風配図で北信地域の風の傾向を調べる(秋編)

以前Pythonで作った気象庁のアメダスデータから風配図を作るプログラムにより、長野県北部の3アメダスのデータから風配図を作ってみました。今回は秋編ということで9月-11月のデータです。

風の傾向をデータからつかんで、自転車ツーリングのルート設計やペース配分に活かそうという試みです。

データ条件

  • データはいずれも気象庁のアメダスデータを利用
  • アメダス地点:飯山・長野・上田
  • 期間:2012年-2022年
  • 季節:9-11月
  • 時間帯:6時-9時・10時-13時・14時-17時の3区分で毎正時の観測データを集計

結果はこのようになりました。

飯山

飯山は午前中から昼にかけては南または北の風が卓越し、午後になると一転北西方向の風のみになるという結果になりました。傾向自体は夏シーズンのものと似ていますが、より南北方向に方位は集中しているように見えます。また、夕方の北西の風についても夏に比べると風速が弱くなっていることが確認できます。

長野

長野は朝方は南西方向または東方向、昼になると北東方向の風が優勢となり、午後から夕方にかけては北方向のベクトルを含む風とが多くなるという結果になりました。

夏シーズンと比べると日中の南西方向の風については出現頻度が減っているものの、風速は強い可能性が高くなっています。また、午後から夕方にかけては夏場はほぼ北風という感じでしたが秋は方位が多少分散するようになっています。

上田

今回夏と比べて最も変化があったのは上田の結果です。夏は朝から夕方までほとんど南東の風が中心という結果になっていました。

しかし秋はかなり様子が変わり、朝方は頻度で言うと南西方向が多いものの、そのほかの方位についてもそれなりの頻度で出現していることが確認できます。また全体的に風速が弱めで、朝方特有の風の弱い状態が想像できます。

日中から夕方にかけては頻度の面では南西方向が多くなっています。しかし全体の10%少々は南東方向の風で、出現した際の風速は強いものになっています。

結果を反映した自転車ルート設計

飯山・長野を起点にする場合

飯山と長野については千曲川に沿って上流から下流方向の風か下流から上流方向の風かの2択になっているように読み取れます。事前に予報を確認して、全体的な傾向を見て目的地を南北どちらかに設定するのが良さそうです。

午後から夕方にかけて北方向に風向が偏るのは春夏から引き続きの傾向です。この結果から、行程が午後から夕方まで及ぶのであれば行きは北方向に進路を取るのが良いという攻略は共通だと思います。

上田を起点にする場合

上田に関しては朝方は全体的に風速が弱いのもあり、特にこうすると良いという決まった作戦は立てなくても良いように感じます。日によっては午後から南東の風が強い場合があるので、こちらも予報を確認してルート設計をすると良さそうです。

全体的には西方向のベクトルが多い傾向が出ているのですが、上田から西進すると青木村方面となり、そもそも登り坂になってしまうので、よほど風が強くない限りは影響は少ないように感じます。

秋の風のまとめ

全体的な傾向は春から夏にかけてと同様という印象を持ちましたが、上田のようにちょっと変化を感じられる部分もありました。風速面に関しては夏場に比べると多少穏やかだと思われるので、気温も相まって走りやすいシーズンなのではないかと思います。

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