近江鉄道
信楽高原鐵道に乗って貴生川駅へ戻りました。貴生川駅からは近江鉄道に乗り換えて、米原方面に向かうことにしました。JRで米原に向かってもいいのですが、琵琶湖線は何度か乗った記憶があるので今回は乗ったことのない近江鉄道に乗ってみました。
近江鉄道は西武グループの会社で、車両も元西武の車両なのでなんとなく懐かしい雰囲気を感じます。
びわこ京阪奈フリーきっぷ
今回信楽高原鐵道と近江鉄道を利用するにあたって、”びわこ京阪奈フリーきっぷ”という切符を購入しました。これは信楽高原鐵道を京田辺駅まで延伸して米原-京田辺間を鉄道で結ぶという”びわこ京阪奈線構想”を実現させるために、公共交通機関利用促進を狙って発売されているものだそうです。
土日祝日のみの販売ではありますが、大人1,050円という破格の値段です。きっぷはスマホアプリの”RYDE PASS”で購入可能なのでいつでもどこでも購入できて便利です。
おトクなのも助かるのですが、初めて乗るワンマンの鉄道は乗車ルールがいまいちよく分からなくて心配になることが多いので、事前にこういったフリーパス系のきっぷを購入しておくと安心です。
高宮駅へ
信楽高原鐵道はどちらかといえば観光路線のような感じでしたが、近江鉄道は地域の足といった性格が強い路線に感じました。乗客の方も見たところ地元の方が中心で、長距離は乗らずに数駅で降りていく方が多いように感じました。
また、面白かったのがサイクルトレインが完全に日常利用されていたことです。近江鉄道には自転車をそのまま車内に持ち込めるサイクルトレイン制度があるのですが、いわゆるサイクリスト的な自転車趣味の方だけではなく、通勤通学などで使う自転車も普通に持ち込まれて利用されていました。
1人2人ではなくそれなりの数の方が利用されていたので、サイクルトレインの日常利用が一般的なものとして定着しているのではないかと思います。
そんな感じで社内や沿線を観察しつつも、そのまま米原駅まで行くのももったいないので途中の高宮駅で降りて周辺を探検することにしました。
高宮駅

近江鉄道の多賀線が分岐する高宮駅で降りました。
この駅付近では近江鉄道に並行するような形で旧中山道が通っています。




旧街道の町並みを見てみようと思っていたのですが、思ったよりも車の通行が多く落ち着かなかったので、宿場町の見学は早々に終了としました。


すぐ近くを東海道新幹線が走っています。この区間は築堤になっているので、高架の多い北陸新幹線を見慣れているとちょっと変わった感じがします。

多賀線の線路を見学しつつ高宮駅に戻ります。

途中の踏切で廃レールの柵を発見しました。新日鉄製の1930年のものでした。

近江鉄道本線をアンダーパス(?)でくぐります。このアンダーパスは非常に低くて、高さが150cm位しかありませんでした。電車が通っているときに下にいたら結構怖いのではないかと思います。

次の電車が来るまで余裕があったので高宮駅も見て回ることにしました。


3番線が多賀線のホームとなっています。

多賀線の設備はかなり大規模ですが、これは過去に貨物輸送をしていた頃の名残だということです。

待合室も何だか古そうです。正確な築年を知りたいものです。

構内踏切があります。ホームがかさ上げされている関係で構内踏切付近だけホームの高さが低いままになっています。

プラットホームも表面のタイルが剥がれた下に古そうなレンガ造りのホームが見えており、駅の歴史が感じられます。
特にこれといって明確な目的を決めずに途中下車しましたが、高宮駅周辺の探索はかなり楽しめました。
米原駅からの帰路
改めて近江鉄道に乗って米原駅へ向かい、その後東海道線で名古屋方面に出て特急しなので長野に帰りました。

今回の旅行は初日の山の辺の道が少々長すぎた感じはしましたが、鉄道乗車と土地探検のバランスが良く、なかなか楽しめる旅程になったのではないかと思います。
何度か乗車して長野から近畿方面への高速バスについても慣れてきました。今後京都以西に向かう時は今回同様に夜行バスで移動して早朝に京都スタートという流れで行けばかなり時間を有効に使えそうに思います。