今回タルタルーガ Type Sportを使って走行距離100km、獲得標高1,000m程度のツーリングをしてみたので印象をまとめておきたいと思います。
輪行について
輪行のしやすさはタルタルーガの売りとして訴求されているポイントですが、やはり通常の自転車に比べると輪行の梱包・展開は圧倒的に簡単です。
私はまだ作業に不慣れな部分もありますが、それでも正味10分程度ですぐに電車に乗り込める状態に移行できます。
私はオプションパーツで”専用イージーフォールディングアダプター”と”専用リアキャリアー&イージーローラー”を取り付けていますが、特にイージーフォルディングアダプターは輪行をするなら絶対にあった方が良いと思います。
強いて難しい点を挙げるとすれば、ドロップハンドルの場合トップチューブにハンドルを固定するのが少々大変なことと、ハンドルをフォークから抜く関係上、適当に組み立てるとハンドルとフォークの正面がずれて、ハンドルはまっすぐなのに自転車が曲がっていくという現象が発生しうるところです。
ハンドルが曲がって取り付けられてしまう問題については、ヘッドパーツ側にセンター出し用のガイド部品がついているので、それに従ってつければ大きく失敗はしません。ただし、多少の微調整は必要になります。
後は当たり前なのですが、フレーム中央部にある折りたたみ用のクイックレバーはしっかり固定しておく必要があります。
ギア比について
完成車のギア比構成を表にしてみました。
— | R11T | R12T | R13T | R15T | R17T | R19T | R21T | R23T | R25T |
F53T | 4.82 | 4.42 | 4.00 | 3.53 | 3.12 | 2.79 | 2.52 | 2.26 | 2.12 |
F39T | 3.55 | 3.25 | 3.00 | 2.6 | 2.29 | 2.05 | 1.86 | 1.70 | 1.56 |
私の走った感触では平坦路であれば53-19または53-21がちょうど良いくらいに思えました。登り坂についてはかなり軽めのギア比もあるので、不足無く適宜選択していける感じです。
アウター側で顕著ですが、フロントギアが大きいので1段変速すると0.3-0.4程度一気に比率が変化します。そのため、人によってはそのままだと軽すぎるが重くすると重すぎるというような場面もあり得ます。場合によってはインナー側もうまく使って適切なギア比で走りたいところです。
登り・下りについて
今回のルートには距離4.5km、標高差230m程度の火山峠という峠を入れておいたのですが、輪行装備のタルタルーガで登ってみると勾配7%以上あたりから少々重量感を感じました。
ただ前述の通りギアは軽いものが選択できるので、遅いのは承知でゆっくり登っていけば問題はないと思いました。
下りについては第一印象でも感じたことですが、サスペンションにより車体の追従性が良く、高速になればなるほど気になる路面からの振動が減衰するので、700cのロードバイク比で怖さが無いように感じました。これはかなりわかりやすい特徴だと思います。
Microshiftのレバーも下ハンドルポジションだと握りやすく、操作に全く問題はありませんでした。
総評
今回の走行試験の結果、ルート自体はタルタルーガ用にアレンジする必要はほとんど無く、700cのロードバイクで走るようなルートを問題なくこなせることが分かりました。
輪行の手軽さについてはかなりアドバンテージがあるので、輪行ツーリングや泊まりのツーリングではタルタルーガはかなり便利だと思います。
ただ私の場合、速度をロードバイクと同等で考えてしまうとオーバーペースになってしまうので、多少ゆっくりめに走ると身体にやさしいのではないかと思います。
普段の自宅からのツーリングも時々タルタルーガを起用して、走行ペースの研究をしてみても良いかもしれないと思いました。