以前人に勧められた群馬県の四万温泉に日帰りで出かけてみることにしました。
まずJR神保原駅からスタートです。
なぜちょくちょく神保原駅が当blogに出てくるかというと、神保原駅は”休日おでかけパスで行ける高崎線のもっとも群馬県寄りの駅”だからです。
この休日おでかけパスという切符は優れもので、購入時に指定した土曜・休日は終日指定範囲のJR普通列車が乗り放題という切符です。
イメージとしては効果が限定された青春18きっぷとお考え頂くとわかりやすいかもしれません。
大人は2,600円ですが、東京から神保原まで通常の切符で往復すると2,900円になるので普通に往復するだけでお得です。
乗り放題切符なのでスタートとゴールの駅を変える場合なんかにも便利です。
神保原からは国道17号→高崎環状線→県道25号と走って渋川方面を目指します。
国道17号が路側帯が広く、思ったより走りやすかったです。
県道25号で渋川市役所の手前まで進んだら左折して県道35号で西進します。
赤城山の裾野がきれいに見えます。
新幹線からも良く見えますがお気に入りの景観の一つです。
県道35号は榛名山の北側の縁なので細かいアップダウンがたくさんあります。
中之条町の市街地付近についたら、国道353号で四万温泉を目指します。
この国道353号は群馬県と新潟県にそれぞれありますが、間の奥四万湖周辺が不通区間(道がない)です。
こういうのも酷道と言ったりするんでしょうか。
国道353号は中之条町の市街地から平均勾配2%で13㎞ほど登っていきます。
平均2%ですが実際は3-4%、たまに休憩ゾーンという感じの構成です。
途中の注意点として湯原トンネルというトンネルがあります。普通のトンネルなのですが、節電モードで照明が落ちているため完全に真っ暗な区間があります。
幸い左右に歩道のようなスペースがあるので、ここを走るか万全を期すなら押して歩くと良いと思います。
また、面白い道路施設としてメロディーラインというものがあります。
これは道路に横向きの間隔の異なる溝が彫ってあるのですが、この上を指定の速度で走るとロードノイズがメロディーに聴こえるというものです。
ターンテーブリストのトーンプレイのような要領ですね。
四万温泉にある積善館の本館が千と千尋の神隠しに出てくる温泉旅館のモデルの一部になっているご縁なんだと思いますが、「いつも何度でも」が聴こえます。
ちなみに設計速度は40㎞/hです。オニキスさんとわしは20km/hくらいしか出せなかったので「道路に溝彫ってあるなあ」くらいの感触でした。
後ろから車が何台か追い抜いて行くときに聴けたのですが、思った以上にしっかりメロディーに聴こえます。
ロードノイズなので何とも不思議な音色です。
そして四万温泉の入り口です。直進するとバイパス、右折すると旧道です。バイパスはトンネルが多いので、自転車は旧道の方がいいかもしれません。
旧道を直進すると四万川ダムの堤体が見えてきます。かなりの迫力です。
堤体下からダム湖までだけ平均勾配が10%の坂が800mくらいあるので注意が必要です。
そしてダム湖の奥四万湖です。雨不足の影響があるのかちょっと水は少なめに見えました。
水はエメラルドグリーンできれいです。
そしてせっかく来たので温泉に入ります。
ダム湖のほとりに四万こしきの湯という温泉施設があります。
wikipediaによればダム湖の地質調査の際に出た温泉を利用しているそうです。
料金は大人400円、手ぬぐいサイズのタオルは100円、バスタオル貸し出しも100円です。
休憩スペースもあるので一日中何度も入浴する本格的な湯治にも対応できるそうです。
お湯はさすがにいいお湯でした。山登りを事前にしてきているので気持ちよさもひとしおです。
立地の都合上目隠しの柵のようなものもないので、奥四万湖を眺めながらゆっくりお湯につかれます。
温泉を堪能した後は国道353号を下って県道28号→県道58号→国道406号と榛名山の南側の縁をぐるっと周って帰ったのですが、結構足を使ってしまっていたので15㎞くらいの登りが非常にしんどかったです。
勾配がそれほど急でない場合でも、休憩ゾーンなしで連続するとダメージが大きくなることを思い知らされました。
というわけで四万温泉、自転車で日帰りしてもなかなか楽しい温泉地です。
これから紅葉の季節でもありますしいかがでしょうか。
ちなみに、帰りの電車で先頭車両に乗ったら同様に輪行で撤収しているお兄さんがいました。
偶然で自転車が複数台積まれている電車というのはなかなか珍しい気がします。