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信州の鉄道物語(上)消え去った鉄道編

面白そうな長野県の鉄道の本を見つけたので購入してみました。タイトルの通り長野県内の鉄道各路線の歴史に関する本で、上巻は廃線・未成線を扱っています。発行元は県内最大手紙としておなじみの信濃毎日新聞社です。

以前自転車で路線跡を追ってみた布引電気鉄道のような一般的な鉄道から、木曽の森林鉄道や碓氷峠の馬車鉄道などにも触れられており、一冊でまんべんなく県内の廃線・未成線を知ることができます。

発行元が新聞社だけあって、鉄道に関する出来事については当時の新聞記事の引用も掲載されており、興味を引きます。

ちなみにこの本が刊行されたのは1987年で、2014年にリニューアルして復刊されたのが今回入手したバージョンです。表記については原則1987年版のままで、その後の情勢変化があったものについては注釈が入っているというスタイルを取っているので、1987年当時の事情が読み取れるという点についても面白いです。

下巻は未入手ですが、現在も運行されている路線の1987年当時の事情などが掲載されているのは間違いないと思うので、こちらも面白そうだと思います。

夜間瀬避溢橋梁と古そうなレール

夜間瀬川沿いを自転車で走っていたら、珍しい橋を発見しました。

一見線路と道路の交差に見えますが、橋に接近してみると”夜間瀬避溢橋梁”という表記があります。避溢橋というのはあまり聞いたことのない表現だったので、帰ってきてから調べてみました。

調べてみたところ、読み方は”ひいつきょう”というのだそうです。鉄道の築堤によって洪水時の水がせき止められないように、意図的に築堤に穴を開けている部分に架かる橋のことを避溢橋というそうです。

文章で説明しても分かりにくいと思うので、空中写真でご確認いただくのが良いと思います。

[国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスを基にheboDJ.netが作成]

黄色い丸が避溢橋で、写真下から上に向かって夜間瀬川が流れています。ピンク色の線が長野電鉄の築堤です。

築堤が川に対して直角に広がっていることから、万が一築堤よりも上流で河川の氾濫が起きた場合、築堤がダムのような形で水をせき止めてしまう恐れがあります。避溢橋は意図的に築堤に隙間を作ることで、洪水時に下流部へ排水を行うための橋だということです。

高さが低いので電車が通ると迫力があります。

この避溢橋はもう一つ気になるポイントがあります。橋の高さが低いので高さ制限のゲートがあるのですが、鉄道のレールを再利用して作られています。

よく見てみるとCOLORADO…という文字が読み取れるので、年代は不明ながら輸入品のレールかもしれません。長野電鉄には長年大事に使っている鉄道設備もあるという話を聞いたことがあるので、これもその1つなのかもしれません。

長野電鉄河東線の跡地散策

2012年に廃線となってしまった長野電鉄河東線という路線があります。屋代-須坂間を結んでいた路線で、一部廃線跡が遊歩道として再利用されています。

今までも自転車ツーリングのついでに遊歩道や駅跡などを見て回っていたのですが、どうしても自転車だとアクセスしづらい遺構もあるので、気になったところをまとめて徒歩で散策してみました。

区間としては井上駅-須坂駅間です。上信越自動車道の長野東IC付近から須坂駅までといったところです。

国道403号との立体交差

まず国道403号と線路跡の交差です。線路跡が再整備されており、この雰囲気だと車道になりそうな感じでした。

道路左右には歩道になりそうな空間も見えます。

井上駅跡

続いて井上駅跡です。駅名標と説明看板があり、駅跡であることが分かります。

今の長野線の駅間を考えると、井上駅-須坂駅間は結構長かったことが分かります。

駅跡に面して商店がある感じは駅があった当時の雰囲気を感じます。

築堤区間

井上駅を出ると鮎川・百々川(どどがわ)という2本の河川を渡るためなのか、線路跡は築堤区間に入ります。

右側が線路跡です。

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池田鉄道 信濃池田駅跡

松本市の北にある池田町を訪問してみました。ここには昔池田鉄道という鉄道路線があり、生糸の輸送で活躍したそうです。

今でも一部の遺構は道路から確認することができます。

大分いたんでしまっていますが、史跡の案内看板があります。

こちらは信濃池田駅跡とのことです。建物の土台のようにも見えますが、プラットフォームが端から端まで残っていることが分かります。

戦前にはもう廃線になってしまった路線だそうですが、調べてみると他にも駅の跡が見られる場所があるらしいです。追って見に行ってみたいところです。

中込駅

小海線の中込駅を訪問しました。

現在は新幹線駅の佐久平駅があり、佐久市役所の最寄り駅も2つ隣の北中込駅となっていますが、1950年代などの古い空中写真を見ると中込駅がこの辺りの中心的な駅だったようです。

駅にはJR東日本の小海線営業所が並んで建っており、駅に隣接して小さい車両基地のような設備もあります。

写真左の建物が小海線営業所です。

駅前のロータリーは結構広く、ロータリーの中央にきれいな公衆トイレがあります。

緑の屋根の建物が公衆トイレです。
駅前に佐久鯉を取り扱うお店があるのは当地ならではという感じがします。

中込駅には快速のHigh Railも停車するとのことで、存在感のある駅です。

上田市丸子と上田丸子電鉄丸子線跡

上田市の旧丸子町付近に出かけました。位置的には上田市の南東部、しなの鉄道の大屋駅から南方向といったところです。

かつては上田市街地の東部から大屋駅を経て丸子町に至る、”上田丸子電鉄丸子線”という鉄道が走っていたそうです。軌道跡は道路になっているのでそのまま走れます。

[国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスを基にheboDJ.netが作成]

大屋駅手前の大石橋で千曲川を渡ります。

こんな感じで言われてみれば軌道跡っぽい道路が丸子町の中心部に向かって続いています。

道路自体は少々路面状況が良くないですが、交通量が少ないのでこの点は国道152号に対してアドバンテージがあります。

終点駅跡地です。現在はバス停があるのみですが、バス会社によっては丸子駅という停留所名になっており、鉄道の痕跡を感じます。

ロータリーがあるところもちょっと駅っぽい感じがします。

駅前の通りにタクシー会社があるところもいかにも駅前っぽい感じです。この通りは駅前通りという通称がついているらしく、写真に写っている交差点名称も駅前通りという名前です。

駅前通りの様子です。こちらも駅前から延びている道路の雰囲気が漂っています。

事前に調べておいてもなお鉄道の痕跡は発見しづらいですが、当時の様子を想像しながら探索してみると面白い路線です。

河東線記念公園

長野電鉄須坂駅の東側に、屋代線の跡地を利用した小さい公園があります。河東線記念公園という名前です。

ポイントは線路がそのまま残っているところです。やはりレールや枕木があると雰囲気がだいぶ違います。

手前の国道406号には踏切の面影も感じられます。

少々あっさり目ではありますが、鉄道遺構の残る貴重な公園です。

長野電鉄屋代線の綿内駅駅舎解体

2012年に廃線となった長野電鉄屋代線の綿内駅駅舎が、この2020年10月中にも解体されてしまうそうです。


綿内駅駅舎は廃線後も建物が残っており、バス停として利用が続けられていました。2020年10月時点でも長野電鉄バス82B系統は長野駅発の綿内駅行きとして運行されていますし、綿内駅という交差点名称もそのまま残っています。


歴史ある駅舎として解体されるのは惜しい気もしますが、整備中の遊歩道と関連して今後屋代線跡がどうなっていくのかは興味深い部分もあります。

長野電鉄屋代線跡を探訪

以前長野電鉄屋代線の綿内駅跡近くにある遊歩道を走ってみました。
松代から屋代間で鉄道遺構が観察できないか気になったので、当時の線路付近を探検してみました。

屋代線は概ね国道403号沿いの線形だったようなので、比較的線路跡は追いやすいと思います。

これは上信越自動車道の薬師山トンネル付近です。草がかなり茂っていますが、踏切跡が観察できます。

線路方向を向いて撮影してみましたが、言われないと線路跡とは気づかないかもしれません。

トンネルも柵こそ有りますが、ふさがれずに残っています。

続いて松代町岩野付近です。妻女山が近くにあります。

右側が線路跡と思われます。こちらも草が茂っていますが、道路との並走区間だったことが想像できます。

続いて関崎橋手前の住宅地の中です。国道からは一本奥に入りますが、軌道敷に砕石も残されており、分かりやすい線路跡になっています。

こちらにもトンネルがあります。

過去のGoogleストリートビューで見ると、2012年時点ではまだ線路なども残っていたようです。

今回は目に付いたところに何となく寄りましたが、駅跡地を調べて各駅停車の旅なども面白そうです。

坂城駅

千曲川サイクリングロードが工事中ということもあって、右岸側にあるしなの鉄道の坂城駅に立ち寄りました。

ちょっと懐かしさを感じる平屋の駅舎です。

駅前には公衆トイレと自販機があり、補給と休憩に適しています。アイスクリームの自販機があるのもポイントです。

きれいなトイレがあります。

また、坂城駅の駅前には国鉄169系が静態保存されています。数年前までしなの鉄道で定期運行に就いていた車両とのことです。

もうひとつの特徴として、坂城駅は貨物列車の発着があることが挙げられます。これは駅の南側に油槽所があるためで、関東から石油の輸送が行われているとのことです。貨車のほか、タイミング次第では電気機関車が待機している様子も見られます。