をダブルクリックするだけで拡大が可能です。

また、集計用の数式も統計でよく使うようなものについてはプリセットされているので、平均値を見た後にボタン1つで標準偏差のグラフに変更するといったことも自由に行えます。

さすがにグラフのタイトルまで勝手に変わることはないのでタイトルは打ち直しました。

PowerBI Desktopはレポート共有機能などの高度な機能が使えませんが、代わりに無料で利用できるので、自分の手元でデータを眺めて遊ぶ分には十分高機能なツールだと思います。

2023年にMicrosoftが非推奨としたWindowsの機能一覧

窓の杜さんが面白い記事を掲載していました。

【まとめ】Microsoftが今年「やめる」といったOS機能とアプリ

[窓の杜]

最近追加されたCopilot in Windowsに代表されるように、Windowsには最近継続して新機能が追加されるようになりました。一方で、今回まとまっているように”非推奨”という取り扱いになり、将来的にどこかのタイミングで削除されるサービスや機能も増えてきています。

今回上がっている中で印象深いのはコルタナです。正直全く活用はできなかったのですが、一時期のWIndowsでOSインストールをすると、まず最初にPCから「こんにちは!コルタナです!」という音声が出るのがおなじみになっていたので印象に残っています。

Microsoftが長年追求してきたアシスタントもついにCopilotという新しい次元に突入しつつありますが、今後どうなるか注目しています。

実務上トラブルの種になりそうなのはVBScriptです。単にレガシーなスクリプトがこれで書かれていて長年動いているというパターンもありますが、人によっては慣れているので扱いやすいということや、Web上の情報が多くあるので今でもPowershellよりも活用しているという方もいらっしゃるかもしれません。恐らく乗り換え先はPowershellになると思うので、必要に応じて書き換えを進めていきたいところです。

OSのクリーンインストール

最近「Windows10や11であってもクリーンインストールをするとパフォーマンスが向上する」という話を耳にしたので、リフレッシュがてら久々に我が家のPCもOSをクリーンインストールしてみることにしました。

従来Windowsは使っていくうちに動きが遅くなるので、定期的にクリーンインストールするのが良いというノウハウが知られていました。

最近はあまりまめにクリーンインストールをしなくてもそれほどパフォーマンス低下が気になることはなかったのですが、やはり多少は影響があるようです。WindowsにはOSの初期化機能もありますが、初期化ではなくあくまでクリーンインストールが良いようです。

PCのスペック向上もあってOSを入れるところまでは30分もかからずに終わります。環境の復元も昨今はクラウドと同期することで復元できるものが多いですし、wingetなどの便利なコマンドも使えるようになりました。かつては1日仕事でしたが現在は半日もかからずに環境を復活させることができます。

肝心のパフォーマンス向上については”言われてみれば”くらいの向上度合いですが、今まで色々入れていたものが一旦きれいになったので気分的にはかなりすっきりしました。今後もリフレッシュ目的で時々クリーンインストールしてみるのが良さそうです。

Powertoys0.72がリリース

Microsoftが公式に提供している便利なユーティリティ集のPowertoysが更新されて、大幅なサイズダウンに成功したということです。

Microsoft PowerToys: Windows をカスタマイズするためのユーティリティ

[Microsoft Learn]

本体の配布はGithubで行われているので、更新履歴もGithub上で確認できます。

Release v0.72.0

[Github]

機能追加に次ぐ機能追加を重ねてきたPowertoysなので、この辺で一旦内容の整理といったところではないかと思います。リリースノートによれば”プログラムと機能”で確認できる容量は1.15GBから785MBに、エクスプローラーでインストールフォルダの中身をスキャンした場合の容量では3.10GBが554MBにと劇的な改善を遂げているということです。

こちらのユーティリティは結構前から使っていますが、もはや手放せないくらいに便利です。今後の改善や機能追加にも期待しています。

PowerToys Runの紹介

以前からPowerToysというMicrosoft純正のWindows用ユーティリティを愛用しています。当初はファイルのリネームなどを中心に使っていましたが、ここ最近よく使っているのが”PowerToys Run”というアプリケーションランチャーです。

これはデフォルトではAlt+Spaceで呼び出されるランチャーで、呼び出すと検索窓のようなものが表示されます。そこに文字を入力すると、アプリケーションやファイルを検索してくれるというものです。

PowerToys Run ユーティリティ

[Microsoft Learn]

Windows標準の機能のWin+Sとよく似ているのですが、こちらのユーティリティでは検索したアプリやファイルを管理者として開くオプション用のボタンが追加されていたり、検索キーワードの前に任意の記号をつけることで検索する対象を変更したり、あるいは全く違う機能にアクセスしたりと多彩な機能が備わっています。

中でも私がよく使うのはキーワード先頭に”o:”を付けるOnenote検索です。先頭にこのオプションをつけるとOnenote内でその検索キーワードを含むノートを検索してくれます。私は何かとOnenoteに情報を整理しているので、この検索はとても役立っています。

もう1つよく使うのはキーワード先頭に”$”を付けるWindows設定検索です。先頭に$を付けると、検索範囲がWindowsの設定画面の機能に限定されます。かつてのコントロールパネルからWindowsの設定は色々なところに分散してしまい、もはや私の頭の中には正確にマッピングされていないので、もっぱらこの機能で検索するようにしています。

他にもドキュメントを見ると使いこなせば便利そうな機能が色々実装されています。あれこれ探すのが面倒な人にはとてもおすすめです。