下仁田駅周辺の廃レールを見る

以前上信電鉄で下仁田駅まで行った時に、駅の周辺で2種類の廃レール構造物を発見しました。1つが架線柱で、もう1つが鉄柵です。

国会図書館で見つけた1900年前後の廃レール輸入事情の記事も参照しつつ、写真を再度確認してみました。

架線柱(バーロー社製)

駅の周辺にたくさんある緑色の架線柱はイギリスのバーロー社製のようです。刻印は

BARROW STEEL Sec166 1894 N. T. K.

と読み取れます。製造年は読んでの通り1894年で、末尾のN.T.K.は当時の発注者の日本鉄道株式会社を表しているようです。今の高崎線と両毛線は日本鉄道株式会社時代に開業した路線だそうなので、近隣の路線で使われていたものが転用されたものかもしれません。

上記雑誌の記事によれば1894年頃まで盛んに輸入されたということです。

鉄柵(ドルトムント・ウニオン社製?)

鉄柵の刻印は

UNION 1922

という部分だけ読み取れました。鉄柵に加工されているために長さが短く、先頭から終わりまで刻印が完全に読み取れなかったようです。

上記の古い雑誌の記事を参照するとUNIONという名前から見てドイツのドルトムント・ウニオン社が製造元のようなのですが、刻印は”UNION D”という刻印だそうです。このレールはUNIONとだけ刻印がされています。

上記記事によれば1885年から輸入が開始され、一度の中断を経て1900年代初頭に輸入が終了したとされています。この点について刻印と情報が一致しないのが謎です。また、輸入中断前と輸入再開後で成分組成が大きく変わっているということです。

冷凍こんにゃく

冷凍こんにゃくを炒めて醤油とみりんで味付けしたものです。

以前からスーパーで売っているこんにゃくが1人用としては大きいので何かと余りがちだったのですが、最近解決策を1つ覚えました。

それは冷凍してしまうことです。一般的にはこんにゃくや豆腐などの水分の多い食べ物は冷凍すると水分が氷の粒として凍結してしまうため、解凍後に食感が変わってしまいます。

こんにゃくも冷凍するとゼリーのような感じは失われるのですが、弾力自体は残りますし水分の凍結により空隙ができて味付けしたときに味が絡みやすくなります。

そんなわけで余ったこんにゃくは2-3mmの暑さにスライスして冷凍し、利用時には解凍して水気を絞って使っています。代用肉のような感じで結構使えます。

9月のPixel DropでAndroidのUIが刷新

Pixelシリーズのスマートフォンには定期的にPixel Dropと称する定期的な機能のアップデートが行われます。2025年9月のアップデートでAndroid16のUIが大きく変更になりました。展開開始のニュースを見たので手動でアップデートを検出してみたところ、アップデートすることができました。

Material 3 Expressive updates and more in the latest Pixel Drop

[Google The Keyword]

新しいUIはMeterial 3 Expressiveと呼ばれていて、4年前に発表されて今まで使われているMaterial Youの後継とされているものです。全体的にはデザインが曲線中心の丸いものになり、またUIのアニメーションも弾力を感じさせる独特のものになっています。印象としてはクール・かっこいい系というよりは可愛い系といった印象です。

今回のアップデート前からKeepなどの一部アプリは先行してこのデザインが反映されていましたが、今回のアップデートでOS全体もこのテーマで統一されることになります。

曇りの千曲川展望公園

暑いので登りの道中が日陰になる国道403号で聖高原方面に出かけました。

こちらは長野市や須坂市など北東方向の風景です。
こちらは正面の千曲市の風景です。

曇り空だと天気としてはあいにくにも感じますが、夏場は直射日光が遮られるのでありがたいです。帰宅後に写真を見て意外に思ったのは、夏場であっても曇りだとなんとなく視程が遠くまで見通せるということです。2023年の同時期に撮影した写真がありますが、こんな感じです。

晴れている日の写真だと遠くの山陰はかすんでしまっています。正確な理由は分からないのですが、日が照っていると地表周辺の水分が蒸発してもやのように見えてしまうのではないかと考えています。

【国会図書館】工政7月号(1927年刊・通巻92号)

国会図書館で廃レールのことを調べていたところ、輸入レールについて詳しい記述のある上記の雑誌を発見しました。

工政 (7月號)(92)

[国立国会図書館デジタルコレクション]

雑誌”工政”について

この工政という雑誌ですが、工政会という団体が発行しています。発足は1918年ということです。日本の工業を進歩させるために指導的立場の企業や技術者が参加していた会ということで、その広報誌として雑誌”工政”が発行されていたようです。

レール特集

表題の1927年7月号に”銘記に映ずる軌條商工史”という記事が掲載されています。19世紀末から20世紀初頭にかけて世界的に輸出入されたレールの製造元やその性質から、世界の鉄鋼史の一部を見てみるという趣旨の企画です。

執筆者は”麗流学人”という人物で、これはおそらくペンネームだと思います。「レールを学ぶ人」という意味の洒落で名前を決めたのではないかと思います。国会図書館デジタルコレクションの検索機能でも、この記事以外では名前が確認できませんでした。

記事の方は18ページにも及ぶ長いもので、世界に流通した主要なレールの刻印やその製造元、どのようにしていつ、どのくらい日本に輸入されたかが詳しく書いてあります。駅周辺で見つかる廃レールの刻印も、この記事の記述と照らし合わせれば出身地が詳しく分かるかもしれません。

他にも製造国の鉄鋼業事情やレールの成分組成についても触れられており、書いた方は実際どなたなのか分かりませんが、鉄鋼業界や鉄道業界に非常に明るい方なのではないかと思います。

広告ページも面白い

工業系の雑誌なので広告ページは有名な企業の広告が多数入っています。鉄道関係で言うと汽車製造や新潟鐵工所の広告を見つけました。銭高組など現代でも存続している老舗企業の広告もあります。

昔のテイストなのか、広告のキャッチコピーが「外国製に勝る○○」や「革命的製品なる○○」などと直球なのが面白いです。変わったものだと「敢えて専門各位のご批判を乞う」や「[製品名]を使用せられよ」といったものもありました。こういった当時の雰囲気が感じられる情報が見られるのも国会図書館デジタルコレクションの面白いところです。

日本の夏の平均気温偏差

9月1日付で気象庁が2025年の梅雨から夏にかけてが記録的な高温であった旨を発表していました。

2025年の梅雨入り・明け及び夏(6~8月)の記録的高温について

[気象庁ホームページ]

この中で暑さの評価に使用されているのが”基準値からの偏差”という指標です。気象庁が気象観測を始めてからの歴代のデータで気温変化のトレンドを算出し、その年の平均気温と比較することで、想定よりも気温が高いか低いかを評価しているようです。

2025年時点での日本の夏の平均気温のトレンドは100年で+1.38℃という値だそうです。しかし2025年の夏はそのトレンドのラインと比較して+2.5℃近い極端な値だったそうです。今のトレンドで行くと200年後の平均気温が突然現れたことになります。

日本の季節平均気温

[気象庁ホームページ]

2024年と2023年もトレンドに対して1.7から1.8℃くらいプラスなので、ここのところ3年間はデータの上でも明確に猛暑続きであることがわかります。

毎年の偏差もそれほどまとまっているわけではなく、年によって高かったり低かったりがあるようです。低い年で言えば2003年などは比較的涼しい夏だったようです。

冷夏でコメの収穫量が減り、タイ米が輸入されるに至った1993年の偏差はマイナス1.9℃近くとなっています。最近の事情を考えると涼しいに越したことはないように思いますが、平均気温としては明治時代の平均気温よりも低い値だったわけですから、コメの生産に影響が出たのも納得です。

このグラフは季節ごとに切り替えてみることもできるので、冬の値なども見てみると結構面白いです。

国土地理院が旧版地形図のデータ販売を開始

この2025年9月1日から旧版地形図のデータが簡単に入手できるようになったということです。

2万5千分1地形図(旧版)及び5万分1地形図(旧版)データ

[国土地理院ウェブサイト]

今までも地図・空中写真閲覧サービスで旧版地形図の高解像度データが参照できましたが、閲覧用データと同じスペックの600dpiの画像が販売開始となっています。

地図というのもどんどん変化のあるものなので、国土地理院の地図も定期的にアップデートがされています。例えば2万5千分の1地形図”長野”の場合だと、最新版は2015年に調製されたものですが、1972年の初版から数えるとバージョン9ということになっています。

1972年版をオンライン閲覧してみると、例えば長野電鉄の線路はまだ地上線として地図に表示されています。他にも国道18号長野バイパスは長野大橋以南が未開通など、パッと見でも随分違いがあることがわかります。600dpiという高精細なデータ提供になるので、細かく見ていくと色々と発見ができると思います。

こんな感じで旧版地形図は過去の土地利用などを調査できるので興味深いものなのですが、従来は購入のための手続きが煩雑で、事前の申請が必要だったり、代金の決済が収入印紙だったりと色々大変でした。今回のデータ販売は日本地図センターのオンライン販売にダイレクトに接続しているようなので購入が簡単になっています。

ELEMNT BOLT(2017)無事復活

ファームウェアの不具合によりGPSログが記録できなくなっていたELEMNT BOLTなのですが、集成されたファームウェアに更新した上で試運転をしてきました。結果、問題なく動作することが確認できたので安心しました。

2019年の7月末に導入して以来元気に動いていますが、最近さすがにバッテリーの持ちが悪くなってきている感じはします。しかし、1回で10時間以上走らない限り電池切れは起きないと思われるのでまだまだ問題ない範囲だと思います。

それよりも心配なのは充電用のUSBマイクロBポートのカバーがちぎれてしまったことです。カバー自体は紛失していないので毎回ねじ込んで使っているのですが、いつか走行中に脱落するような気がしていて心配です。

手作り塩麹

時々米麹をもらうので少し前に流行った塩麹を自分で作って使っています。

1人用なので200mlくらいのものを作っています。

作るのはとても簡単で、麹と水をそれぞれ100g、それに対して塩を35g入れて混ぜておくだけです。麹が多少吸水するので、作って2日目以降に水分が少なすぎるようなら少し足しておきます。

あまり大量に水分を入れてしまうと塩分濃度が下がって劣化する原因にもなりますし、調味料として使いにくくなってしまうのでとろっとしたペースト状になるように水気は調整しておきます。

1日に1回くらいでいいのでかきまぜて、室温で数日おけば少し発酵して塩麹のできあがりとなります。この段階で発酵の速度は落としておきたいので冷蔵庫保存に切り替えます。

基本的には塩や醤油の代用として便利に使えます。難点としては少々焦げやすい傾向があるので、炒め物の味付けに使う場合などは最後に入れてざっと混ぜるにとどめるなど工夫すると良いと思います。

砂糖やみりんと組み合わせて甘しょっぱい味を作るのもおすすめです。私はオートミールのポリッジの味付けに砂糖と一緒に使っています。食塩で味付けするよりも味が複雑になるので好みです。

富士商 ペットボトル専用加圧式スプレーノズル

ホームセンターで掃除に役立ちそうな道具を見つけたので試しに買ってみました。

ペットボトルに取り付けることで手動の洗浄機になるというノズルです。柄の部分にプランジャーが内蔵されており、それを前後させることでペットボトル内の圧力が高くなっていきます。ある程度圧力が高くなったらトリガーを引くと高圧の空気に押し出されて水がノズルから出てくるという仕組みです。

仕組みとしては昔ツクダオリジナルから発売されていた”エアーウォーターガン”に似ています。

実用性

暑いうちにサッシの掃除をしようと思っていたのでアルミサッシの掃除に使ってみました。ノズルは回すことで霧吹きか水流を選べます。霧吹きにした場合は水圧はあまり感じられません。

水流にした場合は高圧洗浄機のようにはいきませんが、ある程度勢いのある水が出せます。狭いところにも届くので、サッシにたまった土埃を飛ばすくらいであれば十分でした。こびりついた汚れを圧力で落とすようなことはさすがにできないように思います。

注意点

人力とは言えペットボトル内の空気に圧力をかけて水を噴射する道具なのでいくつか注意点があります。

ペットボトル内に空気がないと噴射できない

これは考えてみれば道理なのですが、ペットボトル内の空気部分の圧力を高くして水を押し出すという仕組みになっています。そのため、ペットボトル内を水で満たしてしまうと噴射ができなくなります。

全体の2/3位まで水を入れると効率よく使えます。

ノズルをペットボトルにしっかりねじ込んでおく必要がある

このノズルはペットボトルのキャップの要領でボトルの口にねじ込んで使いますが、この固定が甘いと圧力が高くなってきた時に急にボトルが飛んで行くことがあります。おそらくですがペットボトルの種類との相性もあると思います。

いくつか試しましたが、サントリーのCCレモンのものが良さそうでした。

ボトルを外す時に減圧しておく必要がある

これも同様ですが、作業終了後にボトルを外す場合、事前にトリガーを引ききってペットボトル内部の圧力を抜いておかないと、ノズルを緩めた時に水が噴き出す恐れがあります。圧力のかかった状態でボトルをはずそうとしないよう注意が必要です。

本体価格が1,000円しませんし、100%人力のアイテムであることを前提とすれば十分な性能なのではないかと思います。霧吹きモードも植物の世話や窓や網戸の掃除に使えたのでお試し購入だったものの意外に重宝しています。