後編(24番-34番水潜寺)
音楽寺から再びミューズパークへの坂を下り、秩父ミューズパーク(北口)交差点に出ます。ここで右折し、再び県道72号を走っていきます。
24番法泉寺です。県道沿いにありアクセスは良いのですが、本堂までに長い石段があります。
引き続き県道72号を走っていくと、久那小学校の少し先に25番久昌寺があります。
26番からは荒川右岸にあるので、近くの久那橋で荒川を渡り、国道140号に入ります。影森駅の手前で秩父鉄道の線路を渡り、少々秩父市街方面に戻ります。
26番円融寺です。住宅街の中の道沿いにあります。
ルートはここから住宅街の中の道を三峰口方面に走って行きます。
同じ道路沿いに27番大淵寺があります。調査時点では山門が修繕中でしたが、迂回路より参拝はできました。
再び国道140号に戻り、すぐに左折して浦山ダム方面に向かいます。道路としては県道73号で、ダムに向かって多少の登りになっています。橋立鍾乳洞と隣接して28番橋立堂があります。
この次は29番長泉院に向かいます。本来のルートは写真左手の細い道に入るようになっています。しかし台風か何かの影響か、通行禁止になっていたので国道140号まで戻り、国道側からアクセスすることにしました。
29番長泉院です。国道140号からでもアクセスはしやすいです。
長泉院からは再び国道140号と並行する住宅街の中の道を走ります。道路状況的には非常にルート100らしさのある、穴場の道路という感じです。
こんな感じの道をしばらく走ります。
しかし武州日野駅の手前で道が国道140号に合流してしまうため、再度国道140号に戻ります。1km程走ると左方向に道の駅あらかわがある旨の案内があります。
道の駅あらかわです。国道140号からは結構離れていますが、道の駅あらかわ入口というそのままの名前の交差点があるのでまず迷うことはありません。秩父鉄道の線路がすぐ横を通る鉄道目線でも楽しい道の駅です。
ここからルートは再び国道140号と並行する道路になります。
こちらも穴場感のある走りやすい道路です。築堤の高低差がありますが、秩父鉄道としばらく並走する区間になります。
秩父鉄道の白久駅前で左折すると、30番法雲寺の入口です。30番以降はどの札所も本格的な山寺で、 幹線道路から行き止まりの道をしばらく走って札所に到着→来た道を戻る というパターンが多いです。
長い登りではないのですが、ところどころ瞬間的に急勾配の箇所もあります。
30番法雲寺です。次の31番観音院までは16km程度離れています。
秩父鉄道の線路に沿う道路があるので、三峰口駅まで向かいます。
三峰口駅です。駅舎の反対側に鉄道車両の展示施設もあるので、鉄道好きな方にオススメです。
駅前の様子です。
ルートは三峰口駅の先で荒川を渡り、県道37号で両神方面に向かいます。この県道37号は1.8kmほどの連続する登り区間があるので、少々大変です。
峠部分はこのような素掘りのトンネルです。四輪車同士の離合はできないので、自転車の場合もトンネルに入るタイミングは気をつけた方が良いと思います。
トンネルを過ぎるとしばらく長い下りになるので、体力的には少し楽ができます。
ある程度下ったところに道の駅両神温泉薬師の湯があります。
駐輪場もバッチリ完備です。小鹿野町はライダーの町と称してオートバイツーリングの誘致を行っているので、町内は比較的二輪車に優しい設備が多いです。
せっかくなので補給食にダリアまんじゅうといういがまんじゅうスタイルの饅頭を買いました。ダリアは小鹿野町の名物の1つで、両神山麓に大規模なダリア園があるそうです。この商品はダリアをイメージした着色がされている饅頭です。
饅頭の中央にごまと塩がトッピングされているのですが、かなりしっかりと塩がまぶしてあるので、中のこしあんと合わせて甘しょっぱい味が堪能できる逸品でした。
ルートはここからちょっとした山を1つ越えて、31番観音院に向けての行き止まり路線を進んでいきます。
道の雰囲気は大体こんな感じです。
31番観音院です。ここは駐車場から本堂まで297段もの石段があります。34ヵ所中でも最も長い石段なのではないかと思います。しかしながら本堂は岩壁が背後にそびえる迫力のロケーションに立地しているので、是非本堂にお参りして頂きたいと思います。
観音院を後にしたら来た道を戻り、国道299号→国道299号の旧道とつないで小鹿野町の中心部を通過します。
小鹿野の中心部です。何となくですが、古い街道筋の雰囲気を感じる商店が建ち並んでいます。食事処もあるので、この辺りで補給も良いかもしれません。
三島交差点で右折し、その先の長若交差点でも右折すると32番法性寺へ向かう行き止まりの道になります。
法性寺です。こちらのお寺までの道はそれほど登り坂でもないので、比較的アクセスしやすいお寺だと思います。
来た道を戻って、県道43号・国道299号・県道283号とつないで吉田方面へ向かいます。泉田交差点の次の信号で右折すると、地域では”農道”と案内されている走りやすい道路に出ます。この道路はルート100の他ルートでも登場する便利な道です。
途中で”ようばけ”という巨大露頭が見えます。
道路はこんな感じで鏡のように滑らかです。下り基調なのもあって実に快適です。
33番菊水寺はこの農道沿いにあります。しばらく行き止まり路線の先のお寺が続きましたが、久々の道路沿いのお寺です。
ここで再び県道37号に合流し、最後の34番水潜寺を目指します。国頭交差点で左折して県道44号、その先の丁字路を左折すれば一本道ですが、県道44号は大型車の多い路線です。横断線形の都合もあって車道部分にはそれほど余裕がないので、心配であれば歩道を走るのが良いと思います。
丁字路を左折してしまうと県道284号です。こちらは交通量も極少ないです。
34番水潜寺です。
来た道を戻って、国神交差点を右折すればスタート地点に近い皆野橋交差点に出ます。
撤収は皆野駅か親鼻駅あたりから行うと良いのではないかと思います。
まとめ
札所巡りの本来の姿からはかなり簡略化してルートを走行しましたが、それでもかなり回るのは大変なルートだと感じました。一気に全箇所回ろうとせずに、2分割・3分割して回るのが良いのではないかと思います。
今回私は天候の都合で1-27番までと28-34番までに2分割しましたが、案としては
- 初日:1-25番(荒川左岸側の札所を全部回る) → 秩父市街に宿泊
- 2日目:26番→34番
などという感じでルートを組むと、秩父市街を観光する時間もとれて良いのではないかと思います。
巡礼サイクリングにあたって自転車自体に特別な装備は必要ないと思いますが、SPD-SLの場合クリートカバーか替えの靴があった方が良いです。自転車を降りて石段を登る場面が非常に多くあるので、安全と疲労軽減のために歩きやすい装備は必須だと思います。可能であればSPD装備だと楽だと思います。
というわけで予想に違わぬ難ルートでしたが、実際走ってみると走りきる達成感は随一のものです。全ての方にオススメできるルートではないですが、「ちょっとやってみようかな」と迷うようであれば是非挑戦して頂きたいルートだと思います。