今回は2番の 三大河川巡りでぐるり埼玉づくしルート を走ってみました。全ルート中でもトップクラスの約150kmの長さを誇るルートです。
ルートは平行四辺形のような形状で、国道298号→江戸川サイクリングロード→利根川サイクリングロード→武蔵水路→荒川サイクリングロードという構成になっています。長いですがサイクリングロードが多いので、右左折は少ないです。
ルート図では三郷からスタートのようなのですが、今回は荒川サイクリングロード左岸側の羽根倉橋(東)交差点よりスタートとしました。ゴールもここになります。
このエントリを書いている2018年10月時点では補強工事で上流側の歩道が通れません。橋そのものも車線が減少して渋滞しているのでご注意下さい。
国道17号を戸田方向に走り、美女木八幡交差点で左折すると国道298号です。東京外環自動車道の下を走っている道になります。
美女木ジャンクションの下と言った方がわかりやすいかもしれません。
ここからは国道298号沿いに三郷まで延々走って行きます。国道298号はかなり高規格な道路で、車道を走るかどうかは微妙なところだと思います。上下線とも歩道があるので歩道走行が良いと思います。
歩道はこんな感じです。インターロッキングで舗装されているところが多いです。
一応側道もあるのですが、側道は交差点の度に本線に合流してしまうので、側道をずっと走っていくことはできません。
川口安行の辺りまで来ると道の駅兼植木市場の川口緑化センター(通称:樹里安)があります。市場は日中しか開いていませんが、トイレと自販機は24時間使えます。珍しいホットスナックの自販機なんかもあります。
三郷まで走ってきたら三郷放水路の横を通って江戸川サイクリングロードにスイッチします。この国道298号区間は基本的に歩道走行なのでそれほど疲れないと思っていましたが、交差点が非常に多く、ストップ&ゴーの起動加速でかなり足が消耗してしまいました。
ここからは打って変わってとても快適な江戸川サイクリングロードです。
JR三郷駅辺りで一旦サイクリングロードを降りて、早稲田公園に立ち寄ります。ルート100の26番にも出てきます。
坦々と江戸川サイクリングロードを走っていくと庄和排水機場があります。この地下には首都圏外郭放水路という地下放水路があります。放水路とは言ってもこちらは巨大トンネルのようなものなので、”地下神殿”とも言われる巨大な空間になっています。有料ですが見学も可能です。
すぐ先の宝珠花の辺りにあるのが大凧会館の跡地です。この近辺は百畳大凧と言われる巨大なたこあげで有名だそうで、その凧を展示する施設があったそうです。しかし、施設が東日本大震災で大きなダメージを受けて取り壊しとなり、跡地が大凧公園という名前で残っています。
この辺りまで来ると江戸川区間は終了で、関宿橋と交差するといよいよ利根川区間になります。
栗橋の辺りまで走ってきたところです。注意しなければならないのが、国道4号の利根川橋は自転車や歩行者が横断できないことです。上の写真で見る限りは橋まで行けば信号と横断歩道がありそうですが、実際には信号こそあるものの事故防止のために完全に隙間のない柵が設置されており、古河方面以外には進めません。
写真左にあるように案内看板が出ているので、これに従って橋の脇の道をう回します。
難所の利根川橋を越えるとカスリーン公園があります。戦後すぐに日本を襲ったカスリーン台風により利根川が破堤した地点です。現在は極めて頑強な補強が施され、防災拠点として生まれ変わっています。
カスリーン公園の先にあるのが道の駅童謡のふるさとおおとねです。農産物の販売でいつも賑わっています。蒸しまんじゅうが何種類か販売されているので、自転車で立ち寄った際の補給にオススメです。
ルート全図が敷地内にあります。範囲が広いので仕方ないですが、縮尺が小縮尺過ぎるのがちょっと面白いです。
再び利根川サイクリングロードに戻り、加須未来館の横を通ります。ここには自転車向けの休憩施設があり、自転車の貸し出しもしています。
さらに走って行くと道の駅はにゅうがあります。国道122号沿いにあり、大型トラックのオアシスのような雰囲気です。サイクリングロード沿いにあるので、先ほどの道の駅おおとねに比べるとアクセスは容易です。
とうとう武蔵水路の取水口である利根大堰までやってきました。
鉄塔の根元に見える三角い屋根の建物が行田サイクリングセンターです。
こちらです。ちょっとした休憩所とトイレ・自販機が揃っており、サイクリングロードからのアクセスも容易なので助かる施設です。
ここからは進路を南に変えて武蔵水路沿いを走ります。県道20号と306号が武蔵水路に並行しており、この道路を使って南下していきます。
途中にさきたま古墳群があります。埼玉県の県名の由来になった地です。
さきたま古墳群から先は、県道306号の隣にある名前のない道を走ります。名無しの道の割には右左折なく遠くまで行けるのですが、どうもこの道路はかつての日光裏街道らしいです。
途中に忍城攻略の際に築かれたという石田堤が残っています。
忍城攻略の際に石田三成の軍勢が忍城を水攻めするために構築された堤防です。実際に湛水させてみたところ、攻め手側の方が低地だったために水攻めはうまく機能しなかったとのことです。
解説看板があります。
この日光裏街道をそのまま直進していくと宮前交差点で県道76号に入れるので、右折します。直進すると糠田橋なので、橋を渡って吉見町に入ります。
橋を渡りきったところの吉見運動公園です。荒川サイクリングロードを走る人たちにとってはおなじみのランドマークです。
ここからは荒川サイクリングロードを上尾・さいたま方面へ南下していきます。
さくら堤公園です。貴重なサイクリングロード沿道のトイレがあるので要チェックです。
羽根倉橋まで戻ってきました。出発は早朝でしたが、時刻もすっかり夕方です。
まとめ
ぐるり埼玉づくしの名前は伊達ではない、超大ボリュームのルートになっています。これだけの距離がありながら、ルートラボ読みで獲得標高はわずかに50mというところも埼玉県の凄さを感じられます。
サイクリングロード区間が多くて走りやすくはありますが、常に吹きさらしの環境で走るので風向きは出発前にリサーチしておいた方がいいと思います。うまく風向きの変化と進行方向がかみ合えばかなり気持ち良く走れるはずです。ちなみに私が調査した日は終日ほぼ向かい風で大変困りました。
国道298号区間も注意が必要です。基本的には歩道走行になると思いますが、ストップ&ゴーの繰り返しと、インターロッキングの振動で身体にはかなり負荷がかかります。めんどくさがらずに軽めのギアで発進する、またはあえて時計回りで回って最後の区間に持ってくる等、工夫したいところです。