結果から言えばとりあえず上々の出来だったホイール作りですが当然失敗もあるわけでして…
このエントリでは失敗したことを書こうかと思います。
1.スポーク長計算を間違えた
もうこれは一番ありそうなミスですがやってしまいました。
スポーク長の計算方法は書籍やネット等含めいろいろありますが、今回は”ホイール組みの達人”のDVDで紹介されている方法をメインに使いました。
(他の方法もいくつかは検算用として一応採用)
スポーク長は
・リムの半径(にスポークのスレッド部分の長さを加算した値)
・ハブのスポーク穴ピッチ半径
・ハブの中心からフランジまでの長さ
と、スポークの組み方によって決まりますが、最初のリムの半径+スポークがリムに入る分の”リムに入る分”を計算に入れていませんでした。
これは最初にスポークをリムに固定している最中に気づきました。
片側にどんどんスポークを張っていくのですが、片面の3/4くらいを張ったところでもうスポークがリムに届かなくなってしまうのです。明らかに短いことがわかりました。
こりゃなんか間違えたな…と思って手順を最初から確認したところ、材料調達の時点ですでに間違っていた、という結果でした。
2.リムに対してハブが回転した状態でスポークを張ってしまった
これは文章だと説明しにくいので画像をご覧頂くとわかりやすいと思います。
まず異常に気付いたのはスポークをすべて張り終わり、振れ取りに入る前に全体のテンションを軽く上げたところでした。
明らかにゆるいスポークが相当数あったのです。
その一方で普通にテンションがかかっていると思われるスポークも相当数あり、妙な感じでした。
最初に組んだのは前輪で、ハブのフランジ径も左右同じですしスポーク長も全て同じはずです。普通に組んでいる以上こういうことは起こりえないので一旦作業をやめました。
その後、じっくりホイールを観察しているとどうも長いスポークと短いスポークは2本ずつ交互に出現していることがわかりました。
また、手元にあった完成車付属のR500と比べるとハブの角度がおかしいことがわかりました。
R500を見るとハブとスポークの関係はこのように進行方向に向けて風車のようにひねりが入っているような状態でした。
ところが、自分の組んだホイールはこんな感じで、ひねり的なものがほとんどありませんでした。
この”リムに対してハブが回転してしまう”という現象は結構起こりうるらしく、参考書のロードバイクの科学でも触れられていました。
ひねりのある状態でスポーク長がちょうど良くなるようです。
今回の場合は仕方なく1回全部バラし、片面を張るときにハブをひねった状態で維持しながら組んでいきました。
片面を張り終えてしまうともうハブも動かないので一安心です。
というわけで製作過程で大きなトラブルが2つありましたが、思ったのは「材料の調達と作業の手順が誤っていなければ、途中経過も当初想定した通りにしかならない」ということでした。
自作PCなんかでもそうですが、途中経過の時点で良くわからない現象が起きているときは大体どこか間違っているはずなので、とりあえず作業を止めて確認すると良いように思いました。
(とは言え、これまた自作PC同様「早く組んで動かしてみたい!!」という焦りがありがちなので結構難しいんですが…)
しかし誤発注で余ったスポークに今後出番はあるのでしょうか。そのうち有効活用してあげたいのですが…