先日のRyzen機組み立ての際に退役となった旧AMD系ソケット用のCPUウォーターブロックです。
Alphacool製のシンプルなものです。今回退役したマザーボードよりも前のSocketAM2時代から運用していたので、10年弱くらいは使ったはずです。
緑青が出ている様子もないですし、電触による腐食もなさそうできれいなものです。ソケット規格さえ合えばウォーターブロックはかなり長く使えるものなのかもしれません。
Prime X370-Proにはありがたいことにポンプ用の電源コネクタがついています。しかもオールインワン型水冷CPUクーラーのポンプ用と、汎用ポンプ用の2種類です。
使ってみたいところなのですが、うちのPCで運用しているDP-600Pは12V・1Aで12Wという結構な出力です。そのため、以前から電源ユニットから出てくるペリフェラル4ピンを変換して給電しています。コネクタ形状はファンと同じ3ピンなので、誤ってファンをつなぐところに接続すると焼損の恐れがあります。
12V 1.0Aと明記されています。
マザーボードの取扱説明書によるとポンプ用電源コネクタの許容電流量はジャスト1Aということなので、多少の電流の上下動も考慮するとやはりマザーボードに直接つなぐのは避けた方が無難そうです。
オールインワン型水冷CPUクーラーの出力がどれほどなのかは分からないのですが、マザーボード上に直接接続することを想定した仕事量のポンプになっているのでしょう。
そんなわけで従来通りペリフェラル4ピンを変換して12Vを給電しています。
今回PCをリニューアルするに当たって、かなりの数の部品が入れ替わるのでWindowsのライセンスも新たに調達しました。
Windows7時代はDSP版であってもDVDのトールケースに入っての提供だったと思うのですが、Windows10はレターサイズくらいの厚紙のスリーブに入っているだけという非常に簡易なパッケージです。
注意したいのがプロダクトキーです。プロダクトキーは内側のスリーブについているスクラッチを削ると確認できるのですが、爪で軽くこすっただけで削れてしまったので驚きました。この件についてはインプレスさんで過去に記事にもなっていました。
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スクラッチ式というとお店のキャンペーンでもらえるくじや小規模な宝くじのものを想像することが多いと思うのですが、あれほど力を込めなくても触るだけで削り取れてしまうくらいのものです。
意外にハマりやすい罠だと思うので、今後DSP版Windowsを使って自作をする方は頭の片隅に留めておくと良いのではないかと思います。
久々のマザーボードごと更新だったので結構トラブルがありました。忘れないうちにまとめておこうと思います。
さすがにBIOS更新も落ち着いているだろう…という安易な考えでいましたが、購入時点でのBIOSバージョンは0612(2017/05/24)でした。過去にBIOSが古くてクロックが800Mhz固定になる不具合を経験していましたが、その時のことをすっかり忘れていました。
ただ、BIOSが古かったことによる不具合はなくて一安心でした。しかし8月中にさらにBIOSが2回も更新されており、まだまだBIOSが落ち着く気配はなさそうです。
今回初めて触ったM.2 SSDですが、これは取り付けにネジ台座とネジが必要になります。
マザーボード上にこんな感じで穴が空いていて、M.2 SSDのサイズに応じてネジ台座を取り付けます。全長が長いものほど左のネジ穴を使うというわけです。
台座がついたらM.2 SSDをコネクタに取り付けます。すると、マザーボードに対してM.2 SSDがちょっと浮いたような形になります。その後、M.2 SSDをマザーボードに沿わせるように軽く押さえて、ネジで固定すればOKというわけです。
このネジは非常に小さいものなので、最初マザーボードの箱から見失って慌てました。探してもなかなか出てこないので、もしかしてネジ台座とネジは別に買っておくのが常識なのかと一瞬思いました。
ただマニュアルの内容物を見ると間違いなくネジが入っているはずなので、落ち着いて探し直し、無事に発見しました。
袋に入っていても非常に小さいものです。取り付けるときは精密ドライバーがあった方が良いです。
起動ドライブは上記のM.2 SSDにして、今まで使っていた2.5インチのSSDはサブのデータ置き場として使う予定でした。ところが、接続してみると以下のような事象が発生しました。
推測なのですが、M.2 SSDが使っているPCI Expressの帯域とSATAが使っているPCI Expressの帯域に重複があり、このような不具合が生じたのだと思います。他のマザーボードでの例をネットで調べてみると、全ポートが排他仕様になるわけではなく、一部ポートだけ使えることが多いようなので試してみました。
結果、ポート6に接続したところ元気に動いています。これでマシン全体のストレージ容量は750GBになったので、かなり余裕ができました。
改めて振り返ってみるとM.2 SSDにずいぶんやられた感じがします。初導入だったのでしょうがない部分もあるのですが、もうちょっと事前のリサーチが必要だったように思います。
先日組み立てたRyzen機なのですが、マザーボード読みでチップセット温度が50℃~60℃と結構高い値を示しています。一応ケース内は前方吸気-後方排気の1方向の空気の流れができていますが、気分的に安心できなかったので前面の12cmファンをチップセットの横に移植しました。
元々VGAをコアだけ水冷化していて、VGAの電圧レギュレータなども風を当てないといけなかったので、チップセット冷却とVGA冷却の一石二鳥を狙いました。
こんな感じになりました。せっかく水冷なので水冷化できるといいのですが、最近は汎用のウォーターブロックというものがあまりないのでちょっと大変そうです。既存のヒートシンクの上にさらに大きいヒートシンクを貼るのも考えましたが、美観的にどうかなというのもあり、未実施です。
とりあえず風を当ててみたところ50℃前後で安定しているので、これでしばらく行ってみたいと思います。ファンの回転数はUEFIの詳細設定でチップセット温度連動のPWM制御にしているので、冬場はさすがに静かになると思います。
さっそく細かい設定と試験を行いました。
定格は3.6Ghzなのですが、HWmonitorで温度を見てみるとアイドル状態で表面44度、内部に至っては34度くらいで非常に低い値でした。なので、3.8GhzくらいまでOCして常用しても問題はなさそうでした。
なのですが、ファンがうるさくなっても困るのでとりあえず定格でチェックをしました。Prime95を動作させて30分間くらい置いておきましたが、表面で50度台後半まで温度が上昇するくらいでした。
温度については何ら問題なさそうです。Windowsの電源プランをAMDが配布している”AMD Ryzenバランス調整”にしているので、使用していないと90%までクロックが落ちます。
今回大変だったのはメモリです。単純にRyzen初出時にメディア各社に配られた評価キットに含まれていたから、という理由でCorsairのCMK16GX4M2B3000C15を用意しました。
CPU-Zで見る限りメモリのランクはシングルランク(1)なので、Ryzen5のメモリコントローラの仕様上はDDR4-2666での動作が可能なはずです。
さっそく試してみたのですが、所定のレイテンシでは2666どころか2400でも動作しませんでした。色々調べてかなりたくさんの組み合わせを試しましたが、2666以上はどうやっても不可でした。
そんな中で2400、15-15-15-39であれば動作し、Memtest86も1パスしました。しかしながらレイテンシを緩めてしまったためか2133との性能差があまりない状態になってしまいました。
一応試験までしたのですがリスクにリターンが見合わない感じがするので、SPDそのままの2133、15-15-15-36で運用しています。こちらも当然ながらMemtest86はOKでした。
Ryzenはメモリのランクによって最大クロックに制限がかかるのも分かりにくいのですが、どうもメモリのモジュールメーカーや基盤の設計によってもクロックを上げられる・上げられないが結構変わってくるようです。何だか一昔前によく言われた ”メモリの相性” の再来という感じもします。
これから組んでみようかなという方はRyzen対応を謳っている製品や高クロック動作保証メモリとのセット製品を選ぶなど、メモリの選択は十分注意された方が良いように思います。
以前の環境だと少々重かったSpace Engeneersで試験をしてみました。このゲームは非常にメモリの消費量が大きいのが特徴です。特に設定をいじらずに起動してみると、メモリの消費量は5.4Gに達していました。ただ、今回の環境は16Gもメモリがあるのでまだまだ平気です。
CPUはゲーム中各スレッドとも低いパーセンテージで動いており、こんなにスレッドを使ってくれるなら1600Xにしといて良かったなと思いました。温度はPrime95ほど高くはならず、表面50度前後、内部40度前後というところでした。これは余裕がある感じです。
というわけでなんやかんやで結局定格運用になってしまったのですが、十分に速いので全く不満はありません。メモリについてはやや悔いが残る結果にはなりましたが、ある意味アップグレードパスを残しているとも言えるわけで、お楽しみが1個残ったと考えようと思います。
今回Ryzen機に組み込んだCPU用のウォーターブロックは、EKの EK-Supremacy EVO AMD – Nickelというモデルです。
バリエーションとしてこのNickel(上部が透明)のほか、Acetal+Nickel(上部が黒い樹脂製)、Full Nickel(上部まで完全に金属製)があります。Full Nickelはちょっと高めの値段設定になっています。透明なのがかっこいいという見た目のポイントもありますが、万が一電触やサビが発生したときに目視で点検がしやすいので、選べるようなら透明なものにしています。
装着は非常に簡単で、マザーボード上の既存の固定具を外せばそのまま装着可能です。バックプレートはマザーボードのものを流用するので無駄がありません。CPUはヒートスプレッダがついているので、装着時にテンションをかける際もそこまで神経をとがらせなくても良く、多少は気が楽です。
EKのCPU用ウォーターブロックを買うのは初めてでしたが、Thermal Grizzly Aeronautという高いグリスがお試しサイズで入っていました。お試しサイズとはいいながら2-3回分は使えそうなのでありがたく使わせてもらいました。
さすがEKという感じで至れり尽くせりの製品でした。
2011年の12月以来にマザーボードとCPUの更新をしました。
現在の構成はこんな感じになっています。
CPUは結局1600Xにしました。Ryzen3でもFX-8120比で倍くらいの計算能力にはなるのですが、やはりスレッド数が増えた方がアップグレードの甲斐もあるだろうということで1600Xにしてみました。定格は3.6Ghzなのですが、自動設定にすると3.9Ghzで固定されます。
メモリは心配だったのでマザーボードの動作確認リストに載っているメモリにしました。後から考えてみるとメモリのランクを心配する必要があったのですが、まあそこまで詰めた設定をするわけでもないしまあいいか、という感じです。
マザーボードはB350チップセットのものでもよいかと思いましたが、どうもこれという製品がなくX370採用のASUSの製品にしました。今回はマザーボードは水冷化していません。マザーボードで水冷対応可能なものを選ぶと、どうしても価格帯が高くなってしまいます。
マザーに限らずですが、水冷にこだわると対応部品を選択する過程でどんどんハイエンド化するという現象が起きるので、今回は空冷で行くことにしました。ASUSのスタンダードなマザーボードは見た目がうるさくなくて好きです。
ストレージはM.2 SSDを投入しました。何かとスペースに制約のある水冷PCではM.2 SSDはありがたい存在です。せっかくのM.2ですが容量と価格重視でSATA接続のものにしています。速度的には全く不満はないですし、500GBあれば自分の用途には十分なのでこれでOKです。
OSは今回マザーごと更新になるので新たに調達しました。その他のパーツは既存の構成からの流用です。
第一印象としては速くなったといえばなったのですが、これは単にOSをクリーンインストールしたせいかもしれないので何とも言えません。ただ、Cinebenchを実行してみるとやはり1400以上の数値が出るので、やはり圧倒的に速くなっているのは間違いないです。あとCinebenchのマスが一度にたくさん埋まるので面白いです。
しかもそれでいてCPU温度は3.9Ghz固定で40度前後に収まっているので、本当に大したものだと思います。家のPCでこんなの使ってしまって良いのかな?と思っています。
ASUSのROG MAXIMUS IX EXTREMEは、ハイエンドマザーらしく水冷ブロックが既に装着された状態で販売されているマザーボードです。単に水冷ブロック装着済みというだけでなく、水温や水漏れ、流量までマザーボード上で計測できるそうです。
[AKIBA PC Hotline!]
G1/4のネジ穴の外周部がセンサーになっているようです。