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長野電鉄で2027年春から交通系ICカードが利用可能に

しなの鉄道に続いて長野電鉄でも交通系ICカードが利用可能になるそうです。

長野電鉄における「地域連携 IC カード」システムを利用したSuica等IC 乗車サービスの提供について

[長野電鉄]

Suicaをはじめとした交通系ICが使えるようになるわけですが、少々気になったのは「Suicaの導入」ではなく「地域連携ICカード」という呼称でプレスリリースされている点です。

地域連携ICカードというのは交通系ICカードと互換性がありながら、その地域の交通機関の利用について特別な機能を持っているものです。長野県においてはKURURUというバス向けのカードがこれに該当します。

KURURUの場合はバス運賃の5%がポイントとしてたまり、運賃がたまったポイントよりも下回る利用があると全額自動的にポイント払いになるというシステムが採用されています。実際に使っていると、時々無料で乗車できることがあってラッキーな感じがします。

今回あえて地域連携ICカードと言っているので、単なるICカードによる運賃収受以外にも計画がある可能性があります。この点注目しておきたいと思います。

滝沢川橋りょう

龍洞院架道橋とセットで見学できるJR篠ノ井線関連の文化遺産です。

龍洞院架道橋からは篠ノ井駅方面に200mくらい離れた場所にあります。こちらは川というか沢を通すための橋なので、注意を払わないと通り過ぎてしまう可能性もあります。幸いにして国指定文化財の看板と説明看板があるので、これに気が付けば場所はわかります。

説明書きにもある通りアーチ部分が色の違うレンガで作られているところがちょっとおしゃれなポイントです。当時の技術者が実用性以外に美観も考えて設計施工したことがうかがい知れる構造物となっています。

JR篠ノ井線は官営時代の1900年-1902年に開設されているので、沿線にはほかにも歴史のある構造物がいくつか残っているようです。

龍洞院架道橋

長野県にある鉄道関連文化遺産の1つ、龍洞院架道橋です。

JR篠ノ井線の架道橋で、橋の下は龍洞院というお寺の参道になっています。建設されたのは1900年で、篠ノ井線の開設に際して建設されたものです。開設当時の篠ノ井線は篠ノ井駅から西条駅までで、塩尻駅までが全線開通するのは1902年のことです。

片側は後から補強されたような形跡も見えます。

築126年の建造物ながらそれほど劣化した様子もなく、今でも鉄道の荷重を支え続けています。こういったレンガ造りのトンネルは劣化などが原因で現代的な修繕が行われることも多いですが、この架道橋はレンガ造りもよく観察できて非常に見ごたえがあります。

交通の便に少々難ありで、鉄道で行く場合最寄り駅の稲荷山駅から道なりで4kmほどあります。車で行くにしても周辺道路が少々手狭なので注意が必要です。自転車であればそれほどアクセスには苦労しないと思います。

陸羽西線の運転再開

2022年の5月から運転が取りやめとなっていたJR東日本の陸羽西線が本日より運転再開となったそうです。陸羽西線は山形県の酒田から新庄を結んでいる路線です。山形県の日本海側と内陸側を結んでいる路線となっています。

当初は2024年度末に運転再開とされていましたが、運転取りやめの原因となっていた工事の進捗の都合でこのタイミングでの運転再開になったようです。偶然ではありますが、このニュースを聞いて2023年にこの陸羽西線の区間に運行されていた代行バスに乗ったことを思い出しました。

代行バスに乗り換えた余目駅は羽越本線と陸羽西線が乗り入れている駅です。写真の通り羽越本線(手前側)は列車の運行があるので線路もきれいですが、陸羽西線(奥側)は線路の上にまで背の高い草が生い茂っていて、果たしてここから復活できるのか心配になった記憶があります。

いろいろニュースやお知らせを調べてみると今週末には運転再開を記念したイベントなども開催されるということです。新庄からは山形新幹線に乗れることを考えれば、日本海側からは貴重な路線であるとは思うので、頑張ってほしいものです。

長野県における2026年春の鉄道ダイヤ改正情報

今日はJR各社をはじめとした鉄道会社から来春のダイヤ改正に関する情報がいろいろと出ていました。身近な長野県近辺の情報を調べてみました。

JR東日本

JR東日本は北陸新幹線かがやきの時間短縮、在来線では大糸線の接続改善などが行われるということです。それに加えてニュースリリースで別紙を割いて説明されていたのは信州往復きっぷの廃止でした。

このきっぷは長野駅や篠ノ井駅などの北信エリアの駅と、松本や塩尻などの中信の駅とを割安に往復できるというきっぷです。以前存在した特急しなの回数券と組み合わせることが可能で、併用するとかなりお得に利用ができました。

しかしながらすでに特急しなの回数券はえきねっとの拡大により廃止となっていて、今度は信州往復きっぷの方が廃止となった格好です。JR東日本としてはSuica利用の拡大が目標だと思うので、Suicaに搭載できる何かが出てくるのかもしれません。この辺りは今後の展開が興味深いところです。

しなの鉄道

すでに確定的と言われていたSuicaの導入が正式にリリースされ、2026年の3月14日から利用可能になることが発表されました。また、これに伴ってお得なきっぷの一部が発売終了となるそうです。ただし、お得なきっぷについてはデジタルチケット化を検討中ということなので、何らかの形で復活しそうな様子ではあります。

地方の私鉄や第三セクター鉄道に乗車すると、最近はフリーきっぷなどもスマホのアプリで購入し、乗車時にスマホの画面を提示というスタイルが多いので、しなの鉄道も同じような感じになるのかもしれません。

また、しなの鉄道と北しなの線がJR東日本が提供する”どこトレ”に情報掲載されるようになるそうです。特に北しなの線に関しては冬季は積雪や倒木等での遅延も多いので、在線位置がJR東日本アプリで確認できるようになるのはかなりサービスアップになるのではないかと思います。

赤坂トンネル(小諸駅)

小諸駅の近くにある線路をくぐるトンネルを見てきました。赤坂トンネルというそうです。

歩行者専用のトンネルと自動車用のトンネルの2つがセットになっています。歩行者用は新しいもののようですが、自動車用のものは中央付近がレンガ巻きになっているらしく、かなり古いもののようです。

レンガ巻き部分はGoogleストリートビューで見ると観察しやすいです。

見ての通り普通車1台分の幅員しかなく、信号機もないので車両用のトンネルを自転車で通るのはやめたほうがいいと思います。

歩行者用はこんな感じなので自転車を押して通ればOKです。

記事冒頭の写真が南側の写真で、北側はトンネルを出てすぐ急な坂となっています。トンネル出口に見える石碑はどうも小諸駅の拡張の際に建てられたもののようです。歩行者用の道からは詳しい内容までは読み取れませんでした。本当は表裏じっくり観察したい石碑です。

トンネルの竣工年について国会図書館デジタルコレクションも含めて調べましたが、これという情報がありませんでした。ただ小諸駅の拡張が1913年前後ということらしいので、その際に建設されたものという可能性はあるように思います。

坑口が割と普通の見た目をしているので気づきにくいですが、実は貴重な産業遺産なのではないかという気がしています。

えきねっとがJRE IDへの切り替えに対応

いつもJR東日本のきっぷを買うのに使っているえきねっとが、JR東日本グループで導入を進めている共通IDのJRE IDに対応しました。正確に言うと9月時点で新規登録する場合は先行してJRE IDでの登録が可能になっていましたが、この10月で既存のえきねっとIDをJRE IDに移行できるようになったという形です。

えきねっと

[JR東日本]

JRE IDは今年の初頭からまずモバイルSuicaで導入が始まり、今回はえきねっともID統合の対象となりました。 今後はビューカードやJRE MALL等のIDも順次JRE IDに統合していくということです。

ユーザー側からすると単純にIDが1個にまとまるというのは管理が楽になるメリットがあります。また、JRE IDはパスキーに対応しているので、より安全な認証が可能になっているのも良いと思います。JR東日本系のWebサービスは歴史が長いためか、設定できるパスワードの最大桁が短い等の心配な点がありました。今回のID統合でそこは一気にモダナイズされた形なのでとてもありがたいアップデートです。

塩尻機関区篠ノ井派出

JR篠ノ井駅の南側にJR貨物の基地(?)があります。篠ノ井駅も今なおたくさんの側線など大規模な設備を持っていますが、こちらの基地も結構大きなものです。

線路を間近に見られる自転車歩行者専用道路があります。私が訪問した時にはEH210が点検中の様子でした。他にも近くの陸橋の上からだと上からの様子を見ることができます。

廃レール柵

この遊歩道の横にも古そうな廃レールを利用した柵があります。よく観察すると刻印のあるレールも混ざっているのですが、サビか塗装で埋まってしまっていて今ひとつ鮮明ではありません。

下仁田駅周辺の廃レールを見る

以前上信電鉄で下仁田駅まで行った時に、駅の周辺で2種類の廃レール構造物を発見しました。1つが架線柱で、もう1つが鉄柵です。

国会図書館で見つけた1900年前後の廃レール輸入事情の記事も参照しつつ、写真を再度確認してみました。

架線柱(バーロー社製)

駅の周辺にたくさんある緑色の架線柱はイギリスのバーロー社製のようです。刻印は

BARROW STEEL Sec166 1894 N. T. K.

と読み取れます。製造年は読んでの通り1894年で、末尾のN.T.K.は当時の発注者の日本鉄道株式会社を表しているようです。今の高崎線と両毛線は日本鉄道株式会社時代に開業した路線だそうなので、近隣の路線で使われていたものが転用されたものかもしれません。

上記雑誌の記事によれば1894年頃まで盛んに輸入されたということです。

鉄柵(ドルトムント・ウニオン社製?)

鉄柵の刻印は

UNION 1922

という部分だけ読み取れました。鉄柵に加工されているために長さが短く、先頭から終わりまで刻印が完全に読み取れなかったようです。

上記の古い雑誌の記事を参照するとUNIONという名前から見てドイツのドルトムント・ウニオン社が製造元のようなのですが、刻印は”UNION D”という刻印だそうです。このレールはUNIONとだけ刻印がされています。

上記記事によれば1885年から輸入が開始され、一度の中断を経て1900年代初頭に輸入が終了したとされています。この点について刻印と情報が一致しないのが謎です。また、輸入中断前と輸入再開後で成分組成が大きく変わっているということです。

長野電鉄が運賃値上げを申請

7月31日付で長野電鉄が旅客運賃の上限変更認可申請、いわゆる運賃値上げの申請をしたというニュースがありました。Webサイトに詳しいリリースも出ていました。

鉄道旅客運賃の上限変更認可申請について

[長野電鉄]

改定率は平均して26.5%となるそうで、初乗り運賃は大人170円が210円となるそうです。(23.5%増)始発駅の長野から終点の湯田中まで乗ると1,190円が1,660円となります。(39.5%増)

通学定期券の割引率について

全体的には短距離ほど改定率が低く、長距離ほど改定率が高く設定されているようです。また、一方で通学定期券の割引率は67.0%が69.2%となり、割引率が向上することによって運賃改定の影響が多少緩和されるようになっています。

例えば長野-附属中学前の6ヶ月通学定期券を購入すると現状では40,830円となります。切符だと片道330円x2(往復)x180(日)=118,800円なので、割引率は65.6%になります。恐らく2%程度割引率が上がることになると思われるので、新割引率を67.6%と仮定します。

改訂後の運賃で計算すると片道410円x2x180=147,600円で、これに対して割引率67.6%を適用し、47,822円→47,830円が新定期料金として想定されます。もし割引率が現状のままだとすると50,780円になると思われるので、これは結構大きいと思います。

設備投資について

リリースの中では今後の設備投資予定についても言及されています。特に”自動出改札システム”による業務の省力化が目玉と位置づけられているようです。導入時期や内容は未定とされていますが、いわゆる交通系ICカードの導入のことを指しているのか、または何かほかの要素と複合したシステムなのか気になります。

投資計画もリリースに掲載されていますが、特に2025年度と2026年度は支出規模が大きくなっています。こちらもいつどういった内容が発表になるか気になるところです。