換装したラジエータのご紹介をしようと思います。今回搭載したのは昔から水冷PC用のラジエータを供給しているHW Labs.inc社のBlack Ice SR2 360 MPという製品です。
CoolingLab<http://www.coolinglab.jp>様にて購入しました。CoolingLabさんは水冷PC用品を専門に扱うステキなお店です。
概観
左がSR2 360 MPです。右は今まで使っていたBlack Ice Proというグレードの旧品です。8年くらい使ったはずです。どちらも12cmファンを3つ使います。
厚さはこんな感じで倍くらい違います。左のSR2 360 MPは側面にもG1/4のネジ穴が切られていて、フィッティングをつけることができます。取り付け方に自由度があるのがSR2 360 MPの特徴です。
フィンを近くで見てみると、ピッチに結構な差があることがわかります。SR2 360 MPは低速ファンに最適化されているんだそうで、その分フィンピッチが粗いようです。右のProを買った当時は初めてだったので何となく選んでしまったのですが、Proは高速ファン向けだったのかもしれないですね。
細かいポイントなのですが、感動したのがこれです。取付用のネジ穴の下に、フィンを保護するプレートが配置されています。水冷PCのラジエータでは、取付時にねじを締めすぎて、ねじの先端でフィンを突き破ってしまうという事故が発生することがあります。この種の事故を防止してくれるプレートです。多少のことならガードしてくれそうです。
性能テスト
気になる冷却性能ですが、Folding@homeを使ってCPUとGPUに負荷をかけてみました。今までのProは室温20度前後でゲームをしていると、水温が44-45℃前後まで上がっていたのですが、今回導入したSR2 360 MPは上がっても36-37℃程度です。さすがに冷却能力は違います。
また、フィンピッチが粗いためか、風切音がそれほどせず、うるささを感じにくくなっています。ラジエータに取り付けた各ファンとも1,000rpmくらいで回るので、それなりに音はするのですが、音色が耳障りでなくなったという感じです。
冷却性能
ちなみにSR2シリーズにはラジエータの大きさごとに冷却能力(許容消費電力)が明示されています。水冷PCのラジエータ選びというのは何を基準に選んだら良いのかわからないので、とても助かる情報です。
こちらのSR2 360は1,500WまでOKということで随分なオーバースペックに感じますが、許容消費電力は60cfmの風を当てている時の冷却能力だそうです。60cfmというのは101.94m3/hに相当するので、NoctuaのNF-P12やF12シリーズのフル回転に近い値です。
実際の運用では最大回転数の半分くらいでの運用になると思うので、ざっくり計算で許容消費電力750Wということでちょうどいいかな、という想定をしています。
今は冬場なので実験のコンディションとしては楽な方なのかもしれませんが、ざっとテストした感じでは大満足の製品です。